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Bestseller's Interview 武田双雲さん

『武田双雲にダマされろ』
著者:武田双雲
出版社:主婦の友社
定価(税込み):1260円
ISBN-10:4072703664
ISBN-13:978-4072703663

book summary

書道家・武田双雲が伝授する「人生が一瞬で楽しくなる、77の方法」。
読み終わってからすぐできるポジティブ思考術は、あなたの人生を大きく好転させるきっかけになるかも?
すぐ悩んでしまう人、ちょっと何か言われただけでクヨクヨしてしまう人、夢を叶えたい人、もっと前向きになりたい人、必読の1冊です。

author profile

■武田双雲さん
昭和50年熊本市生まれ。3歳から母である書家:武田双葉(そうよう)に書を叩き込まれる。東京理科大卒。2000年にNTTを退社。現在は湘南を基盤に創作活動を続ける。NHK大河ドラマ『天地人』など題字を多数手がけ、パフォーマンス書道や個展、書道教室など幅広く活動。
日本テレビ『世界一受けたい授業』などメディア出演多数。テレビ東京『おはスタ』、雑誌『Oggi』『いきいき』『Zipper』等での連載、著書 「たのしか」(作品集・ダイヤモンド)「ひらく言葉」(言葉集河出) 「しょぼん ひらがな」「書本 漢字」(池田書店)、「Com-po-ji」 (祥伝社)、「武田双雲の墨書七十二候」(朝日新聞出版)、「武田双雲にダマされろ」(主婦の友社)、「上機嫌のすすめ」(平凡社)など多数。

【武田双雲 公式サイト】
http://www.souun.net/
【書道家・武田双雲 公式ブログ『書の力』】
http://ameblo.jp/souun/

interview index

1、「僕は、書道のときも人生をテーマに作品を創作している」
2、「自分が出来ないこと」より「自分が出来ること」を探せ!
3、「世界中の人が“心から楽しいっす”と思えるような世の中になって欲しい」
4、取材後記

「僕は、書道のときも人生をテーマに作品を創作している」

双雲さん写真

先日のトークイベントも大盛況だった武田双雲さん

―まず、先日行いましたブックファースト新宿店でのトークイベントのお話からうかがいたいと思います。イベントではお客様に書籍の内容を元にワークショップで体験してもらっていましたが、いかがでしたか?(→トークイベントのレポートはこちらから

“ダカラコソデキルコト”では、お客さんに自分の長所や短所を考えてもらいましたが、普段からそうやって自分のことを考えることって少ないと思うんですよね。
それに答えがない。“1+1=2”という風に答えがあるものは実はすごく楽なんですけど、僕がやっていることは普段使わない頭を使うので、良い意味でも悪い意味でもストレスを与えることですよね。
でも、クリエイティブは答えのないものですから、苦しい作業を乗り越えて得る喜びや気付きというのがあると思います。

―“ダカラコソデキルコト”は、自分の得意なことや苦手なことを思い浮かべ、それに「だからこそできること」という言葉をふりかけのように、サラサラとふりかけるだけで前向きになれるという双雲先生流のポジティブ思考術ですが、自分の得意なことや苦手なことを思い浮かべるという作業がすごく難しく感じられました。

難しいと思いますよ。でも、トークイベントが始まる前に、武田双雲で、かつミニ講演会だからこそできること…と考えたときに、やっぱり普段やらないことをやりたいと思ったんですよ。
僕がああいう風に問いかけない限り、なかなかやらないと思うんですよね。普通、日常の中で自分の苦手なことやコンプレックスを書き出すことはないじゃないですか。もちろん自分の短所や長所を含めて書き出すのは苦しいと思いますが、その結果、なんらかの変化を感じてもらっていたら嬉しいですよね。

―本書は双雲先生流の思考術が詰まっている“自己啓発本”です。どうしてこのような体裁で本を執筆したのでしょうか。

もともと僕は、書道のときも人生をテーマに作品を創作しているんです。より良い人生のあり方、一人ひとりの人生のあり方、そういったことについて考えてきたので、こうした本を執筆するのは僕にとってすごく自然なことなんですよ。

―ごく自然な形で生まれた。

そうです。難しいことじゃないですよ。もっと簡単に言うと、面白いことを知ったら誰かにそれを教えたくなるじゃないですか。例えばとても美味しい店を発見したり、面白い本を読んだとき誰かに伝えたくなりますよね。
僕はその想いがどうやら普通の人より大きいみたいなんですよ(笑)。知ったこと世界中の人に知らせたい。“ダカラコソデキルコト”をネガティブな言葉のあとにふりかけるだけで、こんなに心が楽になる。自分が楽になったら、次は色んな人を楽にしたいじゃないですか。料理を食べているときによくあるシーンで『あ、これ美味しい!これ美味しくない?食べてみて!』っていうのに限りなく近いですね。

―自分のブログで美味しいラーメン屋を紹介するような感じですね。本書の中で、特にお勧めの心が楽になる方法はありますか?

そうですね、“口角ちょい上げ”は誰でも、しかも頭使わなくても出来るんで、お勧めです(笑)。口角を5ミリ上げるだけで良いですから。頭使わない系だと、意味もなく『楽しい』とか『幸せ!』って言うっていうのもお勧めです。本当に楽しくなってくるんですよ。
“ダカラコソデキルコト”もすごい効果がありますが、ちょっと頭使いますからね。だから、まずは頭を使わないものから入っていくといいと思います。体を使ってできるもの。

―そういう意味では、誰でも本書の内容を実践できますよね。

そうですね。小学生でも出来ます(笑)。この本の特徴は、誰でもすぐできる、かつ効果のあるものを具体的に掲載されているということですね。

「自分が出来ないこと」より「自分が出来ること」を探せ!

―本書のタイトルが『武田双雲にダマされろ』と。とても印象的なタイトルですよね。

これは、『ダマされたと思って一度でいいからやってみて』という意味でつけたんです。やってみないと分からないじゃないですか。だから、この本に載っていることをダマされたと思って一度でいいからやってみて欲しいです。

―どんな人にこの本を読んで欲しいと思いますか?

人生を少しでも良くしたいと思っている人ですね。

―というと、人類全員ということですね。

そう、人類全員です。この本、実は“人類”って言葉から始まっていますからね、やたら壮大なんですよ(笑)!いきなり人類かい!って。

―双雲先生はサラリーマンから転身されて書道家になったと書籍で拝読したのですが、どのようなことがきっかけで書道家に転身されたのでしょうか?

簡単に言うと…褒められたことが嬉しかったのが一番の理由です(笑)。僕、人生の中であまり褒められたことがなかったんですよ。 で、あるとき会社の先輩の名刺を筆文字で作ったら、『字、上手いな!』とか『かっこいい!』って言われて。それがあまりにも嬉しくて会社を退職してしまったんです(笑)。

―つまり、その瞬間に書道で生きていこう、と思ったわけですね。

そうです。もっと褒められたいという気持ちだけですからね。でも、全然迷いがありませんでした。辞める、辞めないという選択肢ではなく、書道で何をしようか、それしか考えていませんでしたから。

―そういった双雲先生の人生が本書に投影されているわけですね。

そうは言いつつも、でも、怒られるのは怖いですよ(笑)。失敗するってやっぱり嫌じゃないですか。できれば失敗は避けたい。だから必死に考えるんです。やりながら考えて、常に創意工夫、試行錯誤しながら修正を加えていく。周囲から見ると斬新なことをしているかも知れないけど、自分としては普通に良いと思ったことを必死にやっているだけなんですよね。

―そんな双雲先生から見て、現代のサラリーマンに欠けていることって何だと思いますか?

子どもの無邪気さかな。サラリーマンになってちょっと慣れると、急に老けるというか知ったつもりになるじゃないですか。でも、子どもの無邪気さって凄くて、何でも遊びに変えてしまいます。風呂敷一枚でもマントにして遊んだり、もっと言えばただ走るだけで遊びになっちゃうんですよ。そういう無邪気さというか、やんちゃ感が足りないかなと思いますね。

―子どもの頃の夢も、だんだん大人になるとその夢が萎んでくる気がします。

この本にも書いていますけど、大人は出来ない理由を集めることについてはプロフェッショナルなんですよね。だから、出来ない理由ではなく、出来る理由を集めていれば、いつでもワクワクできます。
そういうときにこそ、“ダカラコソデキルコト”を意識して欲しいんですよね。例えば30歳でしたら、30歳“ダカラコソデキルコト”、食品メーカーに勤務しているなら食品メーカー“ダカラコソデキルコト”、この会社にいる“ダカラコソデキルコト”。足が速いのであれば社内を走り抜ければいいと思いますし、掃除が好きでしたら、社内をどんどん掃除していけばいい。自分が出来ることからやっていく。それだけだと思いますね。

「世界中の人が“心から楽しいっす”と思えるような世の中になって欲しい」

―その双雲先生のポジティブな考え方は、どのような方の影響を受けていらっしゃるのですか?

自己流ですよ。でも、色んなジャンルの本を読んでいます。ビジネス書、自己啓発…小説はあまり読まないんですが、最近はビジネス書はたくさん読みますね。

―お気に入りの作家さんなどはいらっしゃいますか?

例えば本田直之さんはとても面白いと思います。深いことを、絞りにしぼってとてもわかりやすくシンプルに表現できる人。できない人の立場にしっかりと立って、読んだ人が確実に効果が得られるような本を書けることは本当にすごいと思います。

―その他にどのような本を読みますか?

他は偉人伝も好きですね。レオナルド・ダ・ヴィンチとかチャップリン、本当に色々な人の伝記を読みましたが、弘法大師空海には相当影響を受けていと思いますよ。

―子どもの頃から読書が好きだったのですか?

子どもの頃はマンガと、あとは宇宙の本が好きでした。高校の頃からですけど、相対性理論にハマったりして(笑)。今でも光とは何か、時間とは何かといったテーマの本は好きですし、『ニュートン』は愛読していますよ。

―書道家・武田双雲先生としてお話を聞きたいのですが、書道家として書を書く時、気をつけていることはなんですか?

エネルギーと、人にしっかりと伝わることですね。ちゃんとその書の表現したいことが伝わるか。エネルギーがないと伝わらないですし、書く前後は書を見る人、相手のことを考えています。日々の些細なことにいかに感動できるかも重要だと思っています。

―現在、「武田双雲×百段階段~これまでの人生 これからの人生~」という個展を開催していらっしゃいますが、その第1部が「これまでの人生」、第2部「これからの人生」。「これからの人生」をどういう風にしていきたいですか?

より多くの人を楽しませたいですね。本書の冒頭の言葉、“心から楽しいっす”と世界中の人に思って欲しいです。とても単純でシンプルなことだけど、実はそれってすごく難しいんですよね。でも、難しいからこそやりがいがあります。

―では、このインタビューを読んでくださっている皆さんにメッセージをお願いします。

もっともっとお互い楽しみましょう、1回きりの人生を。

このインタビューを行ったのは双雲さんのアトリエ。爽やかな風が吹く部屋の中でお話をうかがった。
お話の中で特に印象的だったのは、「大人は出来ない理由を集めることについてはプロフェッショナル」という双雲先生の言葉。確かに、子どもは何もなくても遊ぶことができる。あの発想力をどうして私たちは途中で忘れてしまうのか。少し考え込んでしまった。この『武田双雲にダマされろ』はその発想力を鍛えるための1つの大きなきっかけを与えてくれそうだ。
(取材・記事/金井元貴)


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■インタビューアーカイブ■
第1回 池田千恵さん『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』
第2回 石田衣良さん『ドラゴン・ティアーズ―龍涙―』
第3回 川上徹也さん『あの演説はなぜ人を動かしたのか』
第4回 はまち。さん『朝バナナダイエット』
第5回 本田直之さん『パーソナル・マーケティング』
第6回 原紗央莉さん『本名、加藤まい~私がAV女優になった理由~』
第7回 長谷川和廣さん『2000社の赤字会社を黒字にした 社長のノート』
第8回 白川博司さん『仕組みで「売る」技術』
第9回 明橋大二さん『子育てハッピーアドバイス』
第10回 岩崎夏海さん『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』
第11回 神永正博さん『未来思考 10年先を読む「統計力」』
第12回 山本敏行さん『iPhoneとツイッターで会社は儲かる』
第13回 三浦しをんさん『天国旅行』
第14回 林望さん『謹訳 源氏物語』
第15回 斉藤英治さん『世界一わかりやすい「速読」の教科書』
第16回 武田双雲さん『武田双雲にダマされろ』
第17回 さいとう・たかをさん『俺の後ろに立つな』

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※…こざとへんに「日」
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さいとう・たかをさん
『俺の後ろに立つな』
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武田双雲さん
『武田双雲にダマされろ』
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『世界一わかりやすい「速読」の教科書』
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