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Bestseller's Interview 山本敏行

『iPhoneとツイッターで会社は儲かる』
著者:山本敏行
出版社:毎日コミュニケーションズ
定価(税込み):819円
ISBN-10:4839934444
ISBN-13:978-4839934446

book summary

今世間を席巻中の「アイフォーン(iPhone)」と「ツイッター(Twitter)」を全社導入して注目を浴びた企業「イーシースタジオ(EC studio)」の代表である筆者が、この2大ツールの活用法を語る!クラウド時代の新しいコミュニケーション、情報収集、ビジネスまでがわかる2010年必読の書です。

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author profile

■山本敏行さん
中央大学商学部卒業。株式会社EC studio 代表取締役。
ドットコムバブル全盛(2000年)のアメリカ留学中に21歳で起業。中小企業のホームページの売上アップ支援サービスの導入実績は累計5万社以上。現在はホームページ売上アップ支援サービスに加え、業務効率を高めるIT活用法の導入を支援している。iPhoneとツイッターを全社導入した事例を発表したことで、ネットの注目を浴びる。

山本敏行さんのブログ「EC studio 社長ブログ」

interview index

1、ツイッターは情報収集、コミュニケーションツールとして使う
2、iPhoneを全社導入したら・・・?
3、17歳からビジネスをやっていた
4、取材後記

ツイッターは情報収集、コミュニケーションツールとして使う

山本敏行写真

社長として日々忙しく動き回る山本氏。そんな山本氏が行った“社内改革”とは…?

―ここ数カ月で一気に広まった感のあるツイッターですが、ここまで普及した理由はどんな点にあると思われますか?

ツイッターはもともとインターネット上に“つぶやく”というサービスで、明確な目的があるものではありません。しかしiPhoneが普及し、すき間時間を使えるようになったことで一気に広まったのではないでしょうか。

―山本さんも“お腹すいた”とか“○○なう”といったことをつぶやくことがあるのでしょうか。

稀にそういったこともつぶやきますが、基本的にはないですね。経営についての考えや社内の業務連絡、セミナーの案内などが多いと思います。一応4000人くらいフォローしてくださっている方がいらっしゃいますので“お腹すいた”だけのつぶやきでなく、見た人に少しでも“おっ”と思ってもらえるようなことをつぶやくように意識しています。

―山本さんがツイッターに関心をもたれたきっかけは何だったのでしょうか?

ツイッターの存在は2007年くらいから知っていたのですが、どうしてつぶやくのか意味がわかりませんでした。まだiPhoneやモバツイもありませんでしたし、アメリカで流行るとは言われていましたが、そうはならずに消えて行くんだろうなと思っていましたね。ただ、2009年の5月くらいになって堀江さん(貴文・元ライブドア社長)やカヤックの柳澤社長などの方々がやり始めたので“もう一回やってみるか”となってはじめました。

―山本さんはツイッターでどんな方をフォローしていますか?

仕事を通して知り合った仲間が半分以上です。“この人は面白いつぶやきをするからフォローしよう”ということはあまりないですね。堀江さんや孫さん(正義・株式会社ソフトバンク代表取締役社長)はフォローしていますけど。

―ビジネスにおける、ツイッターの便利な活用法がありましたら教えてください。

情報収集には役立つのではないでしょうか。“これってどうですかね?”とつぶやいたら“こうじゃないですか?”“こういう情報がありますよ”という形で様々な人から教えてもらえます。孫さん(正義・株式会社ソフトバンク代表取締役社長)がいう“外脳を得た感覚”で、相談相手として使うといいのではないでしょうか。

―鳩山総理をはじめ、ツイッターを始める有名人の方が増えているようですが、彼らの中で最もこのツールをうまく使いこなしていると思われるのはどの方でしょうか?

やはり孫さん、堀江さんだと思います。ベタな答えですけど。ただ政治家の方は厳しいかなと思っています。単なる有名人だったら普段触れ合うことのできない人と触れ合うことができるというメリットがあると思うんですけど、政治家の方だと、例えば“ケーキ食べてます”とつぶやいただけで“ケーキ食べてるヒマがあるなら仕事しろ”とか“つぶやいているヒマがあるなら国のことを考えろ”などと言われてしまうみたいですし。ちょっとでも変なことをつぶやいてしまうと問題になったりしますしね。
政治家の方は制限が多すぎてやっていても面白くないんじゃないかなと思ってしまいますね。

iPhoneを全社導入したら・・・?

―本書『iPhoneとツイッターで会社は儲かる』はかなりの反響を呼んでいますが、その理由について、自己分析はされていますか?

『iPhoneとツイッターで会社は儲かる』というタイトルが良かったのかもしれませんね。ツイッターを題材にしたTVドラマが始まるという話題があったりと、ちょうどタイムリーなテーマだったということもあると思います。
最初、ツイッターだけに関する本だったらあまり書きたくないなと思っていたのですが、iPhoneとツイッターということだったので、それならクラウドコンピューティングのことにも触れられると思って引きうけることにしました 。

―山本さんに執筆の依頼が来るまでの一部始終を山本さんご自身がツイッター上で見ていた、というお話も何かツイッターというツールを象徴しているように思えますね。

そうですね。執筆している時期も明け方まで書いて、一息入れる時につぶやいたりすると、その時間に起きている人から励まされるというようなこともありましたね。みなさんに後押しされて書きあげられたと思います。

―山本さんが興した会社EC studioではツイッターとiPhoneを全社導入したとのことですが、導入前と導入後でどのような変化が見られましたか?

間違いなく社内が活性化しましたね。iPhoneを支給した時に“どう使うか”“どんなアプリがいいか”という話題が生まれましたし、ツイッターではみんながプライベートのことや仕事のことを休日もつぶやいたりするので、社内コミュニケーションの活性化にはつながったと思います。それに、とりあえず面白いと思った情報をつぶやくことで、仕事に生きるアイデアに繋がったりということもあります。

―iPhoneを支給した時のみなさんの反応はいかがでしたか?

それまでも2007年からiPodを支給していたんですよ。ただその時は持ち歩かない人がいたりしたので、電話だったらみんな持つんじゃないか、ということでiPhoneを導入しました。最初はみんな戸惑っていたみたいですけど、今は浸透していますね。

―山本さんはなぜ『iPhoneとツイッターで会社は儲かる』とお考えなのでしょうか?

社内コミュニケーションが活性化することと、外部の情報収集に役立つことがまず挙げられます。また社員に外からの光が当たることとなり、それは会社のブランディングとも繋がります。ツイッターはPRツールではありませんし、基本はコミュニケーションツールなのですが、結果として会社の製品に注目が集まるということにもなります。 導入することで売り上げがすぐに上がるというわけではないので、この本のタイトルと整合性がないのではないかと思われるかもしれませんが、じっくりと読んでいただければ納得していただけると思っています。

―本書の中で『クラウド化』『クラウド・コンピューティング』という言葉が何度か使われていましたが、山本さんは『クラウド・コンピューティング』をどんなものだとお考えですか?

僕はみなさんにクラウド=インターネットと捉えてもらっていいと思っています。“クラウド上”といったらそれはインターネット上のことを指しますし、メールひとつにしても例えばGmailはローカルでなくインターネット上のサービスを使っているわけですからクラウドコンピューティングと言えるわけです。また、ツイッターもクラウド上のコミュニケーションですね。

17歳からビジネスをやっていた

―山本さんはかなり昔からインターネットに興味を持たれていたとのことですが、当時のインターネットはどんな風でしたか?

ホームページというものがまだほとんどなくて、掲示板がメインでしたね。そこでみんな情報交換をしたり、ものを売っていました。僕は当時高校生だったのですが、ものを売るにしても文字だったら社会人と対等に戦えるんですよね。顔を見せたり電話をすると高校生だとバレてしまいますが。だから、どういう文章を書いたらたくさん読まれて、どういう文章をかいたら成約率が上がるのかということを研究しました。そこから売れるノウハウが身について、ホームページのコンサルティング業務という今の会社の立ち上げに繋がりました。

―起業を決意したきっかけは何だったのでしょうか。

きっかけというか…、僕は17歳からビジネスをしていましたし、もっと小さい頃から将来は社長になると決めていたところはありましたね。父親も起業をしていたので、それ自体は特別なこととは思っていませんでした。ただ、小学生の時にサラリーマンが愚痴を言っているニュースを見たりして、こんな風になりたくない、仕事で成功したいとは強く思っていましたね。

―ご両親に起業することを伝えた時の反応はいかがでしたか?

だいぶ反対されましたよ。でも絶対にやりたかったので押し切りました。

―山本さんが人生において影響を受けたという書籍がありましたら3冊ほどご紹介いただけますか?

社員にも勧めているのですが勝間和代さんの『年収10倍アップ勉強法』、本田直之さんの『レバレッジ・リーディング』、あとは松下幸之助さんの『道をひらく』ですね。戦略的な二冊と人ととしての根本精神を扱ったものを一冊です。『道をひらく』は経営の勉強をしていた時に出会ってしびれました。

―最後になりますが、導入はしていないが、ツイッターやiPhone に関心を持っている方々にメッセージをお願いします。

そうですね、ツイッターは利用しないとその良さがわからないサービスなので、とにかく利用してみてほしいです。ツイッターを使って情報収集やコミュニケーションすると、車の免許がなかった人が免許を取って初めてドライブをした時と同じくらいの世界観の変化があると思います。無料ですし迷うくらいならやった方がいいですよ。
iPhoneもノートパソコンを持ち歩いているような感覚で、ないとあるとでは全く違います。後数年経てば、今携帯電話がない生活が考えられないのと同じように、iPhoneのない生活が想像できない、というようになるのではないでしょうか。

まず、山本さんが若いことに驚き、山本さんが社長を務める会社EC studioに電話がないことに驚き(顧客との連絡はメールのみ、EC studio社内のコミュニケーションは全てスカイプ、チャット、ツイッターのいずれかで行っている)と驚きっぱなしの取材だった。
iPhone、ツイッターともに今が旬、ということで、まだこれらを始めていない方は本書を読んでこれらのツールの魅力を感じ取ってほしい。
(取材・記事/山田洋介)


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年収10倍アップ勉強法

『無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法』
勝間和代/著
ディスカヴァー・トゥエンティワン
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ISBN:4887595441
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『レバレッジ・リーディング』
本田 直之/著
東洋経済新報社
定価:1523円
ISBN:4492042695
ISBN-13: 978-4492042694
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『道をひらく』
松下幸之助/著
PHP研究所
定価:914円
ISBN:4569534074
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