革命対談
インタビュー

上田 「もう一つのターニング・ポイントはいつ訪れましたか?」

浜口 「“何が起こっても自分の責任”という覚悟をしてみようと思った日があったんです。それから不思議とうまくいくようになりましたね、」

上田 「もう一つのターニング・ポイントというのは、大学でテニスを始めた後にやってきた、と」
浜口 「はい、僕は20代の後半に、自分で事業を始めたんですけど、最初の2、3年は全然うまくいかなくって、その時期にあることに気づいたんです。そこからうまくいくようになったんですよね」
上田 「そのうまくいくようになったきっかけとはどんなことだったのでしょうか?」
浜口 「僕は長野で事業を始めました。起業家に向けてオフィスを提供するという事業です。どんどん新しいオフィスを提供したいと思っていて、30分で借りれるとか10分で借りれるとか、今でいう“クラウド”みたいなことをやり始めていたんですよ」
上田 「ああ~」
浜口 「時期が早すぎたのか、誰にも理解されなかったんです」
上田 「それって97年頃ですよね、そうすると起業ブームでもなかったと思いますし、景気も良くなかった」
浜口 「そうですね、パソコンもまだ普及していなかったです。携帯電話でのコミュニケーションが始まったくらい」
上田 「起業が盛んになる前の黎明期だったんですね」
浜口 「ITバブルもまだ来ていなかったし、そうですね。

そういう状況でちょっと新しいことをやろうとしていたのと、時間でオフィスをお貸ししているということで、飲食業に近い感じだったんです。雨や雪が降るとお客さんが来なくなったりですとか。でも場所は長野だし、雪が降るんですよ。だから、雪かきしながら“これでまたお客さんが来なくなるな”とか心配しながらやっていましたね」
上田 「なるほど」
浜口 「その時の考え方って、お客さんが来ないことや、事業が上手くいかないことを、何かのせいにしていたんですよね、例えば雪のせいにしたりとか。

でもそうやっているうちに追い込まれてきて、“これは人のせいにしていてもしょうがないな”と思って、“何が起こっても自分の責任”という覚悟をしてみようと思った日があったんです。それこそ雪が降っても自分の責任、というようにね。

それから不思議とうまくいくようになりましたね、雪も止みましたし(笑)」
上田 「(笑)」
浜口 「まあそれは偶然だと思いますが、その翌日に大きな仕事をいただいたりもしましたし、それからは何か大きなことがあっても自分の責任だと考えるようにしています」
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