革命対談
インタビュー

小飼 「僕の人生は全部リターンエースだったんですよね」

上田 「(笑)目の前に選択しなければならない場面がきたときに、ちょっと変わった視点で見て判断していく、と」

上田 「弾さんの人生における大きな選択には、どういったものがありましたか?」
小飼 「僕はものすごい怠け者なので、実は自分の方から“こういう選択をしよう”というのはあまりないんですよね。どちらかというと、選択を迫られてから“じゃあこっち”というのが多くて、割と受動的なんです。その意味で一番大きかったのは、1991年の終わりに実家が丸焼けになりまして、全財産がなくなったことだと思います」
上田 「そんなことがあったんですか!?」
小飼 「これは嫌でもいろんな選択を迫られますよね。それで大学を辞めて働きだして今に至るという…。それがなければなんだかんだいって研究職・開発者などで大学周りをうろちょろしていたんじゃないですかね。厳密には辞めてはいないらしくて、半永久的に休学状態になっているみたいですけど」
上田 「戻る気になったら戻れるけど、今さら戻る意味もないからそのまま、と」
小飼 「今戻ってもなあ…(笑)」
上田 「(笑)」
小飼 「まあ、まるで別のことを学び直すというのならいいですけどねえ…」
上田 「なるほど、あと弾さんの印象として深いのが、オンザエッジ(後のライブドア)なのですが、こういった出会いも弾さんにとって事件だったのでしょうか」
小飼 「その時も実は能動的な選択の結果ああなったのではなくて、堀江(貴文/元ライブドア社長)さんが来たんですよ」
上田 「なるほど(笑)一緒にやってくれ、と」
小飼 「はい、そういった意味で僕は“自らの人生を自らで切り拓く!”というやり方はしてこなかったんです。でもなぜか外からは能動的な人間のように見られるんですけど」
上田 「そうですよね。ウィキペディアの情報なんかを見ても華麗なる経歴が並んでいるので、ついそういった人のように思ってしまうのかもしれませんけど」
小飼 「テニスで喩えるならサービスエースを取ることなんてまずないでしょう、」
上田 「はいはい」
小飼 「僕の人生は全部リターンエースだったんですよね」
上田 「(笑)目の前に選択しなければならない場面がきたときに、ちょっと変わった視点で見て判断していく、と」
小飼 「そうですね。“この人はこういうふうに見るんだろうな”ということはわかるので、それと同じことを言ってもしょうがないじゃないですか。じゃあ、誰も言っていないことは何だろうと考えて、実際に言ってきた、というだけですよ」
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