テーマ4:社会起業家
私は「社会起業家」と呼ばれることについては、あまり嬉しく思っていないんですよ。おそらく、マザーハウスはみんな好きじゃないと思っています。なぜかというと、私たちは普通に「ビジネス」をやっているから。
社会起業家だからって何かを得したわけでもないし、普通の会社と同じように経営のためのコストを払っているわけで、払わないといけないコストを払いながら利益出すのは、やはり大変です。でも、「社会起業だから良いことしている」という表層だけをとって論じられるのはちょっと納得がいかないですね。
私自身は雇用すると税金払うことは社会的な企業だと思います。社会に対して責任を負っているわけですから。だから、そこにスペシャルな括りは必要ないと思います。
経営者として大事にしていることは、普通に仮説を立てて検証することです。当たり前なんですが(笑)。ネパールのブランドを立ち上げるときもちゃんと仮説を立てて検証しましたし、よく「ひらめき型」と言われますが全然そんなことないんですよ(笑)! デザインしていると、右脳型とか言われたりしますが、違いますね。アートは右脳だけれど、デザインは左脳でするものです。