新刊JP 稲盛和夫CDブックシリーズ出版・オーディオブック化記念特集「生き方」

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「稲盛和夫CDブックシリーズ」編集者からのメッセージ

この度の『稲盛和夫CDシリーズ いま、「生き方」を問う』は、当代随一の経営者といわれる京セラ名誉会長の稲盛和夫氏が、主に若手経営者に向けて行った講演会をCDに収め、またその内容を書籍にまとめ、CDブックのシリーズとして刊行するものです。

以前、稲盛和夫先生の『生き方』を担当したときには、編集者である私がホテルにカンヅメとなり、ダンボールいっぱいの資料を読み込みました。そのなかには稲盛先生の講話も数多く含まれていましたが、そのいずれもが、じつに論理的で緻密に「生き方」について解説していることに感銘を受けました。内容は経営にとどまらず、人はどう生きるべきか、この世を生き抜くことの意味といった、人生論、哲学にまで及んでいました。

このように『生き方』という本には、稲盛先生の生き方論のエッセンスがぎっしりと詰まっていますが、この本をつくっているなかで、いずれ稲盛先生の肉声を感じていただくような講話をまとめた本ができないか、という思いがムクムクと頭をもたげてきたのです。

そんなときに、これまで主に経営者の方向けに出されていた講話のCDシリーズを、より広く一般の方々に向けて提供するという企画のお話がありました。講話を本にするだけでなく、そのCDも一緒につけてしまう。すぐにそんな本のイメージが浮かんで、ワクワクしてきました。

さっそく、60枚以上も出ている稲盛先生の講話CDを聴いてみると、どれもすばらしい内容で、どれをセレクトするべきか頭を悩ませました。そのなかから選りすぐりの2つの講話をまとめたのが、この度のCDブックシリーズの2冊、『どう生きるか なぜ生きるか』『経営に求められる力』です。まさに、稲盛哲学の真骨頂といってもよい内容です。

いま、世の中はひとつの曲がり角にきているように感じます。青少年の悪質な犯罪や、大企業、老舗企業の不祥事や不正が紙面をにぎわせています。それらはいずれも、「人としてあるべき姿」を見失ってしまったからだ、と稲盛先生は喝破されます。

いまこそ、人はなぜ生きるのか、なぜ生まれ、働き、死んでいくのか……そうした人間存在にかかわる根本の問題に目を向けずして、この激動の世を生きることはできないでしょう。そのような時代のなかを歩いていく私たちの背後から、稲盛先生は力強い励ましの言葉を投げかけてくださいます。このCDブックシリーズは、多くの人たちにとって、生きる指針となることでしょう。今後のシリーズにも、ぜひご期待ください!

サンマーク出版 第二編集部編集長 斎藤竜哉