◆「部下力」とは?
「部下力」を、ひと言でいうと、「上司に信頼され、応援される力」のことです。
逆にもし「部下力が低い」、つまり「上司に信頼も、応援もしてもらえない」という状態だったら、どうなってしまうでしょうか。
当然ですが、仕事がやりにくくて仕方ないでしょう。
何しろ、人・物・金・情報・時間などを、自分が必要と思っても出してもらえないわけですから。
むしろ協力してもらえないどころか邪魔や嫌がらせばかりされて、精神的にも追い詰められてしまうでしょう。
それくらい大切な「上司との関係」なのですが、意外とそれを「良くするために何をしてますか?」と聴くと、意外と「言われたことを一生懸命する」という以上に深く考えられていないことが多いのではないでしょうか。
そこで本書では「部下力=上司に信頼され、応援される力」を高めるための本質的姿勢から、日常気をつけるポイントまでを解説しています。
この部下力を身につければ、あなたは鬼に金棒。会社の中でやりたいことをする自由を獲得することができ、より楽しいビジネスライフを送ることができるでしょう。
●一流の部下ってどんな人?
では、一体「一流の部下」とはどのような人を指すのでしょうか。ここでは本書や著者である上村光弼さんのお言葉を借りながら、その一部をご紹介していきましょう。
◇「一流の部下は自分で考えることができる」
自分が関わっている緊急の案件で予期せぬ問題が起きてしまったとき、上司のせいにしてしまい、「自分は悪くない」と無責任に投げてしまうことはありませんか? 例えば、「3日前にメールを送ったのにチェックしていないなんて!」といったように。
もちろん、気持ちは分かりますが、本当に上司のせいなのでしょうか? あなたがもっと出来ることはあったのではないでしょうか? 緊急の案件なのですから、メールを「開封確認メール」にしたり、直接口で伝えたりするくらいのことはできたはずです。
すぐに上司のせいにせず、「自分が原因だとしたら何が問題だったのか?」「自分ができたことは?」という風に考えること。それが一流の部下力が身についているということなのです。
◇「一流の部下は肯定的な意見を言うことができる」
「これちょっとお願いできないかな」と上司に言われ、「あ、いいですよ」とそのお願いを引き受ける。その積み重ねが、実は上司との信頼を築いていくために重要です。「えー?今忙しいから無理です」と無碍に断ってしまうと、「あいつに頼んでもやってくれないからいいか」ということで、どんどん離れていってしまいます。すると信頼関係など勝ち取ることはできません。部下力の低い人は、自分の言動・態度に対して相手の感情や解釈へのリスク意識が低いのです。
また、一流の部下はどんなときでも肯定的な提案を行えます。頼まれた仕事が自分にはできないことだとしても、「そういえば○○部にそれを扱える人を知っているので、ちょっとお願いしてみます」と、その問題解決に向けて何かしらのアクションは取ることができるでしょう。例え自分ができなくても対案を出す。否定的なリアクションだけでは相手も疲れてしまいますよ。
◇どんな人に本書はお勧め?
1、会社内で自分のやりたいことができていないと感じている若いビジネスパーソン
2、上司をはじめとした、会社の人たちと関係があまり上手くいっていないなあと思っている人
3、より自己を高めていきたいと思っている人