職場で人間関係のトラブルは禁物です。
一緒に仕事をしている人との関係が悪いとストレスを感じますし、それが職場内で噂になると働きづらくなってしまいます。
多くの人はこのように考え、本当は苦手な同僚・上司とでも上手に付き合っていくために八方美人的な付き合いに終始してしまいがち。
しかし、この人間関係は「誰とでもいい関係」だからこその弊害もあります。
今回は『3年で7億稼いだ僕がメールを返信しない理由』(小玉歩/著、幻冬舎/刊)の第2章から、八方美人な人間関係に潜むリスクをまとめてみました。
■ 週1で同僚と飲みに行った時、一年間でいくら使う?
職場で角が立たないように振舞おうとすると、本当は行きたくない飲み会に行かなければならなかったり、話したくない人とでも話さなければならなかったりということが出てきます。
極端な例ですが、週に1回、3時間で3000円の飲み会を1年間続けると、その時間は144時間、14.4万円ものお金が出て行くことになります。
この時間で自分の好きなことをしたり、勉強に充てたり、家族や友人など自分の大切な人と過ごすこともできると考えると、あまりにもったいないことです。
■ 八方美人は評価されない
誰とでもいい関係を築くことは、確かに日本の企業社会で求められていた時期がありました。終身雇用がまだ生きていて、サラリーマンは会社に依存して生きるのが当たり前だった時代です。
この時代は、組織内や取引先で「いい人」と認められなければ仕事の成果が出せず、出世もできませんでした。できるだけ周囲と摩擦を起こさず、誰とでも円滑に付き合う必要があったのです。
しかし、今はそうではありません。摩擦を恐れていては自分が本当に正しいと思っていることを発言できませんし、本当の自分の考えを発信できない人を、企業は評価しなくなってきています。
職場は仕事をする場所です。もし周囲の人とうまくやっていくことが価値のある仕事をするのを邪魔してしまっているなら、摩擦など恐れずに自分の意見をどんどん言うというのが本来の社会人としてのあり方だといえます。
■ 結局本物の人間関係も築けない
みんなと一様に仲良くしようとすると、苦手な人ともなんとかうまくやっていく方法を模索しなければなりません。その結果として、ほとんどの人が多かれ少なかれ、職場の人にとって「好ましい人間」を演じてしまうことになります。
しかし、職場の同僚や上司からしたら、あなたが演じている「いい人」をベースに人間関係を築きます。つまり、もしその演技をやめて素の自分を出した時、人間関係が終わってしまう可能性があるのです。
1年や2年なら「いい人を演じる」という方法もいいかもしれませんが、この状態が長く続くほど演じているストレスは溜まり、最後には疲れ果ててしまうはず。
みんなとうまくやろうとしたばかりに自分を消耗させ、そもそもの目的であった人間関係も築けないのでは本末転倒です。
本書では、自分が本当にやりたいことに十分な時間を割くために、人間関係を整理し、本当に大切な人を残して切り捨てるという大胆な方法が示されています。
人間関係に疲れた、苦手という人は、まずは「みんなと仲良く」をやめることから始めてみませんか?
(新刊JP編集部)