新刊JPトップ > 特集 > 新刊JP FEATURING 清水 克衛著『繁盛したければ、一等地を借りるな!―売れる店には、理由(ワケ)がある 』
繁盛したければ、一等地を借りるな!―売れる店には、理由(ワケ)がある

書籍情報

  • 書名:繁盛したければ、一等地を借りるな!
      ―売れる店には、理由(ワケ)がある
  • 著者:清水 克衛
  • 定価:¥1,575 (税込)
  • 出版社:学習研究社
  • ISBN-10:4054039456
  • ISBN-13:978-4054039452
  • 発売日:2008/12

目次

  • ここだけ読んでもためになる「まえがき」
  • 第1章 なぜ、一等地に店を出すと繁盛できないのか?
    1. 『ハリー・ポッター』を置かない本屋!?
    2. 本屋は値段でサービスできない
    3. 「泣かす、笑かす、ビックリさせる」
    4. プラスマイナスで考えない。裏と表で考える
  • 第2章 「今」の悲常識を売りにすれば、人は集まる
    1. 大分・中津の田んぼのなかの店が繁盛した理由
    2. 自分が楽しいと思うことを徹底的にやる ほか)
    3. よその店となにか違うことを考える
    4. 家賃のために働くなんてバカらしい
    5. 「長く続けること」を考える
    6. 「三方よし」と「稼ぎ三割、仕事七割」
    7. 世間とは、真逆のことをやってみる
  • 第3章 「一等地なら“バカ”になる。三等地なら“アホ”になる」
    1. あの人たち、みんな「アメション」ですから
    2. 「勝ち組」の価値観に踊らされるな
    3. これまでの「勝ち組」がやってきたこと
    4. サービスなんか悪くたっていい
    5. 自分のものさしを持つ
    6. 「おっ、てめぇ、さしずめインテリだな?」
    7. 「成功なんか、しなくていいじゃん」
    8. 「マニュアル」「マーケティング」「人脈」なんてものは役に立たない
    9. 世の中や、ものごとを俯瞰して見てみる
    10. 今、商売を繁盛させるための、たったひとつの方法
    11. どれだけ「アホ」になれるか?
  • 第4章 商売繁盛は、「自分繁盛」
    1. 起業しなくたって繁盛できる!
    2. ビジネスは「奪う」もの、商いは「与える」もの
    3. 探してる自分は、意外と近くにいたりする
    4. 「山の時代」から「海の時代」へ
    5. 「粘菌」が教えてくれること
    6. せいぜい、10万人でいいんじゃない?
    7. 21世紀商人の三種の神器-どんなに零細な商売でも勝てる道具
    8. 弱肉強食のほんとうの意味
    9. クレームなんか聞かなくていい
    10. お客さんより、売ってるほうがエライ
    11. 「買ってください」では売れません
  • 第5章 人を喜ばせる「アホ」になれば、商売も、人生も、みんなうまくいく
    1. あなたも今日から「アホ」になれる
    2. アホになるための、たった5つのポイント
    3. 【人を喜ばせるアホになるために】その1-根拠のない自信を持つ
    4. 【人を喜ばせるアホになるために】その2-本気で人を喜ばせることを考える
    5. 【人を喜ばせるアホになるために】その3-損得勘定なしで動く
    6. 【人を喜ばせるアホになるために】その4-「今」の常識にしばられない
    7. 【人を喜ばせるアホになるために】その5-自分が楽しいか、楽しくないかで決める
  • 特別付録
    1. 特別付録
    2. 特別公開「秘伝!『読書のすすめ』流POP選集」
    3. 清水克衛の『大繁盛札』
  • あとがき

書評

本書は「ビジネス」の為の本ではなく、「商い」の為の本である。 そのため、普段から「ビジネス」に関する横文字を多く使うような人は、本書を取ってはならない。 もしかしたら自分が崇拝してきたものが、ガラガラと崩されてしまう可能性があるかも知れない。

本書では「商人」として、商店をいかに繁盛させるか。 その法則や方法、考え方を述べられているのだが、根本的な部分で一貫しているところがある。 それは「自分が楽しいと思ったことを徹底的にやり、人を喜ばせる」ということだ。とにかく常識に捉われず、仕掛けていく。

「ビジネス」と「商い」は似て異なるものだ。 各々の言葉を定義することは出来ないが、ニュアンス的に、日本語である「商い」は「ビジネス」と比較して温かみがある。 日本語と横文字の違いということもあるのだろうが、「商い」は店舗業が中心で、客1人1人と直に向き合う。 処理の速さと合理性だけを追求した小手先の対応から生まれるような冷たさは、そこにはない。 その温かみと、前述の楽しさがあれば、繁盛地ではなかろうと客は寄ってくる。 最近売れている本のタイトルではないが、客は「予想通りに不合理」なのだ。

「勝ち組」だとか、「成功」だとか、「ノルマ」だとか、そういった言葉に切迫され、 「自分が一体何を、何のためにやっているのか分からない」と思い始めている人には、特に本書をお勧めしたい。 自分の周囲を囲い込み従属を強制する、得体の知れぬ圧力の正体が少しは明らかになるだろう。 しかし、本書がしてくれるのはそこまでだ。 その後、本当に必要になるのは、自分が広い世界をどの方角に歩いていくかという意志だろう。

ところで本書の著者である清水克衛氏は、自身も「読書のすすめ」という書店を経営しており、 ユニークなお店としてさまざまなメディアから取り上げられている。 このお店については 新刊ラジオでブックナビゲーターの矢島雅弘が実際に店内を“実況中継”しているので 、 そちらを聴いて臨在感を味わって欲しい。

(新刊JP編集部)

著者プロフィール

□著者プロフィール

清水克衛[シミズカツヨシ]
1961年、東京生まれ。 書店『読書のすすめ』店長、NPO法人「読書普及協会」理事長。 大学卒業後、10年間にわたって大手コンビニエンスストアの店長を勤めていたが、 1994年、周囲の猛反対を押し切って、書店『読書のすすめ』を東京都江戸川区・篠崎にて開業。

全国からお客さまが押し寄せる大繁盛書店となる。 『読書のすすめ』の売れ筋本から、全国でのベストセラー本が生まれる現象が相次ぐという 『読すめ現象』を引き起こし、不況に喘ぐ出版流通業界で熱い注目を浴び続けている。 2003年、NPO法人「読書普及協会」を設立。

本との出逢い、人との出逢い、出来事との出逢いを提供しながら「良質な御縁から生まれる成幸の法則」 についての講演活動を続けている。

□著者関連リンク

読書のすすめ
http://dokusume.com/modules/store/

店主・清水克衛 闘魂ブログ
http://dokusume.com/modules/wordpress/

関連本