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ザ・ミラクル3分で人生が変わる魔法の法則81

著者: はづき 虹映
定価: 1,680円(税込み)
出版社: 世界文化社
ISBN: 4418115137
ISBN: 978-4418115136

著者インタビュー

今回、はづき虹映さんが著した『ザ・ミラクル』は、これまでのはづきさんの著作のベスト集大成的な位置づけになるという。そんな本書で伝えたかったこととは? そしてタイトル「奇跡」の意味とは? はづきさんにお話をうかがった。

■何事も“バランス”が大事

―『ザ・ミラクル』を拝読しまして、非常にいろいろなエッセンスが凝縮されている本だと思いました。「はじめに」のところで、この本は、はづきさんがこれまで執筆されてきた「魔法シリーズ」のベスト版的な位置づけとして書かれたとおっしゃっていましたが、どうしてベスト版的な位置づけとなる本書を執筆されたのでしょうか?


「これまで『魔法』シリーズだけでも6冊ほど書いてきましたし、私自身の著作全体でも40冊以上を数えるようになったのですが、最近『どの本から読んだらいいのでしょうか』と聞かれることが多くなってきたんです。
そうした初めて私のコンテンツに触れる方に向けた、総まとめのような本を書きましょうと出版社さんからご提案いただき、書かせていただいたという経緯ですね」

―つまり、はづきさんの著作の中で、最初に読むべき本ということですね。


「そのつもりで書いています。この本は9つの章に分かれているのですが、9つの章それぞれのテーマについて、必ずというわけではありませんが、より詳しく書いている私の著作があります。例えば『言葉』であれば、『2週間で一生が変わる魔法の言葉』を読んでいただくといように受け皿があるので、そういった読み方をしていただくと嬉しいですね」

―本書は9つの章に分かれており、順に「言葉」「文字」「習慣」「からだ」「人間関係」「恋愛」「仕事」「お金」「人生」とテーマが割り振られていますが、この順番はどういう意味を持っているのでしょうか。


「これは誕生数秘学から割り出したものです。数秘学は9のサイクルで物事が流れていくのが基本的な考え方なのですが、本書もそれにならって9つの章があり、さらにその1つの章に9つずつ法則が収録されています。

そして、1から9それぞれの数字にも、例えば1であれば『スタート』、2であれば『つなぐ』など、それぞれ意味があるんですね。だから、『スタート』であれば、何から始めればいいのかといったときに、はづき虹映的には『奇跡を起こすために、まずは言葉を変えることから始める』となるので、1章では『言葉』について書いています。2は言葉と行動をつなぐものなので、『文字』。3は具体的な行動を示すので『習慣』ということになるんですね」

―なるほど、そういう繋がりがあるのですね。だからでしょうか、非常に読みやすく構成されていると感じました。


「ありがとうございます。4というのは現実そのものを表しますので『身体』。次の5はコミュニケーションを意味する数字なので『人間関係』です。6は愛情を表しますから『恋愛』。7は自分のスタイルを確立する、自立するというような意味なので『仕事』ですね。8のイメージは“無限大”で、物質的な豊かさを象徴するので『お金』。そして最後の9は全部を含むので『人生』ということになります。
読み進めていくなかで、奇跡を起こすためにこういう段階を踏むことを理解していただけるかなと思います」

―本書を読むなかで、ハッとさせられた部分があります。それは3章『習慣の法則』の部分で紹介されている手書きのハガキを書くという部分です。確かにパソコンが普及してから手で文字を書くことは少なくなりましたし、おそらく手で何かを書く以外でも、昔ながらの習慣は失われていくのではないかと思います。はづきさんご自身は、そういった文化や習慣が失われていくことについてどのようにお考えですか?


「機械やITが発達することが悪いわけではない、間違いではないと私は思うのですが、それに頼りきってしまうのもよくありませんよね。要はバランスです。どんなに機械が発達してもアナログの良さは当然あるわけですし、だからといってアナログだけでもバランスが悪いですよね。

ハードを任せられる部分は機械やデジタルに任せてしまって、本当にしなければいけない“手間をかけること”は失くしてはいけないと思います。手間をかけることによって注ぐエネルギーから受け取る報酬は必ずありますから。それに、相手だって『ひと手間かけてくれたんだ』と敬意を感じますよね」

―確かに年賀状に手書きのメッセージが添えられているだけで、嬉しくなります。


「結局、手間は時間と労力なんですよ。その人のために時間と労力をどこまで割くかということですが、割いただけの何かしらのリターンが確実にあると私は思いますね」

―バランスとおっしゃいましたが、6章の『恋愛の法則』のところで“中庸”という言葉が出てきます。恋愛における中庸とはどのような状態なのでしょうか。


「私は愛と恋は違うものだと思っています。恋はエゴのエネルギーで、自分のものにしたい、自分のことを好きになって欲しいという気持ちから始まるわけですよね。一方、愛は普遍的なものです。だから対象は一人ではなく、人類や地球などの大きく普遍的なものが対象になると思います。つまり、恋と愛は両極端なものですから、その中間くらいでバランスを取っている状態が中庸なのではないでしょうか。
愛はあるがままを受け取り、恋はエゴを出す。ふつう恋愛は、恋からはじまりますが、そこから相手への執着心をゆるく握り締めるくらいの感じが、一番バランスの良い状態だと思います」

―また、7章『仕事の法則』の中では「頑張らない、必死にならない、努力しない」ということを言われていますが、これはとても意外だなと思いました。仕事においては必死に努力することも大事だと思うのですが、これはどうしてなのでしょうか?


「頑張ることに価値がないということではなく、なぜ努力しているのか、必死になっているのかということにフォーカスして考えて欲しいんです。文字を分解すると、“頑張る”は『我を張る』というところからきていて、『自分が!』と必要以上にアピールすることですよね。必死になるというのは文字通り、『必ず死ぬ』ことですし、努力の『努』は奴隷の『奴』からきていて、奴隷を力づくで言うこと聞かせる、つまり『努力』は嫌々やらされている状態なんですよね。そういう状態で本当にいいの? と。

好きでやっているものは、周囲から『努力している』と思われても本人はそう思わないですよね。そういう風になることが大切だと私は思います」

■奇跡は今この瞬間に起きている

―本書では「執着」、いわば人間が持っている欲から抜け出すための法則が書かれているというイメージがあります。


「実は、その執着を手放すことが奇跡を起こす条件なんですよ。ただ、それは自分の力だけで起こせるものではありません。周囲の応援がないといけない。本書はその応援を受け入れるための体勢を作るためのマニュアルだと思うんですね。そういった体勢が出来ていないと、聞く耳を持てなくなってしまい、奇跡も起こりません。視野がどうしても狭くなるんですよね」


―今お話いただいた「執着」の部分で、自分の持っていたほとんどの物を手放してシンプルに生活を送っている方をテレビなどで見たことがあります。これはおそらくスローライフの1つに入るのだと思いますが、今のはづきさんのお話と重なる部分がありました。シンプルに生きることはすごく大切なことだと思うのですが、どうしてそれが良い効果を生み出すんですか?


「今は『断捨離』がブームになって、物を手放すことが一つの方向性になっていますよね。どうしてそれが良いのかというと、物にはすべて、使い主の想いが宿っているんです。だから部屋に物が多いとその想いでぎっしりしていて、新しい想いが入る余地がなくなります。つまり、それらの物を捨てることによって自分の想いの量も減っていくということで非常に分かりやすいやり方ですよね。

ただ、ご経験したことがある方も多いと思いますが、想いを手放すというのは難しいんですよ。さらにそれがネガティブなものでいっぱいになってしまうと、当然良い方向には進まないし、奇跡も起こりません。だから『捨てる』というのはお勧めの方法ですし、想いをクリアにするために第9章『人生の法則』で書いた“じゅもん”はアプローチとして良いのではないかなと思いますね。

奇跡というのは、間が合うとか、間に合わないというようにタイミングなんだと思います。奇跡は間が合ったからこそ起こるのであって、違うと“間違う”んです。では、タイミングを合わせるにはどうすればいいのかというと、余裕を持つことなんですよね」

―何かに執着している状態だと、余裕を持ちにくいですよね。


「何かに執着していると、ある一方しか見えなくなりますよね。だからいずれ頭打ちになってしまう。駄洒落ですけれど、執着は終着駅なんですよ(笑)。他の何処へも行けない。そうなると奇跡を起こすチャンスはたくさんあるのに全然気づけなくなってしまいます」

―奇跡はタイミングが合ったときに起こる、と。


「私が考える奇跡は、滅多に起こらないことではありません。ふつうなら宝くじにあたったとか、偶然街角で出会った人と恋に落ちて結婚するとかそういうものをイメージしますね。もちろんそれも奇跡の一つではあるけれど、もっとたくさん奇跡がこの世界に起きているんですよ。例えば、私たちが生きていることがそもそも奇跡ですよね。地球の酸素の量がちょっとでも違っていたら私たちは生きていれないし、日常的に、奇跡はすごく起こっている。そこに気づけないまま、宝くじがあたることばかり求めているから、つらくなるんです。

時間通り電車が来るのも、実は信じられないことですよね。でも私たちはそれらを当たり前だと思ってしまっている。だから、それらは当たり前ではないということに気づくことが、奇跡のセンサーを働かせる原動力になるわけですね」

―何気ない人との出会いも奇跡ですよね。タイミングが合わなければ…。


「そうなんですよね。そういったことに気づけないことが、奇跡を起こすことができない最大の要因だと思っています」

―では、本書をどのような方に読んで欲しいと思っていますか?


「この先行きが見えない時代の中で、不安を抱えている方も多いと思います。ただ、日常に奇跡は溢れていますし、それを引き寄せることもできます。そういうことを通して、一つの出会いや一日をもっと大切に思っていただきたいので、男性、女性など関係なく、これからの時代を真剣に生きたいと思っている人に伝わるといいかなと思います」

―では最後に、読者の皆様へメッセージをいただければと思います。


「奇跡というのは今この瞬間にたくさん起きています。まずはそれに気づいて欲しい、ご自身の奇跡センサーを磨いて欲しいと思います。そもそもあなたが生まれて、そして生きていること自体が奇跡とも言えることですし、尊い存在ですから、自分をもっと大事にして、自分の素晴らしさに気づいて欲しいと思いますね」

プロフィール

有限会社「いまじん」代表取締役。

兵庫県西宮市生まれ。関西学院大学・経済学部卒業。
大手百貨店勤務後、独立。広告代理店・企画会社を経営し、順調に業績を伸ばすが、1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに「こころ」の世界に目覚め、主に、スピリチュアルな分野を中心に研鑽と実践を積み重ねる。

1999年頃より、講演や勉強会などを主催。「カバラ数秘術」を元に、独自の編集を加えた運命診断法、「誕生数秘学(誕生日占い)」を確立。1万人以上の個人診断カルテを作成し、著作が「コワいほど当たる」と話題に…。
のちに「(社)日本誕生数秘学協会」を設立し、すでに340名以上のプロカウンセラーが全国で活動中。

現在は経営コンサルタント業と並行して、主に「占い」「スピリチュアル」「自己啓発」などの分野を中心に、精力的に執筆活動に励んでいる。

2週間で一生が変わる魔法の言葉』『運命の波にのる魔法のクセ』(きこ書房)、『お金に愛される魔法のお財布』(永岡書店)『誕生日占い』(中経出版)など、数多くのベストセラーを生み出し、著作の累計は120万部を超えるベストセラー作家でもある。(2011年12月現在)

□ はづき虹映オフィシャルサイト→ http://hazuki-kouei.com/
□ はづき虹映オフィシャルブログ→http://ameblo.jp/hazuki-kouei/
□ 「あなたらしさ」発見!スピリチュアルポータルサイト→http://spi-navi.jp/