05 誰か急に欠けてもチームがまわるようになる
例えば、急にチームメンバーの1人が入院してしまったとします。そうするとやりかけていた仕事の中身が誰もわから
ないまま、業務が滞ってしまう事態が起こるかもしれません。チームにとってチームメンバーの欠員は、チームの運営に
とって大きな影響を与える可能性があるので、見過ごせない問題です。
チームを長期的かつ安定的に成長させていくには、誰が欠けてもチームがまわることが求められます。そのためには
チームメンバーが抱えている仕事をいつでも他のメンバーやアウトソース先に代理対応してもらえるよう、準備を整えて
おく必要があります。
また、誰が欠けてもまわるチームになれば、メンバーは休暇がとりやすくなりますし、育児や介護の問題を抱えた優
秀な人材を会社に留めて置きやすくなるというメリットもあるのです。
08 チームの「ミッション」と「バリュー」を決めて共有する
「ミッション」とは存在意義であったり、達成すべき目標のこと。また「バリュー」は価値観や行動規範を表します。
この「ミッション」と「バリュー」はチームの方向性を決めたり、困ったときのよりどころとなります。これらを定義して、メ
ンバーに実感として伝えることが大事です。
岡田さんが経営するカナリアでは、評価指標にするなど人事制度面に織り込んでいるそうですが、ほかにも広告的な表現を使って視覚に訴えるなど、受け手側の感覚や時代に合った伝え方が必要になっていると言います。たとえばスターバックス・コーヒーで使われているクレドは、デザイン性もよく、持っていて楽しくなるような工夫が施されています。
もし今風にやるなら、会社支給の携帯電話のトップ画面にクレドの内容を表示させるのもいいかも知れません。
22 「集中できる環境」をチームで作り出す
集中とは、何か特定の事に力を注いで、他のことが目に入らない状態です。集中するのとしないのとでは時間効率や
アウトプットが何十倍、あるいはそれ以上に変わってきます。集中している時間はチームにとって重要な資産であり、いかにして集中環境を作るか、といった問題に対してチーム全体で取り組まなければならないのです。
ではどのように集中できる環境を作り出しているのでしょうか。カナリアでは「割り込みを減らす工夫をする」「集中する『時間』と『場所』を決める」といった方法で、環境作りをしているそうです。詳しい内容は書籍を実際に読んで頂くとして、これらの方法はちょっとした工夫の積み重ねで出来ます。この環境作りが上手くいけば、チームのパフォーマンスは飛躍的に上がるはずです。
37 チーム内のメールは極力簡潔に済ませる
意外と時間がかかるのがメールの処理です。ただでさえメールでのやりとりが増えている中で、メールを読んで相手
の言っていることを理解したりすることに時間が奪われるのはなんとも切ない話。
そこで、お客様へのメールは別として、チーム内のやりとりはローカルルールを作ってできるだけ効率化につとめるべきです。チーム内のコミュニケーションは味気ないものになってしまいますが、あらかじめチームでそう決めて周知しておけば誤解は生じないはずです。
上手くメール活用のローカルルールを作り、メールの文章を簡潔にできればチームの意思疎通を飛躍的に効率化させることができます。
42 5W1Hで会議のアプローチを明確にする
会議は5W1Hの中の4つの要素でアプローチを明確にすることができます。その4つの要素とは、Who(誰)、Whe
n(いつ)、Where(どこ)、How(どのように)です。
「Who(誰)」では、誰を招集してどういう役割分担で会議を進めるのかを明確にします。参加者によって会議の品質が大きく変わるため、慎重に選びましょう。「When(いつ)」では会議の開催日時のことで、「Where(どこ)」とは会議の開催場所です。開催者は通常、「会議の議題」や「参加者の都合」を考慮して、開催場所を決定していきます。そして「How(どのように)」は、ゴール達成のためにとるべき会議手段を表します。岡田さんはここで会議の4つのタイプについて詳細に述べています。
5W1Hの法則で会議の「目的」や「ゴール」「アプローチ」まで明確にしておけば、会議の60%は成功できたようなものです。