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スタジアムの感動を! J’sGOALの熱き挑戦 新刊jp スタジアムの感動を! J’sGOALの熱き挑戦の書籍画像

インタビュー

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J'sGOAL運営スタッフインタビュー

―ではこれから、「J’s GOAL」というウェブサイトについてお話をうかがっていこうと思います。 まず、「J’s GOAL」を知らない方に向けて、「J’s GOAL」とはどのようなサイトかを教えて頂けないでしょうか。 (以下、敬称略)

「『J’s GOAL』はスタジアムでのサッカー観戦の楽しさを知ってもらうためのウェブサイトです。 基本的には『J’s GOAL』がJリーグのマーケティングを担い、ブランディングの部分を Jリーグの公式サイトが担うという形です」

―「J’s GOAL」は一度リニューアルをされていますが、 リニューアルオープンをしたきっかけはどのようなことだったのでしょうか。

「もともとは有料会員制で、なおかつ動画中心のサイトだったんですね。 それで機材の状況等によって動画アップのタイミングが試合の4、5日後になってしまったりと、 ファンが求めているものとサイトにあるものが乖離をしていたので、 Jリーグのファン拡大するためにリニューアルオープンをしました」

―Jリーグの公認ファンサイトということなのですが、ファンはまず、 自分が応援しているクラブのウェブサイトを見ると思います。 「J’s GOAL」はそうしたチームの公式サイトとどのようにして差別化をはかっているのでしょうか。

「公式サイトでは発信できないこと、発信しにくいこと、例えば試合の予想記事もそうですし、 敵のチームの選手のコメントですとか、そういったチームの公式サイトでは載っていない情報を掲載しています。 また、サイトとして、スタジアムの周辺や中で起きている様々なイベントなどの 出来事が知ることができるというのは、ユーザーにとってメリットだと思います」

―この「J’s GOAL」を運営する上で、今までどのような困難がありましたか?

「言える範囲で言うとですね…困難まではいきませんが、 1年間の約2万本の記事をアップしているので、 365日24時間体制に近い感じで記事をアップしていくと やはりマンパワーが足りないなと思うときがありますね。休みがない状況でやっていたりするので大変です。 あとは普段通りのことをしているとサポーターたちに飽きられてしまうので、 こっちから仕掛けるという意味で、常に新しいアイデアを考えないといけないということですね。 立ち止まったら存在価値がなくなるという恐怖感がありますし、 それがプレッシャーであったりもします。色々なご意見を頂き結構へこむこともありますよ(笑)」

―では、そういった困難をどう乗り越えてきたのですか?

「自分たちがやっていることは日本サッカーの未来につながると思っています。自分たちのやっていることが人々の役に立っているという実感があるので、モチベーションを保っていられるのかなと思いますね」

―「J’s GOAL」のPVも月間3億を超えるとのことで、「J’s GOAL」がここまでサポーターに支持されている要因は何でしょうか。

「私見ですが、やはりサポーター目線で、サポーターが求めているものを考えてコンテンツを作ってきたということだと思います。Jリーグの公式サイトはオフィシャルの情報として『こういうことを知って欲しい』というようなことを掲載しますが、『J’s GOAL』はサポーター目線で、サポーターはこんなことを知りたいんじゃないかというところから情報を選んでいきます。なので、やはりサポーターを主役にしたところが、支持された要因ではないかと思います」

サイトを運営するにあたり参考にしたウェブサイトや本はありますか?

「『J’s GOAL』を育てていくにあたり、 私が参考にしたのは『エスキモーに氷を売る』(きこ書房)という本ですね。 もう何十回も読んでいます。弱いチームをいかに売っていくかということが 書かれています。あとは…そうですね、最近だと『グランズウェル』(翔泳社) という口コミやユーザーの投稿を使ったウェブ・マーケティングの本とか、 個人的にはディズニーを非常に参考していて、ディズニー関連のマーケティング の本は読みました。その他にも、『ザ・ゴール』(ダイヤモンド社)や エイドリアン・スライウォッキーの『大逆転の経営』(日本経済新聞社) なんかも参考にしています。『エスキモーに氷を売る』と同様に、 弱い立場から強くなっていくための戦略が書かれた本です。 気になった本のはすぐに買って読みますね」

―でもやはり、一番読んだ本は…

「『エスキモーに氷を売る』ですね。 ちょっと暇があれば、すぐ手に取って読んでしまいます。初心に立ち返ることが出来る1冊ですね」

―最近、ウェブの世界でもユーザー参加型サイトが増えてきて、 非常にレベルの高いサイトが多くなってきたと思います。 「J’s GOAL」もそういったサイトの1つだと思いますが、そのようなサイトを運営していく上で 一番気をつけないといけないことはなんですか?

「まず、『J’s GOAL』は一般参加型のサイトまでなりきれていないというところはありますね。Jリーグ公認ファンサイトを謳っているので、全ての投稿コメントを事前に確認させて頂いていますし、サポーターたちが勝手に作り上げていくサイト(CGM)にするには難しいと思います。
ユーザー参加型として出来ることは、Jリーグの特性でもあるのですが、クラブサポーター間で色々なことを競ってもらって、盛り上げるというところですね。例えば、試合事前投票で対戦相手同士で競ってもらいます。すると、サポーター同士で『負けてるぞ!もっと投票しろ!』って呼びかけてくれたりするんですよね。横のつながりを使って投票を増やしサイトに接触してもらう人を増やす。そういったことですね。試合と試合の間の日も楽しめる企画を作ったりとか、毎日見に来たいというサイト作りをするのがコツだと思います」

―ちょっと気になったのですが、「J’s GOAL」は実際に何人くらいで運営しているんですか?

「Jリーグメディアプロモーションで主に携わっているのは3人いて、サイト全体では10人くらいでしょうか。そして、全国にライターさんが50人ほどいます。彼らはフリーのライターで試合に行って記事を執筆してくれています」

―では、しっかりと役割分担もできて運営しているんですか?

「ある程度の役割分担はありますが、一人で色んなことができるようにしています。私も企画立案から予算繰り、営業、写真撮影、インタビューまでいろいろやりますし、みんな何でも屋さんみたいな感じです。」

―今後、「J’s GOAL」をもっと大きくするために、別のターゲットを探すというようなこともあるんですか?

「そうですね。全く新しい層を引っ張ってくるというのは難しいと感じていて、以前来ていた方にまた見てもらうとか、今、1シーズンで2回来ている人に、今度は1シーズンで4回来てもらうとか、そういったアプローチをしていきたいと思っています。そのためにも、より面白い企画を練っていこうと思いますので、Jリーグ好きの皆さんをはじめ、いろいろな方に来て頂いて、サッカーの面白さを知って、スタジアムに足を運んで欲しいと思っています」

―ありがとうございました!

(取材/横山昇明、記事/金井元貴)

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