現在のゲームマーケット構成とマーケット概況
ゲームマーケットから2 万人を抽出し、ゲームに関するアンケート 調査を実施した。現行ゲーム機が家庭内にあってゲームをすること が可能な人をゲーム市場人口とすると、10 才(小学校高学年に相 当)~ 59 才における66%の5,342 万人がゲーム市場に存在し ており、昨年に比べて549 万人程度減少している。これは、07 年度と比較して「マジョリティ層」のユーザーが減少していることか ら、ニンテンドーDS が創造した脳トレなどの新規ベネフィットによ り膨張したカジュアル市場が落ち着きを見せた結果であると言える。
また、逆に新世代機であるプレイステーション3 とWii が販売数 を伸ばしていることや、PSP がゲーム好きな若年層市場を開拓して いることから、ゲーム先行性指標(IPS)の高いユーザー数が増加 している。Wii がファミリー層の獲得に成功していることから、ゲー ム人口の中心が30 才代へと移行している。しかし、マーケットに 対する影響力が強い「イノベータ・アーリーアダプタ層」は、依然 として30 才未満の年齢層に分布していることから、市場のコアタ ーゲットに変化は見られない。
※現在のゲーム市場人口構成に準じるべく、 次頁のようなプロセスを経て集計を行っている。
本リサーチの概要
- マーケット規模算出と個別タイトル評価(スカウティングレポート)を実施するために大規模調査を実施した。
この結果が本白書の基本調査データとなっている。- インターネットによるWEB リサーチ
- 調査対象者:10 ~ 59 才の男女
- 調査期間:2008 年2 月1 日~ 5 日
- 10 万サンプルに対してランダムに予備調査を行いゲーム市場対象者を抽出
- 抽出したゲームユーザーに対して詳細な本調査を実施して2 万サンプルを回収
- 社会性を確保したランダム調査でユーザー規模と分布を把握する。
- 住宅地図DB から全国を200 地点に細分化し調査対象世帯及び個人を特定(ランダム性を確保)
- 日本の人口分布に応じてサンプルを回収するので集計値が日本の代表値となる
- 世帯個別訪問にてサンプルを確定した留置調査
- 調査期間:2008 年1 月~ 2 月
- サンプル数は2,400
- WEB 調査を一般化する。
- Ⅱの社会調査データとⅠのWEB 調査データの両方で「性別×年齢層×IPS」のゲーマー分布を算出し、その差異によりWEB 調査デー タを調整することで日本のゲームユーザーの縮図となる。
IPS とは
日本人をゲームユーザーという切り口で分類した指標。ゲームの 購入意向・プレイ頻度・情報探索や伝播 などと密接に関係しており、 こちらも上記のプロセスを経て一般化・人口換算されている。IPS 算出に必要なパラメータ算出のための調査項目として「ゲーム機所 有状況」「プレイ状況」「購入本数」や「欲しいソフトは誰よりも早 く手に入れる・プレイしたソフトがおもしろいと人に教える」などゲ ームに関する項目を統計処理し、ゲーム先行性によりゲームユーザ ーを分類した独自の指標。