私は犬派だ。
犬は人懐っこくて陽気だし、一緒にいて楽しいし…
でも、この本を読んで以来、道端で昼寝している猫とか、テレビでチラッと映る猫についつい目がいってしまうようになった。
気がつくと猫を探している。これは恋だろうか。それとも、猫派になってしまったのだろうか。
この本は、アメリカンショートヘアの「銀」とミックスの「ラム」
の2匹との生活を綴った大人気ブログ「アメショっす!」が書籍化されたものだ。
ページをめくっていくと、ブログの雰囲気そのままに猫たちの生き生きとした姿が写された写真が何枚も目に入ってくる。
それは、思わず笑ってしまうような愉快な表情だったり、そっぽを向いていたり…。
すべての写真が猫たちの「ありのまま」の姿を写し出している。それは、とても「普通」でいて、「自由」なのだ。
銀とラムの茶目っけたっぷりで伸びやかな動きがとても愛らしく、
たっぷりとして柔らかそうな毛並みは、思わず触れてみたくなる。
作りこまれていない写真は、まるで自分も銀とラムの日常の一部分にいるような感覚にさせてくれる。
また、著者の猫自身が話しているように書かれたコメントも印象的だ。それらの言葉に思わず私の口元を緩ませる。
そして、著者の猫を愛しく思う気持ちが、どのページからもあふれ出ていて、見ているだけで優しい気持ちになってくる。
笑ったり癒されたり。猫の魅力がぎっしり詰まったこの『アメショっす!』。
「犬派だ」と主張してやまない私のような人も、読み終えたとき「やっぱり猫も好きだなー」と言ってしまうかもしれない。
そんな力を持っている一冊だ。
(新刊JP編集部)