リンゴの絆
書名:リンゴの絆
著者:木村 秋則
価格:¥1,300(税込)
出版社:主婦と生活社
発売日:2010年2月26日
ISBN(13桁):978-4391138641
ISBN(10桁):4391138646
- プロローグ
津軽弁で言う「けやぐ」(親友)と「友達」の違い - 第1章
“かまどけし”(破産者)のつぶやき(不可能を可能に―逆境の中での決意 - 低空飛行の無農薬リンゴ栽培
- 町で一番貧乏なリンゴ農家
- 回覧版も来なくなって…
- 無農薬5年目の絶望感
- 離れていく友人、変わらぬ態度の友人
- 夢と狂気の狭間
- 山の中で、ロープを手にして)
- 第2章
二人の“けやぐ”(ヤマさん(山崎隆氏)との出会い - ヤマさんの作った「自然農法栽培りんごの冷製スープ」
- なぜ私と付き合い続けたのか
- いつも心がほどけるアキとの語らい
- 7年目にして花開いた自然栽培)
- 第3章
“奇跡”のその後(新たな支援者が現れる - 答えは自然がくれるもの
- 自然栽培を広めるため、世界へ
- 畑を訪れる人々
- “食”から日本を変えたい)
(本書に登場される木村さんの親友“山崎隆さん”の音声メッセージ配信中!)
「無農薬」「自然栽培」「無添加」。
しかし、少し前までは農薬散布を義務付けられ、農薬漬けにされた野菜や果物が食卓に並ぶ時代があった。
ならば農薬を散布しなければいいのでは、という声があがりそうだが、それも難しい。
そうしたジレンマを乗り越えた、ある一人の男と彼を支える人々の物語がここにある。
木村秋則さんは青森県で「奇跡のリンゴ」を育てる百姓だ。
なぜ「奇跡」なのか。無農薬でリンゴを育てることに成功したからである。
本書『リンゴの絆』はそうした木村さんの長きに渡る戦いと、彼の長い苦労を支えた人々の関係にスポットを当てている。
「けやぐ」とは津軽弁で、標準語では「親友」という意味。
非常識な挑戦をする木村さんは、周囲の農家からも孤立した。
人との絆が薄れてきているといわれる現代において、これほど暖かい絆を感じられる本はなかなかないのではないだろうか。
健康志向が進む現在、これらの言葉はすっかり一般的となった。
農薬は基本的に害虫駆除などを目的に行われるが、もちろん虫だけに害があるのではない。それらを栽培する人間にも害はあるし、食べる人にも害を与える。
自然の世界は厳しく、無農薬にすると害虫が作物に群がり、収穫量は一気に落ちてしまう。
農家はしばらく大きなジレンマの中にあった。
それまでリンゴを無農薬で栽培するということは不可能だと言われていた。
農薬散布が常識とされる世界で、木村さんは農薬を使わないという「非常識な方法」で成功を収めたのだ。
木村さんの1歳下の幼馴染み・太田昭雄さんと、木村さんの「奇跡のリンゴ」を世に広めたレストランのオーナーシェフ・山崎隆さん。この2人は木村さんにとって大切な「けやぐ」である。
本書の最重要キーワードだ。
そんな中で必死にリンゴを栽培しようとする木村さんを応援してくれる彼らや、家族の存在は、まさに「奇跡」だったのかも知れない。
そして、様々な奇跡が重なり合って生まれた結晶が「奇跡のリンゴ」なのだろう。
(新刊JP編集部)
その後、完全無農薬・無肥料での栽培を始めるが、10年近い無収穫時代を経験。その間、農作業を行いながら様々な仕事に従事し生計を立てる。40代前半に完全無農薬・無肥料栽培を確立させ、現在に至る。
現在、自然栽培によるリンゴ栽培のかたわら、海外・全国に増加し続ける生産者に農業指導を行っている。