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「3秒決断」こそ成功への近道!
amazonへのリンク『3秒決断思考 やるか、すぐやるか』
  • 出版:
    集英社
  • 定価:
    1400円+税
  • ISBN-10:
    4087861023
  • ISBN-13:
    978-4087861020

3秒決断思考 やるか、すぐやるか

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本書の解説

即行動で圧倒的な成果を上げる人の「3秒」で決断する思考法とは?

ビジネスでも人生でも、「すぐやる人」と「準備に余念がない人」はどちらがより良い結果をあげることができるだろうか。

答えは「すぐやる人」だ。

たとえば、「英語を学ぶために留学をしよう」と思い立ったとき、準備に時間を費やす人は、国内で英語の基礎を学びながら、「まだ現地で喋れるか自信がないから……」と言い訳し、いつまでたっても行動に移れない。しかし、すぐやる人は英語が喋れなくても海外に行き、失敗をしながらも現地で通用する英語を身につけて帰ってくる。
どちらが多くの知識と経験を得て、結果を出すのかは、明らかだろう。

結果を出せる「すぐやる人」になるために必要なのは「決断力」だ。
世界一の規模を誇る会計事務所デロイト・トウシュ・トーマツグループから独立し、30代で年商10億円という結果を出している金川顕教氏が上梓した一冊『3秒決断思考 やるか、すぐやるか。』(集英社刊)では、物事を「3秒」で決断し、結果が出せる人になるための考え方や思考のトレーニング方法が解説されている。本書から「すぐやる人」になるポイントを紹介しよう。

「すぐやる人」はこう考える

即行動ができず、結局何も決断できない人は、何かやりたいことを思いついたとき「できるかどうか?」を考えてしまいがちだ。しかし、「できるかどうか」は、やる前には誰にもわからない。わからないことを、いくら考え、心配しても時間の無駄だ。

そこで大切にすべきは「やりたいかどうか」だと著者は述べる。

人が何かを決めるときの要素には「理屈」と「直感」の2つがあるが、金川氏は「直感」を重視するという。
なぜなら、直感的に「やりたい」「ワクワクする」と思ったことを理屈で考え始めると、ネガティブな思考や言い訳ばかりが次々と出てくるものだ。だからこそ、「すぐやる」という行動のベースは、「やりたいかどうか」という単純な発想に忠実に従うことが大切だ。

もちろん、すぐにやったことのすべてが成功するわけではない。
むしろ、「いきなり始めてうまくいくことは実際にはほとんどない」と著者は自身の経験を振り返るが、それでも確実に言えるのは「早く始める方が、早く結果がわかる」ということだという。
取り組んだことが成功でも失敗でも、早い段階で結果が出れば、反省や気づき、学びを重ねながら軌道修正していくことができる。そうして得られる経験値は、「すぐにやれない人」との圧倒的な差になるのだ。

「3秒」で決断できる人はあらかじめ「やらないこと」を決める

「すぐやる人」になるには、何かに取り組むときに「すぐ決断する」習慣をつけることが必要だ。
しかし、どうしてもあれこれと考えてしまう人は多いだろう。

そこで役に立つのが「NOT TO DO LIST」、つまり「やらないことリスト」だ。

やり方は至ってシンプル。紙に「やりたくないこと」を思いつくままに書き出していくだけだ。
その際に大切なのは、あわよくばやめられたらいいなという程度の他力本願的なものは入れず「本気でやめたい」ことだけに絞ることだ。

すぐに決断する基準があれば、「やろうかな? どうしようかな?」と迷って、時間を無駄にすることはない。このリストに引っかからず、直感的に「やりたい」「ワクワクする」と思ったことは、即行動にうつすのだ。これは仕事だけではなく、人生において「なりたい自分」になるための自分自身の棚卸しにもなる作業だという。

「3秒決断思考」を鍛える

「3秒で決めて、すぐやる」ためには、習慣化することが大切だ。
そのためには食事や買い物など、日常的な行動や決断で慣らしていくといいだろう。コツはいたって簡単で、あらかじめ余計な選択肢を排除しておき、自分の「定番」を決めておく。

たとえば、著者の場合、身体を絞って筋肉を増やして健康的になるという目標があるので、炭水化物が多いパスタを食べてしまうイタリアンや、塩分、糖分が気になる中華という選択肢は消すことができるという。基本になるのは肉で、その選択肢から「定番」を決めているという。

こうした自分なりの目標や目的に沿って、「定番」を決めて、数点のお店やメニューに絞っておけば、あとはその日の気分で「3秒」で決めるのだ。
「すぐやる」がなかなかできない人は、まず、簡単なことから3秒で決断するクセをつけ、徐々に仕事や人生の決断をスピーディーにしてみてはどうだろうか。

(ライター:大村 佑介)

インタビュー

あなたはなぜ「決断力」に欠けるのか?すぐに「決断」と「行動」ができる成功者の考え方

著者、金川顕教さん写真

私たちの生活は、常に「決断」と「行動」の繰り返しだ。
朝、着ていく服を決めるのも、何を食べるのかも、仕事を進めるのにも、ライフプランを描くの、何かしらの結果を出したいのであれば、「行動」がなくては始まらない。そして、行動を起こすには「決断」を下すことが不可欠だ。

結果を出すためには、熟慮すべきか、即断即決すべきか。多くの人にとって悩みのタネになるこの問題について、一つの答えを出しているのが『3秒決断思考 やるか、すぐやるか。』(集英社刊)を上梓した金川顕教氏だ。

金川氏は、偏差値35から二浪の末に大学合格。在学中に公認会計士試験合格。世界的な会計事務所のグループ会社勤務を経て起業と、これまで困難な選択をしながらも、「3秒で決断」して「すぐやる」という信条を貫き、年商10億円の事業を手がける経営者になっている。
そんな多くの結果を出してきた金川氏に「決断」と「行動」に対する考え方についてお話を伺った。

(取材・文:大村佑介)

「ベスト」よりも「ベター」で決断する

著者、金川顕教さん写真

―― 2016年からほぼ毎月一冊のペースで著書を刊行され、今作で18冊目となりますが、今回のテーマはどのようなところから着想を得たのでしょうか?

金川顕教(以下、金川):今までの本は、例えばお金を稼ぐ方法だったら、そのために必要なマインドや方法論を説明する内容が多かったのですが、お金持ちになる前に「お金持ちになろう」と決断しないと、行動にはいかないんですよね。

つまり、何か新しいことを始めるときには、最初に「決断する」ということがあるんです。これは、仕事でも勉強でも人生のことでも一緒です。その根本のところをテーマにしようと思ったのが始まりですね。

―― 金川さんの実感として、決断ができない人に年齢はあまり関係ないと思いますか?

金川:年齢ではないと思います。すぐに決断するクセがついている人は、年齢に関係なく決断しますから、そのクセというか習慣の問題だと思いますね。
決断できない人生を20年送っていたとしたら、すぐに決断できるようになるのは難しいですよね。過ごしてきた年数だけ「決断しないクセ」が強くなっていきますから。

今回の本を手に取ってくれる読者の方々は決断力に自信がなくて、決断しないクセがついてしまっている人が多いんじゃないかと思います。そういった方は、できるだけクセを直そうと意識して読んでほしいと思います。

―― 書籍のタイトルにもありますが、「3秒」で決断することには、どのようなメリットがあるのでしょうか?

金川:早く決断することで、早く行動に移せて、早く結果が出るというところです。
決断をせずに、考えたり悩んだりすると、実際にあるかどうかもわからないことを心配したり不安になったりします。それによって後ろ向きになって、結果的に行動できなくなってしまうということがありますが、早く決断することでそういったことがなくなるのもメリットです。

僕は会計士試験を目指したときに、すぐに「受けよう」と決断しました。
すぐに「受ける」と決めれば、「勉強するしかない!」となって、どんどん勉強して前に進めるんです。
でも、そこで「自分が会計士試験に受かるのかな?」と考え始めると、本当は受かる可能性があるのに「自分なんかが受かるはずない」とネガティブに考えてしまって、結局、行動できずに終わってしまったかもしれません。

―― では、「3秒」で決断できない人に欠けているものはなんだと思いますか?

金川:よくあるのは「ベストアンサーを求めている」ということです。一番いい結果を出すための一番いい選択をしようとしている。でも、僕は「決断はベストよりもベターだ」と言っています。

3秒で決断できない人は、考えるときに長期プランで考えて「本当にそれでいいのかな?」という心配や不安に流されてしまう。ベストにこだわるあまり決断できない。ベターでいい、という考え方が足りないんだと思いますね。

あとは「できる・できない」で考える人は多いですね。
自分にできるのかな? 達成できるのかな? 達成できるならどういう理屈でできるのかな……といった理屈ベースで考えてしまう。

やったことのない物事ができるかできないかは、やってみないと誰にだってわかりません。だから、理屈でなく「やりたいのか・やりたくないのか」という感情で考えることが欠けているんだと思います。

決断と行動の先にある「失敗」の乗り越え方

―― 「3秒」で決断したことでも、望んだ結果が出せなかったり失敗したりすることもご経験の中であったかと思います。そういったときはどのように現実と向き合ってきましたか?

金川:僕は失敗に関しては、無理やり「失敗は成長」「失敗は気づきを得る経験だ」「失敗は成功の手前だ」と考えるようにしてきました。そう思わないとやっていけなかったんです。

一年に一回しか受けられない会計士試験で、僕は「一万時間の法則」に倣って、一万時間勉強して臨んだんですよ。でも、それで落ちて。
そこで「一万時間勉強して失敗した。次はできるだろうか?」と考えてしまうとメンタル的にも厳しいので、「これは成長だ」と思うしか納得できる方法がなかったですよね。

だから「不合格を経験して、来年合格するための気づきを得た。だから次は大丈夫!」と自分に言い聞かせました。そう持っていかないと、そこですべてが終わってしまいますから。

―― そのとき「次にいこう」と行動に移すまでにどれくらい時間がかかりましたか?

金川:数時間です。僕は現実に起きたことについては「事実はひとつ、解釈は無限」だと思っています。どう頑張っても不合格という事実は変えられません。それを乗り越えて結果を出すには、とらえ方を変えるしかないんです。

失敗や不合格に対して、「次は大丈夫だろうか?」「向いてないかも」と思うのと、「これはいい経験だ」「経験値があるから次は勝てる」と思うのとでは結果は変わってきますから。
大学受験に落ちたり、公認会計士の試験に落ちたりしても、意識的にそう思うようにしていくことで、失敗をいい解釈でとらえられるようになったんです。

―― 失敗を繰り返して慣れていくということが大事なんですね。

金川:やっぱり慣れは大事ですよね。
僕にとっての一番の失敗は、中学二年の冬に親が離婚したことなんです。離婚してほしくなかったのに離婚したというのは、結果が出なかったということですから。これはかなりショックな出来事でした。

それをリカバリーするには、解釈を「親が離婚したから自分は頑張ろうと思えるようになった」と変えるしかないと。実際はわからないですけれど、それが人生で活かされているんだと。そう思えるようになったのは18歳の頃ですが、それからはいろいろな物事がうまくいくようになりました。過去のマイナスをプラスに変えるということは、とても大事だと思います。

もうひとつ言えることは、いつも失敗を覚悟してやってきたということですね。
資格の勉強でも、「何浪しても合格するんだ」という覚悟がない人は一回試験に落ちると、勉強もやめてしまうんです。今の僕があるのも、先を見据えて「落ちてもやる」という覚悟を決めてやってきたからだと思います。

著者、金川顕教さん写真

「考える」よりも「リサーチ」することの大切さ

―― 金川さんが「これだけは時間をかけて考えた」という経験はありますか? また、そのときはどのようなプロセスで決断から行動に至ったのでしょうか?

金川:僕は二浪して後期試験で大学に合格したのですが、そのとき「絶対に大学で何かしらの結果を出す」という強い思いがあったんです。
ただ、その「何かしらの結果」というのが、合格した当時はぼんやりしたものだったんですよね。なので、その「何かしらの結果」というのは具体的に何だろうと考えました。

そのとき、直感的に頭に思い浮かんだのは「海外留学をして英語が話せるようになる」「起業する」「資格を取る」の三つです。そのどれをやるかというのは、けっこう考えました。
ただ、考えたというよりはリサーチしたという感じです。考えてもわからないので、インターネットや本で調べたんです。

先のことが漠然としていて、それで結果が出せるという明確な因果関係もなかった「海外留学をして英語が話せるようになる」という選択肢はすぐに消えました。
そこで、結果を出すことに一番結びつきそうな資格の取得に絞りました。起業するにも資格は強みになると思ったので。

次に、中途半端な結果にしないために難関資格といわれるものを取ろうと思い、資格についていろいろリサーチしました。候補にあがったのは、国家公務員一種や弁護士や会計士などのいくつかの資格です。

国家公務員一種は専門職という感じではなかったので、法律系か経済系、つまり弁護士か会計士の二つについて、さらにリサーチしていきました。
将来的に起業をしたいという目標もあったので、感覚的に「法律よりも数字だ」と思って、会計士を選んだんです。

思い立ってからここまでの結論を出すのに二週間くらいかけましたけれど、その期間も考えたというよりも徹底的にリサーチをしたという感じです。
決断できず、行動できない人の多くは、考えることに時間を費やしていると思うのですが、
その時間を「リサーチ」という行動に使って、「すぐやる」ことが大事だと思います。

決断を悩むのは行動したい証拠である

著者、金川顕教さん写真

―― 金川さんが「この決断の早さはすごい」と思った人はいますか?

金川:母親です。僕が中学生の頃に両親は離婚したんですが、母は、もともと英語を喋れるようになりたいという思いがあったんです。学生の頃に海外に行くことを希望していたのですが、親に許してもらえなくて、それでもいつかは行きたいと考えていたみたいです。

離婚した頃、母は30代半ばだったのですが、離婚してからすぐに「海外に住む」と言って、日本を飛び出して、カナダ、フランス、ドイツ、オーストラリアに住んで、英語がペラペラになって帰ってきたんですよ。
そんな母親を間近で見ていたので、すぐ決断してすぐ行動する人は早く結果が出る、ということがわかりました。行動を決めたら覚悟が決まって、行動した後は目の前のことをやるしかない、ということを最初に教えてくれたのは母親なんだと思います。

あとは、経営者は基本的に決断が早いと思います。
余計なことを考えるよりも「とりあえずやってみましょう」とか「とりあえず打ち合わせしましょう」という感じで行動が早くて、常に前へ前へという進め方をしますよね。

―― 経営者の方々からは「とりあえず」というフレーズがよく出てきますか。

金川:事業はやらないと見えない部分が多々あるので、動いてみて、実際にどうなのかというところで進めますよね。打ち合わせだけを重ねても全然見えてこないので、「とりあえず」動いてみるという人は多いです。

たとえば、会社勤めをしている人でも「資料を作ろう」と思ったときに、どんな感じで作るかをずっと考えている人と、とりあえず叩き台を作って上司に見せる人と、どちらが結果出るかと言ったら、「とりあえず」で決断を早くして前に進んでいる人ですよね?
そうであるなら、やっぱり「すぐやる」ほうがいいと思うんです。

―― 最後に、決断ができずに悩んでいる人、心の底からやりたいことが見つかっていない人に、メッセージをお願いいたします。

金川:決断ができずに悩むということは、行動したいことの証拠だと思っています。
たとえば、「転職しようかな、どうしようかな」という人は、たぶん転職したいんですよ。「資格試験を受けようかな」と悩んでいる人だったら、今の自分では長所がないから、強みをつけたいという思いがあるはずです。

なので、決断のフェーズにいるということは「やりたい」ことの証拠だとしっかりと認識して、「できる・できない」ではなくて、「やるか・すぐやるか」というところで動いてみるといいと思います。それが3日後に動くというのであれば、その間に「考える」のではなくて、どうしたらうまくいくのかを「リサーチ」するのがいいんじゃないかなと思います。

また、心の底からやりたいことが見つかっていない人には、真面目な人が多いと思っていて、「仕事そのものを好きにならないといけない」というところで悩んでいる人が多いのだと思います。

僕も仕事を好きにならないとうまくいかない、とは思っています。仕事が好きな人と、好きではない人で、どちらが結果を出せるかと言ったら、やはり仕事は好きにならないといけないと。でも、仕事を好きになるには、直接的でも間接的でもいいと思っています。

たとえば、仕事が終わったら家族と幸せな時間が過ごせる、ということが心の底からやりたいことなのだったら、仕事がなくなってお金が稼げなくなったら、家族との幸せな時間も過ごせなくなりますよね。そうやって、仕事を間接的にプライベートにくっつけるといいんじゃないかな。

どちらの悩みを持っている人でも、覚悟が決まって「これをやる」という気持ちが固まれば、すぐに行動できるし、悩むことはなくなります。だから「やりたいか・やりたくないか」で直感的に決めて、すぐ行動しましょう。間違っていたら、その時にまた軌道修正すればいいだけですから。

書籍情報

目次情報

  1. 第1章 「3秒」で決断する人だけが成功できる
  2. 第2章 「3秒」決断ができるマインドをつくる
  3. 第3章 成功する人が使う口ぐせ
  4. 第4章 「すぐやる」人の行動ルール
  5. 第5章 「3秒」行動ルール
  6. 第6章 3秒決断の先に成功が待っている

プロフィール

金川 顕教 (かながわ あきのり)

経営コンサルタント、ビジネスプロデューサー、投資家、事業家、作家。
三重県生まれ、立命館大学産業社会学部卒業。
大学在学中に公認会計士試験に合格し、世界一の規模を誇る会計事務所デロイト・トウシュ・トーマツグループである有限責任監査法人トーマツ勤務を経て独立。 トーマツでは、不動産、保険、自動車、農業、飲食、コンサルティング業など、様々な業種・業態の会計監査、内部統制監査を担当。
数多くの成功者から学んだ事実と経験を活かして経営コンサルタントとして独立し、不動産、保険代理店、出版社、広告代理店など様々なビジネスのプロデュースに携わる。
「量からしか質は生まれない」をミッションとして、1人でも多くの人に伝えるために執筆活動を開始し、ビジネス書、自己啓発書、小説など多岐にわたるジャンルでベストセラーを連発させている。