川上未映子が『春のこわいもの』で書いた逃れられないオブセッション
劣等感や恐怖、過去の失敗への後悔や虚栄心。
どんな人にも、思考や行動の隅々にこびりついて、暗に人生の筋道を定めているようなオブセッションがある。それらはあまり人に言えるようなものではなく、心に秘めたままでいることも多い。自覚していないこともある。
川上未映子さんの新刊『春のこわいもの』(新潮社刊)は、何歳になっても、人生の状況が変わっても、決して逃れられない個人的なオブセッションを様々な人の視点から書いた作品集だ。今回は川上さんにインタビュー。この本で書いた「こわいもの」について語っていただいた。