キャリアアップを目指す時、価値の高い資格の取得は、一つの近道だといえます。 しかし、社会人として仕事をこなしながらの資格取得となると、まず勉強時間を確保するだけでも大変です。しかも資格試験は結果が全て。合格できなければ、1分も勉強しなかった人と同じです。限られた時間の中で、確実に成果を出すには、どうすればよいのでしょうか。
税理士として活躍する原尚美さんは、7人家族の主婦で、毎日5回の食事の支度など家事に忙殺される生活のなかで、自分のアイデンティティを求め、知識ゼロから4年で税理士試験に合格したツワモノ。
常に家族の都合が優先され、最大でも一日3時間しか自由時間がないという厳しい条件のなか、原さんは最小限の時間で、最大の効果をかちとる勉強方法で、見事ハンデを乗り越えたのです。
『7人家族の主婦で1日3時間しか使えなかった私が知識ゼロから難関資格に合格した方法』はそんな原さんが実践した効率的な勉強法の数々が紹介されています。
たとえば、ノートをとらないこと。
勉強する時の習慣として「ノートをとる」というものがありますが、専門学校の講義の内容は、90%がすでに教科書に書いてある内容ばかりです。また、「ノ―トを書く」という作業に時間をとられてしまい、それだけで目標を達成した気分なりがちです。それならばノートは取らず、テキストに書かれていない内容だけをテキストに書き込んでしまう方が合理的。授業中、自分が大事だと思った箇所と先生が大事だと言った箇所にマーカーを引けば、講義の内容をインプットするという本来の目的が果たせます。
勉強のできる人とは、インプットした内容を自分の中で整理し、必要な情報を必要なときにアウトプットできる人のことをいいます。問題集に貼る付箋の位置に意味をもたせることで、問題集をミスノート代わりに使ったり、本番で大切なタグ付けの習慣を身につけたりと、アウトプット力を鍛えるノウハウが満載です。 また、普段のテストでは高得点がとれるのに、本番では実力が発揮できない方のために、本番で原さんが実践している、とっておきの「見直しの技術」も紹介されています。
本書には、原さんが実践して効果があった勉強法や、勉強する環境の作り方、本番でいかに得点を稼ぐかにいたるまで、試験に合格するための効率的なノウハウが詰まっています。そのひとつひとつが、仕事で一日の大半が潰れてしまう状況にも負けず、資格試験合格を目指す人にとって大きな助けとなるはずです。
第1章 「何を考えて、どう勉強すれば本番で点をとれるか」を整理する
■「本番」で力を発揮できないのなら勉強する意味はない
■「頭のいい人」になる必要はない。「本番で点をとれる人」になれ ほか
第2章 絶対に集中力が途切れない「勉強環境」のつくり方
■30分の勉強時間で、「20分ぶんの勉強量」を確実に消化する
■家の中に「勉強専門」の空間をつくり上げる ほか
第3章 本当に時間がなかったからこそ編み出せた「超合理的」な勉強法
■5色のマーカーを使い分けて暗記する
■1日の最後に、解けない問題を1問残して勉強をやめる ほか
第4章 本番で確実に点を稼ぐ「受かる人」の考え方
■名前を書いたあとに、まず「時間配分」を考える
■「問題を解く」以上に「見直し」が大事 ほか
第5章 重圧に負けない「メンタル」の鍛え方
■アウトプットの精度を上げる本番当日の「儀式」
■試験会場では、したたかに振る舞う ほか
著者:原 尚美
定価:1,365円(税込み)
ISBN-10: 4806142867
ISBN-13: 978-4806142867