



“自分に正直に、心のままに生きる”というのが、人生を送るうえで一つの理想であるのは間違いないが、社会制度や家族など、様々なしがらみがそういった生き方を阻害する。
全てを断ち切ることのできる人など、まずいない。
両親の不和にはじまり、自身の結婚・離婚、芸能事務所からの独立、肉親とのさらなる確執…。女優・杉本彩の半生もそういった“呪縛”との闘いだった。
彼女の自叙伝『リベラルライフ』からは、それら全てを乗り越えてきた彼女が、“自分に正直に、心のままに生きる”生き方を実現していることが読み取れる。
彼女を導いたのはほかならぬ自由への情熱であり、渇望だ。
自由は、それを求めて徹底的に闘った者のみ手に入れることができる。
杉本彩の半生はそう語りかけてくるようだ。
彼女のように生きるのは難しいのかもしれないが、本書は自分の環境に息苦しさを感じて生きている人や、納得できないことを解消できないまま生きている人に勇気を与えるに違いない。
本書のタイトルであり、彼女の生き方である『リベラルライフ』を勝ち取るまで、彼女が何とどのように闘ってきたのか。彼女の半生から考えさせられることはあまりにも大きい。
(新刊JP編集部/山田洋介)
