杉本彩プロフィール
1968年、京都府に生まれる。女優、アルゼンチンタンゴダンサー、経営者、著述家。
15歳でモデルとなり、1987年、東レ水着キャンペーンガールに選ばれたことをきっかけに芸能界にデビューする。
30代になってからアルゼンチンタンゴと出合い、その魅力にひかれて本格的なレッスンを開始。
現在では、年に数回のタンゴショーを開催するほか、物語(芝居)とタンゴを組み合わせた、オリジナルのエンターテイメント「タンゴノスタルジア」を企画し、公演を行っている。
一方で、芸能事務所「オフィス彩」の代表としてタレント養成にあたるほか、化粧品ブランドを立ち上げるなど、事業家としても積極的に活動を展開している。
著書に、小説『インモラル』『京をんな』(以上、新潮文庫)、『杉本彩 快楽至上主義』(小学館)、『いい男の愛し方』(朝日新聞出版)、『杉本彩の男を虜にする料理』(ワニブックス)などがある。
“自分に正直に、心のままに生きる”というのが、人生を送るうえで一つの理想であるのは間違いないが、社会制度や家族など、様々なしがらみがそういった生き方を阻害する。
全てを断ち切ることのできる人など、まずいない。
両親の不和にはじまり、自身の結婚・離婚、芸能事務所からの独立、肉親とのさらなる確執…。女優・杉本彩の半生もそういった“呪縛”との闘いだった。
彼女の自叙伝『リベラルライフ』からは、それら全てを乗り越えてきた彼女が、“自分に正直に、心のままに生きる”生き方を実現していることが読み取れる。
彼女を導いたのはほかならぬ自由への情熱であり、渇望だ。
自由は、それを求めて徹底的に闘った者のみ手に入れることができる。
杉本彩の半生はそう語りかけてくるようだ。
彼女のように生きるのは難しいのかもしれないが、本書は自分の環境に息苦しさを感じて生きている人や、納得できないことを解消できないまま生きている人に勇気を与えるに違いない。
本書のタイトルであり、彼女の生き方である『リベラルライフ』を勝ち取るまで、彼女が何とどのように闘ってきたのか。彼女の半生から考えさせられることはあまりにも大きい。
(新刊JP編集部/山田洋介)