「クラウド」と聞くと、多くの人は「クラウドコンピューティング」という 新しいインターネットの利用形態を思い出すだろう。 技術革新が頻繁に行われ、目にも留まらぬ速さで進化していくインターネットの中において、 次世代を象徴するキーワードして広まりつつある。

このIT技術の進歩は私たちの働き方をも変えつつある。
まず、インターネットを介して、遠隔地でもコミュニケーションを行えるようになったため場所の制約から解放された。 さらにメールなどの発展により、時間の制約からも解放された。

「クラウド仕事術」とは、この新しい時代の環境に適応した個人の働き方のことを指すと言えよう。

と、この説明だと少々漠然と過ぎているので、「クラウド仕事術」の特徴の中から２点をピックアップしてみる

■とにかくすぐ仕事にトップスピードで入り、思考のアイドリングを持たない

「クラウド仕事術」を身に付けることで、その場その場で必要情報を揃えて結論を出し尽くし、 次から次へと駒を進めていくことが出来るようになる。 つまり、リアルタイムで処理していくために、プロジェクトなどの進行は極めて早くなる。 また、基本的に「クラウド仕事術」はパソコン１台があればほぼ事足りる。 つまり、究極的に身軽になることができるわけだ。その場で決めたことはすぐに議事録に落とし関係者に送信。 これでいつまでも議事録が送られてこず、なあなあになってしまうことも少なくなるだろう。

■仕事はデジタル化する

上の部分にも通じることであるが、クラウド仕事術を行うには、仕事をデジタル化することが前提となっている。 仕事をデジタルに置き換えることによって、多くのメリットを受けることができる。 スケジュールや企画書作成、在庫管理などは全てデジタル化しよう。

クラウド仕事術の実践例（？）は本特集ページの企画を、そして「クラウド仕事術」 についてより詳細に知りたいときは著者・岡田充弘氏のインタビューを参考にして頂くとして、 本書には、88の具体的な「クラウド仕事術」が掲載されている。

もちろん仕事環境や職種によっては、実行することが不可能である技術もあるだろう。

しかし、一番必要なのは自分にできる範囲から徐々にやっていくことだ。 そうしていればいつしかあなたは仕事を効率化する術を知らず知らずの内に身につけているはずである。 クラウド仕事術を少しずつ実践し、その“クセ”を身に付ける。 自分自身の働き方に疑問を持っている人には是非一読して欲しい一冊だ。

（新刊JP編集部）