新刊ラジオ第1747回 「一冊からもっと学べる エモーショナル・リーディングのすすめ」
「著者との対話」「感情のアウトプット」を意識すれば、どんなビジネス書も楽しめる!ビジネス書を読んできたけど、疲れてしまって、得るものも少なかった…。そんな「ビジネス書疲れ」したあなたに、1700冊以上の本を楽しく読んで、楽しく紹介してきたブックナビゲーター矢島雅弘が送る一冊です。楽しむことは、あなたにもっとたくさんの学びを与えてくれます。
読む新刊ラジオ 新刊ラジオの内容をテキストでダイジェストにしました
概要
こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。
さて、とうとう僕も本を書きました!
「一冊からもっと学べるエモーショナル・リーディングのすすめ」
この本は、一般的には読書法・読書術のジャンルになるかと思います。
でも実は、僕が目指しているのは読書啓発という書籍としては新しいジャンルです。
まずは、そのあたりからご紹介していきましょう。
ビジネス書の紹介を長年続けてきて、感じるのは、 「僕が思っているよりビジネス書を読まない人が多い」ということです。
というのも、僕の周りには仕事柄、ビジネス書を読む人が多く、 リスナーさんも、やはりビジネス書をよく読む人が多いんですよね。
一時期、僕はそれが当たり前だと思っていたのですが、 しばらくすると、どうも世の中の常識とはズレていることに気付きました。
そう、世間一般では「ビジネス書を読まない・読んだことの無い人」の方が多い。
これは、何とかしたい、と常々思っていたわけです。
◆著者プロフィール 矢島雅弘さんはナレーター・ラジオパーソナリティ。 1982年埼玉県川越市出身。 2005年よりスタートしたPodcast番組「新刊ラジオ」のパーソナリティとして、これまで約1700冊の書籍を紹介。ビジネス書から文芸、サブカルなど、さまざまなジャンルの本を簡潔に分かりやすいナレーションで解説し、支持を得ています。 また、数多くの著者・経営者にインタビューし、その気取らない雰囲気作りに定評がある。ナレーターとしては、読書家としての経験を評価され、オーディオブック、教材などを主に担当。 モットーは『難しいことを、面白く分かりやすく』。
「ビジネス書は楽しい」
「成功者に近いグループや、仕事のデキる人には、ビジネス書を読む人の方が多い。だから、成功するためにはビジネス書を読んだ方がいいよ」 という理由……ではなくて!!
もっとシンプルに、 「ビジネス書は楽しい」ということを皆さんにお伝えしたかったのです。
ビジネス書の楽しさ、それは一体何かと言うと、 色々な答えが思い浮かぶかと思いますが、僕がいつも感じているのは「学ぶ楽しさ」です。
少し具体的に言わせていただくと、
・新たな知識に出会えたとき。 ・今悩んでいる問題の答えや、解決の糸口になりそうなアイデアに出会えたとき。 ・著者の成功体験や失敗体験から教訓を得られたとき。
などなど。
これが僕の考える、ビジネス書の「学ぶ楽しさ」です。
ビジネス書に限らずとも、小説やその他の本でもこういう楽しさがあるでしょうね。
この楽しさを知ってもらうために、僕はこの本で「自分の本の読み方」をある程度体系立てて、メソッドのようにして書き連ねてみました。
「ビジネス書は楽しいよ!」だけでは、なかなか伝わりませんからね。
そのメソッドが、本書で提唱する「エモーショナル・リーディング」というものです。
エモーショナル。
そう、感情を使って能動的に本を読みましょう、ということなんです。
「エモーショナル・リーディング」
エモーショナル・リーディングを、僕は3つのステップに分けてお伝えしています。
1)対話読書 2)エモーション・メモ 3)エモーショナル・アウトプット
この3ステップ。
対話読書、というのは、僕の本の読み方です。
これは端的に言えば、「著者本人と対話するように、本を読む」ということ。
なんかオカルトチックに聞こえるかもしれませんが、ご安心下さい。
実は、多くの読書家が無意識にやっていると思います。
たとえば、次の一文を聞いてみて下さい。
セミの成虫の寿命は一週間程度と言われていますが、ほとんどのセミは、本当は一ヶ月も生きられるのです。
これを文字で読んだときを想像して下さい。人によって反応は様々でしょう。
「セミの成虫は一ヶ月生きるのか」と知識としてインプットする人。
「この本は読書法の本だから、本筋とは関係なさそうだな」と読み飛ばす人。
「え!?ウソ!?一週間の命じゃないの!?」と驚く人。
他にも色々ありそうですね。
これを対話読書にすると、 著者である僕が「セミの成虫って一ヶ月も生きられるんだよ」と、あなたに向かって話したと捉えるんです。
すると、先ほどの反応は、
「一ヶ月も生きるんですか、矢島さん、それはどこで知ったんですか?」とか 「ふーん、それ読書法と関係あります?」とか 「本当ですか!?一週間の命だと思ってた!なんで私そう思ってたんだろう?」など。
この一文を読んだ時の、あなたの感情や疑問などが具体的な言葉として、僕に向けられるはずです。
さらに、こうやって自分の感情を言語化すると、本に対する姿勢が能動的になり、自分がどんなことに興味を持ったかが具体的になります。
能動的に興味を持った状態、これは何かを学ぶときに一番良いコンディションです。
そのコンディションで本から何かを学ぶことができれば、先ほど言った「学ぶ楽しさ」を実感できる、というわけなんですね。
そして先ほども言ったように、こういったことは多くの読書家が無意識にやっていると思います。
特に、自分の興味のある分野については確実にやっているでしょう。
これは、自分の興味の薄い分野でもやるコツが対話読書なんです。
著者本人が目の前にいると思えば、社交辞令的でもいいから何か言葉でリアクションを返さないといけないな、と思いますよね。
そうして言語化することによって、たとえ著者の主張が自分の興味の薄い分野であったとしても、能動的に興味を持つことができます!
そんな風にして、僕は本を読み、この新刊ラジオでの紹介にも活かしてるんです。
まとめ
その後の2つのステップについては、実際に本書を読んでいただければと思いますので、簡潔に。
2ステップ目の、エモーション・メモは、この対話読書を行うときに取るメモ術の説明です。
メモを取ることによって言語化がしやすいタイプの人も多いでしょうし、記録に残すことで後で自分の興味の方向を客観的に知ることもできます。
3ステップ目のエモーショナル・アウトプットは、「読んだ本の魅力を誰かに伝える方法」です。
主題の読書法とは少し外れますが、読書をインプットだけで終わらせるのはもったいない! 一番良いアウトプットは自分自身で行動に移すことですが、それではありきたりなので、本書では僕の得意分野である「誰かに伝える」というアウトプット法を説明しています。
以上が、この本のメインの部分なのですが、他にもこの本には僕が普段読書について考えていること。
僕の読書観を変えた本と、そのエピソード。
ちょっと変わった本選びのコツなど、色々と僕が面白いと思ったものを詰め込みました。
本書であなたの読書がより楽しくなり、もっとたくさんの本を読みたい! と思って頂けるようになれば幸いです。
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