だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1596回 「球体の蛇」

17歳になった「私」(智彦)は居候させてもらっている橋塚家の仕事の手伝いをしている最中、既にこの世を去っている幼馴染に面影が似ている女性と出会う。彼女と仕事の依頼主である老主人との関係を疑った「私」は、夜毎にその屋敷の床下に忍び込み、その情事に聞き耳をたてるようになった……人間の悔恨と痛みを描く、人生の真実の物語。

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概要

こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。

今回ご紹介する『球体の蛇』は、道尾さんが「ミステリーではない」ということを意識して書かれた注目の一冊となっております。

それでは、少しあらすじをご紹介させていただきます。

小学生のときに幼馴染「サヨ」をなくした主人公「友彦」。

現在17歳の彼は、サヨの死の秘密を抱えながらも、ある女性に夢中になってしまいます。

その女性は死んでしまったサヨにどこか似ていて――。

今回これ以上の説明は控えさせていただくとして、本編のドラマのほうでその内容を聴いていただきたいと思います。

◆著者プロフィール 著者の道尾さんは本年テレビドラマ化された『背の目』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し、2004年に作家デビュー。その後も、質の高いミステリー作品を世に出し続け、『このミステリーがすごい!』などのミステリーランキングの上位の常連として名を馳せています。さらに『向日葵の咲かない夏』は100万部を超える大ヒットを果たし、近年はミステリー小説界以外でも、その名が知れ渡っている作家さんです。

球体の蛇

球体の蛇

球体の蛇

17歳になった「私」(智彦)は居候させてもらっている橋塚家の仕事の手伝いをしている最中、既にこの世を去っている幼馴染に面影が似ている女性と出会う。彼女と仕事の依頼主である老主人との関係を疑った「私」は、夜毎にその屋敷の床下に忍び込み、その情事に聞き耳をたてるようになった……人間の悔恨と痛みを描く、人生の真実の物語。