だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1551回 「脳も体も冴えわたる 1分仮眠法」

いつも睡眠不足のアナタにおすすめしたい、“1分仮眠法”の入門書。睡眠を専門に研究している医師が、短時間で頭と気分をリフレッシュさせる“仮眠のテクニック”を伝授します。寝不足でウトウトしていた時間を、集中して物事に向かえる質の高い時間に変えるノウハウをぜひ手にして下さい。

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概要

こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。

仕事中に眠くなってしまう…という皆さんに、今日は朗報です! 事務作業・資料作成など、現代社会には眠くなる仕事も多いのですが、 仕事中にウトウトしていると効率が悪くなって大変です。

効率の悪い仕事をしたために、残業…さらには徹夜作業となってしまい、 翌日も寝不足で、仕事の効率が悪く…残業→徹夜→寝不足→残業(エンドレス!) という悪循環に陥ってしまっている人もいるのでは?

そんなあなたに!今日はベストな仮眠方法を教えてくれる本をご紹介します!

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◆今日の一冊 『脳も体も冴えわたる 1分仮眠法』 (坪田聡/著 すばる舎リンケージ/刊)

◆この本をひと言でまとめると 「仕事中の眠気をなくす“仮眠”の方法」

◆著者について 坪田聡さんは、日本睡眠学界に所属する医師・医学博士。 「快眠で健康な生活を送ろう」というコンセプトのもと、睡眠の質を向上する ための指導や普及に努められています。 テレビ東京系『たけしのニッポンのミカタ!』への出演や雑誌への寄稿など、 メディアにもよく登場する話題の方ですね。

1分仮眠のやり方

本書は“効率のよい仮眠の取り方”“睡眠のメカニズム” そして、“1分仮眠法”の実践方法を教えてくれます。

今回はこの中から、“1分仮眠法”について触れていきます。

「仮眠の方法なんてわざわざ教えてくれなくても分かるよー」 と思うかもし れませんが、睡眠を専門に研究しているお医者さまが、主にビジネスパーソン に向けて書いた、“仮眠のススメ”っていうと、なんだか凄そうな感じがしま せんか?

人間の体は、ある一定のメカニズムで動いていますから、ただ単に仮眠を取る よりも、理にかなった方法で仮眠を取った方が、より効果を発揮してくれると いう事なんですね。

新刊ラジオでは、メカニズムはさておき、“1分仮眠法”を、とりあえず体験 できるようにご紹介していきますので、“常時寝不足だよ!”という方は、 ぜひ実践してみて下さい。

では、「1分仮眠のポイント」ご紹介していきます。

◆1分仮眠のやり方

まず椅子に深く腰掛け、全身の力を抜きます。

軽く目を閉じて、外界からの情報を(できるだけ)シャットアウトしましょう。

そうして1分間、目を瞑っています。すると、脳のクールダウンにつながり、 本来のパフォーマンが徐々に戻ってきます。

以上が“1分仮眠”のやり方です。簡単ですね。

1分仮眠のポイント

その1「回復している」という意識を持つこと

仮眠で大切なのは「熟睡」することではありません。 短い時間ですから「ウトウト」するくらいで十分です。 大切なのは深く眠ることではなく、仮眠に対してポジティブな意識を持つこと。

「眠ったらパフォーマンスが上がる」 「自分はたった1分で質の高い睡眠が取れる」 「自分はいま回復している」

こうしたポジティブなメッセージを自分の潜在意識に向けて発信することで、 仮眠の効果を引き出すことができるのです。

その2「仮眠をするときは、横にならないこと」

仮眠のときは、椅子にもたれかかったり、机に突っ伏してもいいので、 横になるのは避けるべきなんだそうです。

なぜなら、あまり深く眠ってしまうと、「睡眠慣性」という力が働いて、 数分の仮眠のつもりが数時間になってしまったりするそうです。

「睡眠慣性」については、あとで改めてお話しするので、 ここでは、じゃあどんなところで仮眠をとったらいいのかを紹介します。

たとえばオフィスなら、 休憩中に椅子にもたれかかって・・・ 机に突っ伏して・・・洋式トイレに寄りかかって・・・

外回り中なら、 車のシートで、あまり背もたれを倒しすぎずに・・・ 電車移動なら、ネットカフェなどのクッション性の高い柔らかい椅子で・・・ 電車なら、壁や手すりにもたれかかりながら・・・ 仮眠を取るために、急行ではなく、各駅停車を使ってもいいですね。

1分仮眠のポイント

その3「眠りは、自分でコントロールする」

忙しいとき、睡眠不足になってしまうのは仕方のないことです。しかし、 あぁ眠い……でも仕事しなきゃ…でも眠い……あぁ仕事、仕事…… …かっくんかっくん。こういうのは非効率ですよね。

ですから坪井さんは、“睡眠不足はこまめに解消しなさい”と言っています。

“眠気”というものは、溜め込んでしまうと解消するのにより多くの時間が かかるようになってしまいます。これは専門用語で、「睡眠慣性」が働くと 言います。さっき出てきた言葉ですね。

簡単に言うと、仮眠のつもりが仮眠で済まずに、1時間とか、長〜い間寝て しまったり、外部的な圧力で無理やり起こされても、頭がぼーっとして、 いつまでもスッキリしないという状態が長く続いてしまう。こうなって しまったら解消が大変だから、短時間で解消できるうちに、 “睡眠不足はこまめに解消しなさい”ということなんです。

目安として、1分の仮眠で眠気が取れないようなら、20分仮眠を組み合わせる といいそうです。ただ、30分以上の仮眠を取ると、「睡眠慣性」が発動して くる原因になるし、体にもあまり良くないそうなので、20分程度にしておいた 方がよいそうですね。

■ まとめ いかがでしたか? 今日は1章〜2章にかけての内容をピックアップして紹介してきましたが、 本書の続き3章からは、“1分仮眠法”をより効果的に使いこなすために 知っておきたい「睡眠のキホン」という知識が書かれています。

先程も、“脳で、回復してるという意識を持つことが大切”ということを 紹介しましたが、知識として「睡眠のメカニズム」を知ることで、 “今、自分はどういう状態にあるぞ”と、意識しやすくなりますから、 1分仮眠法をより効果的に使いこなせるようになるのではないでしょうか。

皆さん毎日お仕事も忙しくて、仮眠なんか取ってる暇ないよー!という方も 多いかもしれませんが、“能率的”とか、“捗る”っていう言葉、好きでしょう? それらは仮眠を取ってリフレッシュすることで、手に入るかもしれませんから、 今回の新刊ラジオでご紹介した内容、そして本書を読んでみて得た知識を活用して、 お仕事に、勉強に、がんばってほしいと思います。

脳も体も冴えわたる 1分仮眠法

脳も体も冴えわたる 1分仮眠法

脳も体も冴えわたる 1分仮眠法

いつも睡眠不足のアナタにおすすめしたい、“1分仮眠法”の入門書。睡眠を専門に研究している医師が、短時間で頭と気分をリフレッシュさせる“仮眠のテクニック”を伝授します。寝不足でウトウトしていた時間を、集中して物事に向かえる質の高い時間に変えるノウハウをぜひ手にして下さい。