だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1408回 「30分で英語が話せる」

「英語が話せない」と思い込んでしまっている人に朗報! 「700語の英単語」と「6つの正しい発音」さえ分かっていれば、30分の勉強でネイティブにも通じる英語を話せるようになるんです。世界が認める英語力の持ち主・クリス岡崎さんが、「99%の人が英語を話せるようになる方法」を、独自の理論で紹介します。

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英語の苦手意識を取り払う方法

● 著者プロフィール

著者のクリス岡崎さんは、現在「ウェルマスター・イングリッシュクラブ」という英語教室の校長として、日本人向けの英語学習法を広められています。 また、「世界一同時通訳が難しい講演家」と言われているアンソニー・ロビンズ氏の主席同時通訳を七年以上も務め、ベテラン国際会議通訳たちに「クリスの通訳を超える通訳を聞いた事がない」と言わしめた方です。

● 本書概要

本書「30分で英語が話せる」は、クリスさんが英語教室でも実践している独自の英語学習法を一冊にまとめたノウハウ本です。 「つまり英会話のテキストみたいなものか」と思った人には、ぜひ先入観を取っ払って読んでみて欲しい内容です。

<斬新な考え方>

「たった30分の勉強で英語が話せるようになる」というのも大胆ですが、クリスさんのモットーを知ると納得いくはずです。 それが「100%正しくなくても90%通じてしまう英会話」であり、「文法的な正しさに縛られず、自由に会話を楽しめるようになろう」というもの。

日本人には「英語の知識はあるけれど、英会話は苦手な人」というのが多いそうです。 そもそも日本人の英語の勉強は、「試験などで良い成績・評価を得るためのもの」「文法的に正しくなければいけない」ことが多く、そのせいでコミュニケーションとしての英語や英会話に苦手意識を持つ人が多いようです。

そこでクリスさんは、「正確な英語より間違っていても伝わる英語で、コミュニケーションの楽しさを知って欲しい」という狙いで、この本や教室を通して独自の勉強法を薦めているわけです。

この本には「30分で英語を使えるようになる」という題目がありますが、あくまで要点を押さえたものなので、英語力を実力にするための努力は必要です。 また、あくまで「日常会話で通用するレベル」なので、ビジネス英会話や専門的な会話は例外になっています。 それでも、最初は「こんな考え方でいいのか?」と思っていたのが、「これなら実践できるかも」と思わせる説得力があるのは確かです。

5歳児レベルでOK

この本では―― ◆1章……700語で話す方法や、誉め言葉や相槌だけで会話を成立させる方法。 ◆2章……ネイティヴにも通じる6つの正しい発音。 ◆3章……文法を簡単に使うポイント。 ◆4章……会話の取っ掛かりの作り方や「洋画」を使った英会話学習法など。 ◆5章……海外のHPやブログで使われている「最新の700語」。 ――を各章で解説していきます。

クリスさんはまず、「会話するには、すでに知っている700の英単語で大丈夫」と言います。 一見多そうですが、カタカナで使っているものや名詞以外の「That」や「He」なども含めれば、中学ぐらいまでで学ぶ量だそうです。 そしてこの700語とは、「ネイティヴの5歳児が使う単語の量」だとか。つまり日常会話なら「5歳レベルの単語量で成立させられる!」と気楽に考えるのが第一歩になるんです。

では次に、第2章の「6つの発音のポイント」を少し紹介しましょう。

<ネイティヴにも通じる発音とは?>

例え700語知っていても、正しい発音じゃないと通じません。しかも日本人は、カタカナ読みやローマ字読みで単語を覚えてしまうので、正しい発音が中々身に付かないんです。でも「6つの発音」さえ直せば、ネイティヴにも通じるようになるそうです。 それが、「語頭と語中のR」、「語尾のL」、「語頭や語中のV」、「語頭のTh」、 「語頭のWh」、「語頭や語中のF」の6つです。

◆「語頭と語中のR」は、「ルア・ルイ・ルウ・ルエ・ルオ」と発音する。 「robot(ロボット)」→ルオボット、「rice(ライス)」→ルアイス、「rabbit(ラビット)」 →ルアビット

◆「語尾のL」は、「ル」ではなく「オー(ヨー)」と発音するのが正解。  「global(グローバル)」→グローボー、「medical(メディカル)」→メディコー、 「excel(エクセル)」→エクソー ちなみに「Israel(イスラエル)」はローマ字読みしたものなので、本当は「イズルオー」と発音します。

◆「語頭や語中のV」は、「バビブベボ」ではなく「ヴァ・ヴィ・ヴ・ヴェ・ヴォ」と、下唇に上の歯が軽く擦れるような感じで発音。 「victory(ビクトリー)」→ヴィクトルイー,「vegetable(ベジタブル)」は→ヴェジタボー ちなみにコンビニの「Seven-Eleven(セブンイレブン)」は、「セヴンイレヴン」と発音するとネイティブにも通じるそうです。

◆「語頭のTh」は、「ダ・ディ・タ・デ・ド」または「タ・ティ・タ・テ・ト」と発音。 「that(ザット)」→「ダット」、「theater(シアター)」→テアターと発音します。 1000を意味する「thousand(サウザンド)」も正しくはタウザンドなんです。

◆「語頭のWh」は、「ゥワ・ゥイ・フ・ゥエ・ゥオ」と発音するのが正解。 「what(ホワット)」→ゥワット、「whtite(ホワイト)」→ゥワイト、「why(ホワィ)」→ゥアィ

◆そして、唯一日本語の発音で代用できないのが「語頭や語中のF」。 これは「fァ・fィ・fゥ・fェ・fォ」と発音し、下唇に上の歯を付け、歯の間から少し空気が抜けるような音を出しつつfァと言う瞬間に下唇が離し発音をします(やってみないと伝わらないと思います) 「fitness(フィットネス)」→fィットネス、「factory(ファクトリー)」→fァクトルイー、「file(ファイル)」→fァイオート

以上簡単に説明しましたが、この発音を直して話すだけでも「日本人なのにいい発音だね」と驚かれるかもしれないそうです。 またメリットとして、正しく発音出来るようになれば「相手の話していることも正しく聞き取れる」ようになります。つまり正しい発音を意識すれば、「話す」と「聞く」という難題がまとめて解決できるということなんです。

まとめ

他にも、「文法の簡単な使い方」や「誉め言葉と相づちだけで会話をする方法」など、今までの「正しい英語で話さなければいけないという思い込みは一体……」と思ってしまうアドバイスばかりです。 読むほどに「たとえ文法がおかしくても、思いきって話しかけて、そこからコミュニケーションの楽しさに目覚めて欲しい」というメッセージがよく伝わると思います。

あくまで「30分で話せるようになる」というコンセプトですし、ビジネスや試験などにはあまり適さないノウハウかもしれません。 しかし「これから英語を勉強しよう」という人や「もっと自由にコミュニケーションツールとして英語を使えるようになりたい」という人が、第一歩を踏み出すにはピッタリの内容です。ぜひ活用してみてください。

30分で英語が話せる

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30分で英語が話せる

30分で英語が話せる

「英語が話せない」と思い込んでしまっている人に朗報! 「700語の英単語」と「6つの正しい発音」さえ分かっていれば、30分の勉強でネイティブにも通じる英語を話せるようになるんです。世界が認める英語力の持ち主・クリス岡崎さんが、「99%の人が英語を話せるようになる方法」を、独自の理論で紹介します。