だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1314回 「たった2つの質問だけ! いちばんシンプルな問題解決の方法―「タテの質問」で掘り下げ、「ヨコの質問」で全体像をあぶり出す」

「タテの質問」と「ヨコの質問」。問題は2つの質問で解決します。面倒な作業や、複雑な理論は必要ありません。個人的な問題から、大企業が抱える経営問題にまで対応した実践的なテクニック。本書は、その問題解決の手法を大公開した一冊です。2色刷りで図解もイラストも楽しい。

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本当に問題なのはどこか?見極める2つの質問

あなたが今、一番悩んでいる問題は何ですか?

「将来が見えない。今、何をすればいいんだろう?」 「彼女と結婚したいけど、どうしよう?」 「販売成績が伸びない。どうやれば、もっと売れるだろう?」 「部下が思ったように動いてくれない。何がいけないんだろう?」

なんでもOKです。 プライベートでも仕事でも、私たちはいつも何かしら悩みをもっていますよね。 今日は、あふれる悩みをスッキリ解決させる画期的な方法が書かれた本を紹介します。

● 著者について 諏訪良武さんは、ワクコンサルティング(株)常務執行役員エグゼクティブコンサルタント。多摩大学大学院客員教授。国際大学グローバルコミュニケーションセンター上客員研究員。

諏訪さんが進める問題解決の方法は、実に論理的で、行程はいたってシンプルです。 その方法とは、「たった2つの質問に答えていく」だけです。質問に答えていくだけで、問題はどんどん快方に向かっていくのです。どんなシチュエーションでも使うことができます。仕事の問題や、恋愛や、家族での悩み事にも、きっと助けになってくれます。

質問は、次の2つです。 1.タテの質問……「その原因を1つあげてください」 2.ヨコの質問……「その原因が解決できると、この問題はすべて解決できますか?」

タテの質問で、問題の原因を掘り下げ、ヨコの質問で、問題の全体像を浮かび上がらせていきます。こうすることで、本当に考えるべき問題は極限までシンプルになり、問題は着実に快方に向かっていくのです。

早起きが苦手な人の問題解決 「なぜ、早起きできないのか?」

1.タテの質問をする <その原因を1つあげてください> 「早起きできない原因はなんですか?」 2.答える 「目覚まし時計が鳴っても目が覚めないから」 3.タテの質問を繰り返す 「目覚まし時計が鳴っても目が覚めない原因はなんですか?」 4.さらに答える 「目覚まし時計の音が小さいから」

音量の大きな目覚まし時計に変えてみよう(1つの問題が解決)

5.次に、ヨコの質問をする <その原因が解決できると、この問題はすべて解決できますか?> 「目覚まし時計の音を大きくすると、あなたは早起きできますか?」 6.答える 「できないかも」 7.他の原因を探す 「夜更かしをしているから起きられない」 8.質問と答えを繰り返す 「なぜ、夜更かしをしてしまうのか?」 「夜中に本を読んでしまうから」 「なぜ夜中に本を読んでしまうのか?」 「枕元に本が置いてあるから」

枕元に本を置くのを止めよう(問題がもうひとつ解決した)

このように、「タテの質問」「ヨコの質問」を用いて、どんな問題でもシンプルで解決しやすい形にしていくのが本書の手法です。 本の続きでは、質問に答えが出せないときや、そもそも答えが存在しないときの対応などについて解説されています。

目の前の問題を解決するとき、たくさんの時間がかかってしまう人や、どこから手をつければいいか考え込んでしまうという方は、本書の手法をぜひ試してみてください。

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いちばんシンプルな問題解決の方法

複雑な問題も、じわじわシンプルになっていく。