最近では作家・ミュージシャンの辻仁成さんが「軽度の突発性難聴」を患っていたことを告白するなど、ミュージシャンや有名人が耳のトラブルを公表することが多くなりました。
こうした耳のトラブルは、普通に生活を私たちにも起こり得るもの。
例えば耳鳴りが鳴ったり、少し音が聞こえにくくなったり、ということを経験したことがある人は少なくないはずです。しかし、多くの人が「まあ、大丈夫だろう」とそのままにしてしまっているのではないでしょうか。
身体の不調のケアを行う今野清志さんは、著書『驚くほど耳がよくなる!たった10秒の「耳トレ」』(SBクリエイティブ刊)で、「体の不調には必ず原因がある」「人間の器官はすべてつながっている」という中医学の考えのもと、耳の不調の対応法を紹介しています。
耳の不調の原因「自律神経」を整えるためのツボとは?
今野さんは、耳の不調の大きな原因の一つとして「自律神経」をあげています。
その自律神経の乱れの影響は耳だけではありません。慢性的に疲労を感じたり、よく眠れなくなったり、精神的にイライラしてしまったりもします。
では、自律神経のケアをするにはどうすればいいのでしょうか。
今野さんによれば自律神経を整えるためのツボとして「百会(ひゃくえ)」と「指間穴(しかんけつ)」をあげています。
「百会」は頭頂部のほぼ中央部にあるツボで、「100のツボに会う」という言葉通り、全身の経路をつなぐ連絡網の役割を担う、重要なポイントなのだそう。
自律神経のバランスを効果もあると今野さんは言い、気持ちが高ぶって休まらないとき、心を落ち着かせたいときにも両手の中指でトントンとタッピングすることをすすめています。
また、あげられているもう一つの自律神経を整えるツボ「指間穴」は、両手の指と指の間の水かきのようになっているツボ。こちらは両手で組むようにして、指の腹で揉みほぐします。
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耳の不調の原因として、今野さんは自律神経の乱れのほかに「酸素不足」(血流悪化)「胃腸の衰え」をあげ、その対策のためのトレーニングも本書でつづっています。
冒頭にも述べたように、有名人の耳のトラブルは他人事ではありません。今回紹介したツボ押しは仕事中にもできるものなので、ちょっとでも不調だなと感じたら実践してみるのもいいかもしれません。
(新刊JP編集部)