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本が好きっ! 鬼頭あゆみのインタビューラジオ

『本が好きっ!』は、話題の本の著者をゲストに招いてお送りするインタビュー番組です。本についてはもちろん、著者の人となりや、成功体験、考え方、ビジネスのちょっとした気づきやなど、聞いて役立つトークをたっぷりお届けします。

ゲスト: 不動産投資家 天野 真吾さん

『3年で年収1億円を稼ぐ 「再生」不動産投資』

天野真吾さん、鬼頭あゆみの写真

事業としての「再生」不動産投資

鬼頭: まず初めに、本の中で「『湘南再生大家』こと天野真吾です」と、ご自身の事を書かれていますが、この名前はどんな由来からきているんですか?

天野: 私は現在、藤沢市に拠点を置きながら、日本各地で物件の再生活動を行っているんですけど、不動産再生事業の拠点である湘南と、「再生」という文字も入れた方がいいだろうと、ある先輩投資家の方に言われたので、このように名乗らせて頂いております。

鬼頭: 不動産再生投資と通常の不動産投資はどのような違いがあるんでしょうか?

天野: 通常の不動産投資ですと、いくらの物件を購入すると、これくらいの利回りがあって、リターンがこれくらいで……といった具合に、お金を増やす事に主眼を置かれるケースが多いかと思います。これに対して、私が行っている不動産再生投資というのは、お金そのものに主眼を置くのではなく、二流物件を一流物件に仕立て上げるための「事業」として携わっている点が、普通の不動産投資とは異なっていますね。ですので、大袈裟に言えば「儲からなくても活動の意味さえあれば続けていく」という事になります。

鬼頭: 不動産投資というと、「利益のために!」というイメージが強いんですけど、天野さんは物件を再生するということ自体に喜びを感じていらっしゃるんですね。

天野: そうですね。物件を再生することによって、喜ぶのはそこに住まう入居者さんだと思われがちですが、再生事業の裏には、自分の会社の調子が悪くなってしまった方だとか、家族が亡くなってしまい途方に暮れている方からの相談が結構あったりします。また、立地が良く、街のランドマーク的な建物であるにも関わらず、汚い状態で放置されている物件の再生などは街づくりにも繋がりますし、売主さん、所有者さんの再生という意味でも貢献できるんです。このように問題を解決していけば、多岐に渡る方々に喜んでもらえて、笑顔が増える。これが再生事業の魅力の1つなんじゃないかなぁと思います。

天野真吾さんの写真

物件が持つ潜在能力をいかにして見抜くか

鬼頭: でも不動再生事業を行うには、汚くて空室の多い物件を買う必要がある訳ですね。それってかなり勇気がいる事だと思うんですけど……。

天野: はい。勇気は……要りますよね(笑)。返せなくなると思ってしまいますよね。

鬼頭: 思ってしまいます。その時点でだめなものは、きっと永遠にだめなんだろうなぁって……。

天野: そうですよね。一般の方や、通常の不動産投資家の方は、今上手くいっていない物件を改善出来るというイマジネーションは難しいかと思います。ですが、物件の持つ潜在能力を見抜いて、価値を引き出していく事もこの事業の魅力なんです。人間に例えると、「この人は伸びるんじゃないか?」という人材に教育者が力を入れていく、もしくは英才教育を施すといった行為に似ているんじゃないでしょうか。

鬼頭: なるほど、そういう捉え方をされているんですね。ちなみに天野さんが一番初めに買われたのはどういう物件だったんですか?

天野: 最初は福岡県福岡市の一棟ものの物件を購入したんですが、もともと福岡に縁があったわけではなく、全国の一棟もの物件の中から再生が必要で、かつ条件が良い物件を探していたところ、その建物の紹介を受けたのがもともとのスタートです。

鬼頭: そこはどのようにして「良い物件」と判断されたんですか?

天野: 何よりもまず、市場価格より大幅に安かったという点ですね。最寄り駅から徒歩20分くらいかかる立地だったんですけど、建物が鉄筋コンクリート造りで、築20年以内、一部屋あたりの広さも23㎡以上ありましたので、ちゃんと綺麗にすれば住みやすい環境になるのではと思いました。これで成功しなければ、諦めてサラリーマンの給料全額突っ込んででも返済していこうという考えでいましたね。

天野真吾さん、鬼頭あゆみの写真

物件再生の切り札は「リフォーム・リノベーション」と「管理体制の見直し」

鬼頭: 一件目が広い部屋だったとはいえ、駅から徒歩20分という事で、なかなか手を出しづらいように思うのすが……。

天野: 駅からの徒歩距離というのは、確かに物件の力を表す水準の1つなんですが、力のある物件は競争率が激しく、購入希望者が殺到します。また、売り手にとっても、投資経験の浅い人間に良い物件を売るメリットがないんです。ですので、私の場合は当時の自分の実力を考えて、駅から少し離れるけれど、このくらいだったら譲ってもらえるだろうというポイントを選びました。

鬼頭: その物件を再生していくために、まずどんな行動をされたんですか?

天野: 物件再生の切り札として、リフォーム・リノベーションと、客付けを含めた管理体制の見直しを全面的に行っていこうと決めていましたので、まず現地に入って、管理会社や客付け会社にどれくらいの家賃でどういう部屋を作れば借りてもらえそうかという事を徹底的にヒアリングしていきました。大体100人くらいヒアリングすれば、未来像がぼんやりと浮かび上がって来るんじゃないかなと思います。

鬼頭: 物件を再生させるためのアイデアは、どこから生まれてくるものなんでしょうか?

天野: 私の場合は、個人的にアドバイスを頂いている方はおりませんので、とにかく自分で色々な物件を見ています。その中で価格に合ったリフォーム・リノベーション法を体感的に掴んで、それをいかに安く、良質なものを提供できるか、というところ重点的に考えています。色々な事を実践して吸収しながら、お客さんに対応していくというやり方をしていますね。

著者プロフィール

天野真吾

「湘南再生大家」の愛称で親しまれる不動産投資家。不動産投資と収益物件情報サイト「健美家(けんびや)」コラムニスト。東京経済大学・経済学部卒業後、国内IT系商社に入社。5年後、外資系ITグローバル(世界最大)企業へ転職。営業畑(企業営業)一筋に勤務する傍ら、2008年より「再生」不動産投資に挑戦し、資産20億円・家賃年収2億円にしたカリスマ投資家。東京都・神奈川県・埼玉県・静岡県・愛知県・福岡県に一棟収益不動産所有。地方と首都圏の物件をバランス良く所有して、収益を最大化する仕組みを構築。近年はコンサルティング事業にも力を入れ、事業家・不動産投資家の育成にも尽力する。

パーソナリティプロフィール

鬼頭あゆみ

1976年、愛知県生まれ。フリーアナウンサー。活動拠点を東京に移す前は、東海テレビ放送のアナウンサーとして、主にニュース番組、プロ野球番組などを担当。フリーに転身後は、TBS「サンデーモーニング」やNHK「探検ロマン世界遺産」などに出演。

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