ストックセールス
顧客が雪だるま式に増えていく
「4つのメッセージモデル」
著者:エリック・ピーターソン(著) ティム・リーステラー(著)
神田昌典(監修) リブ・コンサルティング(監修)
出版:実業之日本社
価格:2,200円(税込)
著者:エリック・ピーターソン(著) ティム・リーステラー(著)
神田昌典(監修) リブ・コンサルティング(監修)
出版:実業之日本社
価格:2,200円(税込)
せっかく新しい顧客と契約が成立したのに、すぐに別のサービスに切り替えられてしまう。新規顧客の獲得は上手くいっているのだけど、どんどん顧客が離れていってしまう。
サブスクリプション・エコノミーの時代に入り、新規顧客だけでなく、既存顧客に対するアプローチが重要になっていることを、私たちは感じている。
しかし、契約更新を促す際、あるいは値上げやアップセルの提案のとき、さらには何かあった際の謝罪をするときに、これまでのセールストークが通用しないのである。
これまでは鉄板と思われていた手法も次第に通用しなくなり、バージョンアップなり、新しい手法が求められている。
そうした変化が顕著なのが現代という時代だろう。
経営コンサルタントの神田昌典氏ですら自身が開発したコピーライティングの技術である「PASONAの法則」を自己批判する。――使う状況を間違えると、逆効果になりかねないと。
「PASONAの法則」とは「問題(P)」「共感(A)」「解決(So)」「適合(N)」「行動(A)」の順番に伝えるべきことを伝えると劇的な売上を生むというメッセージモデルだ。
このメッセージはどんな場面でも使われるものだと思われてきた。しかし、実は既存顧客に対してはむしろ流出が加速するおそれがあるのだ。
では、どのようなメッセージを既存顧客に発信していけばいいのか?
『ストックセールス 顧客が雪だるま式に増えていく最強のフレームワーク「4つのメッセージモデル」』(エリック・ピーターソン、ティム・リーステラー著、神田昌典、リブ・コンサルティング監修、実業之日本社刊)にその答えが書かれている。
本書では、新規顧客と既存顧客のアプローチが全く別であるということを示し、既存顧客にどのように伝えれば売り上げがあがるかが解説されている。さっそくその一部をご紹介しよう。
本書の核である「4つのメッセージモデル」は、「更新」「値上げ」「アップセル」「謝罪」という4つの商機にフォーカスされている。
今回は「更新」のメッセージモデルを説明していこう。
人間は「現状維持バイアス」から安定を求める。見込み顧客が他社のサービスを使っていて、自社の製品に乗り換えてほしい場合は、このバイアスを壊すことが重要になるわけだが、既存顧客にそのままサービスなり商材を「更新」してほしいときはどうすればいいのか。
この本では調査を通じて、どのようなメッセージが効果的かを探っている。
その調査は、顧客に更新を促すシーンという設定のもと、被験者を3つのグループに分けて、用意した3種類のメッセージのどれがもっとも効果的かをテストするというものだ。
まずは「現状維持を強化するメッセージ」、次に「変化を促す刺激的なメッセージ」、そして最後に「アップセルを促す刺激的なメッセージ」の3つである。
「現状維持を強化するメッセージ」では、今日までのプランの運用成績はうまくいっており、会社は目標達成に向けて前進をしているという好意的な説明を聞かせ、さらに現状を維持したくなるような文章も読んでもらった。
続いて「変化を促す刺激的なメッセージ」では、今日までの運用成績を報告したあと、トーンを変えて現在のやり方を否定するような新しいプランを紹介した。
最後の「アップセルを促す刺激的なメッセージ」は、「変化を促す刺激的なメッセージ」の刺激的なプレゼンに加え、従業員がそれぞれの目標を達成できるようオンラインツールを選択できるようになったと言い、高いプランへの移行を提案した。
この3つのメッセージはどのように被験者に作用したのか。
結果、刺激的な2つのプレゼンよりも、現状維持で更新をすると答えた人が13%多かった。さらに、現状維持のプレゼンを好意的に捉えた人が他のプレゼンよりも9%多く、信頼性も7%高かったというデータが出てきたのだ。
そして、何よりも重要なことが、刺激的なプレゼンを受けた人たちは、現状維持を勧められた人よりも10%も多くプロバイダーを切り替える可能性があると答えた。つまり、刺激的なプレゼンが顧客流出のリスクを高めていたのだ。
◇
ここでは、「契約更新」のメッセージの伝え方について紹介してきたが、本書では、「値上げ」「アップセル」「謝罪」それぞれの場でのプロセスを網羅している。
そのメッセージは一部重複するものもあるが、それぞれで異なるメッセージが求められる。その内容はぜひ本書を読んで参考にしてほしい。
時代が変わり、ビジネスのあり方も変わってきた。営業担当者やマーケッター、そしてカスタマー・サクセスの担当者はどのようにメッセージを伝えるかで、売上も顧客との関係性も大きく変わる。今こそ一読しておくべき一冊といえるだろう。
(新刊JP編集部)
ここでは、『ストックセールス 顧客が雪だるま式に増えていく最強のフレームワーク「4つのメッセージモデル」』の監修者である神田昌典氏と権田和士氏(リブ・コンサルティング)の対談を掲載する。新たなメッセージモデルの重要性とは?
■新規顧客を集めてもすぐに流出する原因は営業の「マーケティングメッセージ」にあった
権田: 『ストックセールス』という本を見つけてこられたのが神田さんなのですが、数ある洋書の中からこの本のどんなところが気になったのですか?
神田: これは即効性があるという点ですね。
多くの企業、とりわけベンチャー企業は新規の顧客獲得にすごく力を入れていますし、大企業も新規事業を立ち上げるわけですが、顧客が定着せずに失敗するというケースが大多数です。
それはなぜかというと、新規顧客を集めてもすぐに流出してしまうから。具体的に言うと、新規顧客を集めるためのメッセージが顧客流出の原因となっているからです。
ほとんどのマーケティングメッセージやセールスメッセージは、新規顧客を獲得するために最適化されています。そのため、そのメッセージを既存顧客に向けても継続につながっていかない。むしろ離れてしまうということが起きていました。逆効果だったわけです。ですので、『ストックセールス』に記されている既存顧客に対する効果的なメッセージが、今、新規顧客の流出に苦しむ多くの企業にとって、価値のあるものだと考えたのです。
これまで新規顧客開拓を20年やってきた私としては、懺悔の気持ちがわいてきましたね。
権田: 実はこの本を読む前に、神田さんから本書のメッセージモデルのお話を聞いたのですが、そのときはピンと来なかったんです。「何を言っているのか分からない」というのが正直なところでした。
なぜかというと、「なぜ既存の顧客に対してどんどん新しい提案をしてはいけないのか」というところが分からなかったからです。営業としてこれまでやってきた経験と照らし合わせると、この話はにわかに受け入れがたいものがありました。読者の方も、営業をやっている方はそういう風に感じるのではないかと思います。
ただ、この本を読んでみて、調査や統計を踏まえた上で説明をされると、確かに言っている通りだなと感じました。
では、私が感じた違和感はなんだったのだろうと考えると、クライアントの新規獲得と継続・更新が同じ線上にあると思っていたからなんですよね。実はそれは違っていて、新規獲得と継続・更新では別のメッセージが必要だということは、大きな気づきでした。
神田: 確かに私も最初はどのように説明したら分かるだろうかと悩みました。それで思いついたのが、男女関係です。
男女交際は「僕らこれから生活を変えて、一緒に幸せになろう」と言って相手に変わることを提案して結婚に至るわけですよね。ただ、結婚した後にも「僕らはさらに変わらなくちゃいけないよ」と相手に言い続けると、相手は別れを選択するかもしれない。それは、「変わる」ということは「この人でいいのだろうか?」と考え直すこととセットだからです。
このやりとりが実は営業の現場でも繰り返し行われていたわけです。私がつくった「PASONAの法則」というメッセージモデルがあります。まず問題点を言って、相手の痛みに共感し、ソリューションを提案するというメッセージの流れなのですが、これは現状維持を緩和するモデルなんですよね。新たなソリューションを提案するわけですから。
だから、現状を変えたいと考えている新規顧客には有効ですが、現状維持をベースに考えている顧客に対してはむしろ逆効果になってしまうことが、研究で明らかになったのです。そこでこの本に書かれているメッセージモデルが有効です。彼らには「ソリューションの提案」ではなく「仲間意識」を育てるメッセージが必要なのです。
また、この現状維持モデルのコミュニケーションは、スター営業マンでなくてもできてしまう。しっかりと関係性を温めていくことができる真面目さがあれば実行できるのです。その意味では、特に大企業では営業マンの活躍のフィールドを取り戻せるのではないかと思いましたね。
■「謝罪」を顧客との関係性を深める場にするメッセージモデル
権田: 今の神田さんのお話を聞いて、新しさもある一方で、古さもある内容だと思いました。日本のルートセールスはまさにそういったことをやってきたと思うんです。
売上を上げないといけない、新規顧客を開拓しないといけないというセールスが主流になっている中で、ルートセールスは過去のものと見る向きもあります。でも、この『ストックセールス』では、そのルートセールスの意義をしっかりと示してくれているように感じますね。
神田: 私はその点については異なる意見を持っています。というのも、ルートセールスの営業マンは、この本のようなメッセージモデルに基づいて営業をしているわけではないからです。
この本における既存顧客を維持するメッセージモデルの最初の部分は「報告」です。自分たちの目的はこうで、今はこの時点にいる、と。そして何が上手くいって、何が上手くいってないのかを報告し、相手がかつて下した決定がいかに正しかったかを評価するわけですよね。
一方でルートセールスは、「最近どうですか?」と聞くだけです。それはメッセージモデルには沿っていないのです。
権田: なるほど。だから関係が切れてしまうんですね。営業を男女関係に置き換えたとき、結婚後は現状維持を続けるのではなくて、発展させていく流れをどうつくっていくかという話なのに、ルートセールスの場合は何もしないわけだから、離婚する流れをつくってしまいかねない。
神田: そうですね。結婚後の関係を発展させていくために必要なのが、この本で書かれているメッセージモデルなんです。たとえば「値上げ」をしなくてはいけないときに、何をどの順番で言えば受け入れてもらえるかというメッセージモデルもありますし、「謝罪」のときに伝えるべきメッセージの順番もあります。
そして、その「謝罪」のメッセージモデルを、一つ一つのモジュールに分解し、どのように設計されているかを見ると、それまでの謝罪の概念が変わると思います。謝罪はただ謝るのではなく、より顧客との関係性を強化することができる「チャンスをつかむ場」なのです。それを検証しているのがこの本なんですよね。
現状維持という一つの軸を持って、それを緩和するか、強化するかという視点でいくつものメッセージモデルのパターンを実験したこの本の著者たちは、超マニアックですが、私はこの本から恩恵を受けているし、ほとんどの会社で役立てられるのではないか思いますね。
権田: 即効性という点については、すごく強力ですよね。
神田: 本書のメッセージモデルを活用することで、顧客とのミーティングのときに、必ずこの順番でミーティングを進めるようにと指示を出すだけで、目的を達成できるわけです。一方で、こうしたメッセージモデルを持っていない会社では、結局みんな自分なりのスタイルで営業をやってしまうのですよ。
特に分かりやすいのが、先ほどもあげた「謝罪」ですよね。謝罪のためのメッセージモデルを持って臨めば、逆に信頼を高めることもできる。だから、何かあったときに謝罪をする立場にあるリーダーこそ、「この人は信頼できる」というメッセージを伝えることができるこのモデルを使うべきだと思います。それはビジネスの世界だけにとどまらず、政治家もそうでしょう。
むしろ政治家こそ、このメッセージモデルを知っておく必要があると思います。そうでなければ、国民に言っていることが伝わらない。特に今の政治家には強くそう言いたいです。
■「この本を手に取った人が総取りになる」その理由とは?
権田: ここまでの神田さんのお話を聞いていて、これまでの営業と顧客の関係は2つだけだったように思いました。男女関係の例になりますけど、刺激ばかりのなかなか落ち着かないカップルと、ダラダラと関係を続けちゃうカップル。この2つだけだったのだと。
スタートアップはチャレンジャーですから常に顧客に新しい刺激を与え続けようとしますし、大企業を中心とした顧客と関係性ができている企業は、現状維持の関係を続けていて、何かあったら謝罪をして、値上げをして、というような。
でも実は関係はその2つだけではなくて、状況に応じて新しいメッセージモデルを使い分けていくことが大事だということが伝わっていくと良いかなと。
神田: その2つの関係のみにフォーカスされていた理由は、組織に内在するメカニズムである「現状維持バイアス」という切り口が提示されていなかったからだと思います。だからメッセージを使い分けることができていなかった。その使い分けができるようになるのが、この本で提示されているメッセージモデルなんです。
ですので、極端な話をすると、結局この本を手に取った人が勝つのだと思います。実は今、AIによってセールスがいらなくなるというところまで来ています。そのくらい技術は進んでいる中で、私たち人間が力を発揮できる仕事って何になるのかと言うと、「提案」なんですね。データを使いつつ、さらに良い提案をするのは人間しかできない。
ただ、その「良い提案」は、相手顧客の状況に応じてその場でメッセージを組み替えられるような天才的な営業マンしかできないことでした。この本では、そうした提案のモデルを示しています。その点で、読んだ人が総取りになるのだと思うのですね。
権田: 今の日本の組織、もっと言えば日本全体が現状維持バイアスで固められていますよね。これを壊そうとして、スタートアップやチャレンジャーたちが攻撃を仕掛けてイノベーションを起こそうとしていくわけですけど、イノベーションによる「破壊」だけではその先に何も残らないし、破壊によって生まれた様々な分断を乗り越えられません。イノベーションによる変化を一度落ち着かせるというプロセスが必要なのだなと受け止めました。一度落ち着かせてアップグレードして質を高めていってからまたアップデートしていくといったアップデートとアップグレードを組み合わせることで、分断を克服しながらイノベーションが世の中に広がっていくんだなと、神田さんのお話を聞いて思いました。
これは組織についても同じで、たとえばDXを推進して組織を変えようという流れがあったとしても、「DX推進」という変化が落ち着かないうちにさらに新しい変化を加えても、組織内で「DXについていける人」と「DXについていけない人」の分断のうえにまた新しい分断ができるだけなので、変化を生み出したら一旦落ち着かせてアップグレードするというフェーズがあるべきだと思います。
■リーダーこそ『ストックセールス』を読むべき理由
編集部: 本書のメッセージモデルにおいて、具体的にこのモデル通りにやって良かったという事例はありますか?
権田: 私としては「あとがき」の最初のところに書いたエピソードがまさにそれですね。統括部署のコンサルタントから支援の契約更新が難航していると報告がありました。そこでこの本を参考にして「現状維持を促すメッセージモデル」への転換を促しました。その結果コンペに勝つことができ、継続をご決断いただきました。
神田: 僕はやはり謝罪のメッセージモデルですね。とある方とのミーティングで怒られた際に、普通なら「これで怒られるなんて理不尽だ」と怒ったり、「どうしてこんな失敗をしてしまったんだろう」と自分を責めたりしてしまうところですが、このメッセージモデルがあることを知っていたので、怒りも自責もなく、むしろこの通りにメッセージを出したらどうなるのだろうと逆にワクワクしていました(笑)。
実際このメッセージモデルに従って謝罪文をつくって送ったところ、その関係はこれまで以上に発展しました。謝罪はメンタル的にもつらいものがありますが、追い込まれたときにも使えるモデルなのです。
そして、この「使える」という感覚をたくさんの人が持つことで、責任を取れるリーダーが増えると思ったんですよね。どのように謝っていいのか分からず、謝罪から逃げようとする人もいますが、こちらが失敗したのですから、謝罪をきちんとした方がいいわけです。そしてその結果、むしろ顧客との関係性も深まっていくのです。
謝罪が上手くいく体験をすれば、失敗に対する意識も変わります。組織のリーダーとして自分がどんどん決断できるようになると思うんですね。そういう意味で、僕は謝罪のメッセージモデルを使ったときに、これは責任を取れるリーダーが増えるなと思いましたね。
編集部: まさに先ほどお話されていた「政治家こそ、このメッセージモデルを知っておく必要がある」という言葉に通じます。
神田: 今は真正面から責任を取れるリーダーが減っているように思いますよね。そういう人たちが増えるのはいいことです。
また、営業マンのプレゼンテーションはほとんどコピペ化していて、そのコピペの元になっている事例が、現状維持バイアスも何も考えられていないような提案なので、言葉が空虚にならざるを得ないんですよね。
このプロジェクトがどういう思いでスタートしたのか。あなたの会社はこのプロジェクトを始める時にこれだけの努力を払った。そしてそれは間違っていなかった……。こういう話をされているプレゼンテーションはほぼありません。とすると、今の営業マンたちは、目的を正しく達せられる商談の型を見たことがないわけです。それだとプレゼンテーションは成功できませんよね。
こうなると人が育たない。責任の取り方も、顧客との関係性を築く姿も見せられないのだからわからなくて当然です。だからこそ、この本を読んだ人の総取りになるわけです。それを見せるためのメッセージモデルが書かれているのですから。
編集部: この『ストックセールス』を読むべき人はどんな人だと思いますか?
神田: 今の日本のリーダーと、その側近にはぜひ読んでほしいですよね(笑)。オリンピック開催をめぐる一連のごたごたも、原因の一つはメッセージの伝え方に問題があったことです。このメッセージモデルに沿ってきちんと伝えれば、ここまで国民が右往左往されることはなかったと思います。
海外の首脳はスピーチライターがついているものですが、今の日本のリーダーたちにはついていないんでしょうか。
権田: 確かにこのメッセージモデルはスピーチの原稿にも使えますよね。
神田: 日本のリーダーが言葉を持てていないのは、このメッセージモデル、コミュニケーションモデルを持てていないからなのかもしれない。
それはなぜかというと教育の問題だと思います。今の教育では、表現力を教えられていないのです。国語で読解力しか教えない教育をしているために、こうなってしまっているように思います。でも、読解力って何のための力ですか? それって指示を正しく理解するための力ですよね。
だから、僕たちは指示を正しく理解するための現状維持バイアスばかりが強化されていて、現状維持を何とかしようという表現力を一切日本の教育で教えられていないんです。これは非常に由々しき問題です。
権田: 表現力の欠如を補うために、表現のパターンをメッセージモデルでインプットするというのはたしかに効果的です。本書のメッセージモデルが表現力の欠如というギャップを解消し、営業の勝ちパターンを構築するきっかけになるといいですね。
(了)
[著者紹介]
エリック・ピーターソン(Erik Peterson)
顧客との会話に関するコンサルティングおよびトレーニングを行う年商7,000 万ドルの企業、コーポレート・ビジョンズ社CEO。これまでに13カ国以上でマーケティングおよびセールス部門のエグゼクティブ10,000 人以上にコンサルティング、基調講演、メッセージング・スキル・ワークショップを実施してきた実績を持つ。その研究成果は、コーポレート・ビジョンズ社および指導を受けた人々によって世界56カ国で実践されている。
ティム・リーステラー(Tim Riesterer)
コーポレート・ビジョンズ社の最高戦略責任者。BtoBマーケティング、セールス、カスタマー・サクセスの分野で意思決定の科学を応用する方法について、独自の研究を行っている。また、行動科学、説得術、交渉術の分野における一流の研究者と提携して実験を行い、理論を構築している。その理論をクライアントに実際のビジネスで検証してもらったところ、効果的であることが証明されている。
[監修者紹介]
神田 昌典(かんだ・まさのり)
経営コンサルタント・作家。アルマ・クリエイション株式会社 代表。リブ・グローバルマーケティングエックス(GMX) 所長。世界最大級の読書会「リードフォーアクション」創設者。NPO 法人「学修デザイナー協会」理事。上智大学外国語学部卒。ニューヨーク大学経済学修士(MA)、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士(MBA)取得。大学3 年次に外交官試験合格、4 年次より外務省経済局に勤務。その後、米国家電メーカー日本代表を経て経営コンサルタントとして独立。ビジネス分野のみならず、教育界でも精力的に活動している。主な著書に『ストーリー思考』(ダイヤモンド社)、『成功者の告白』(講談社)、『非常識な成功法則』(フォレスト出版)、『なぜ春はこない?』(來夢氏との共著、実業之日本社)、翻訳監修書に『伝説のコピーライティング実践バイブル』(ダイヤモンド社)、『おもてなし幻想』『成約のコード』『隠れたキーマンを探せ! 』『成功しなきゃ、おかしい』 『「買収起業」完全マニュアル』(いずれも実業之日本社)など多数。
株式会社リブ・コンサルティング
ベンチャー企業や中堅・中小企業向けを中心とした経営コンサルティングを展開。「成果創出」にこだわり、経営戦略からマーケティング・セールス、組織開発まで幅広いテーマで事業の発展、組織の変革を支援。海外への事業展開も積極的に行い、韓国、タイ、ベトナム、中国等でもコンサルティングを行っている。代表・関厳氏による出版物『経営戦略としての紹介営業』(あさ出版)のほか、著書に『モンスター組織 停滞・混沌・沈没……8つの復活ストーリー』(実業之日本社)がある。また、『アクセル―デジタル時代の営業―最強の教科書』(祥伝社)、『おもてなし幻想 デジタル時代の顧客満足と収益の関係』『隠れたキーマンを探せ! データが解明した最新B2B 営業法』(いずれも実業之日本社)など神田昌典氏と共同翻訳監修で数多くの出版を手がけている。
著者:エリック・ピーターソン(著) ティム・リーステラー(著)
神田昌典(監修) リブ・コンサルティング(監修)
出版:実業之日本社
価格:2,200円(税込)