決定版! たった90分で人生が変わる
ワンルームマンション投資入門 改訂版
著者:住吉 秀一
出版:幻冬舎
価格:1,430円(税込)
著者:住吉 秀一
出版:幻冬舎
価格:1,430円(税込)
年齢とともに賃金が上がっていった時代はもう昔。これからは給料が上がらないことを前提に、将来の計画を立てていかなければいけない。
そうなると、必要になるのは投資。給料が増えず、貯金に利子がつかないのなら、自分のお金は自分で増やすしかない。
『決定版! たった90分で人生が変わる ワンルームマンション投資入門 改訂版』(住吉秀一著、幻冬舎刊)は、数ある投資のなかでも「手堅い」とされる不動産投資について解説。特に、資金の限られた会社員でも手を出しやすいワンルームマンションを対象にした投資方法を指南する。
家賃収入で定期的にお金が入ってくる。インフレに強い。そして今はローンの金利が低い。こんなメリットのある不動産投資だが、当然ながら誰もが成功できるわけではない。
本書によると、全国の賃貸物件の空室率は平均21%。都内でも14.5%(2020年5月時点、ホームズ調べ)と、物件を購入したはいいものの借り手がつかないという事態は十分に考えられる。そうなってしまうと、せっかくの不動産投資も資産運用の役に立たなくなってしまう。
では、不動産投資で利益を出していくためには、どんなことに注意すればいいのか。その一つが物件の選び方だ。本書によると、不動産投資は物件を購入した時点でその投資の成否がほとんど決まってしまうという。そんななかで、これから不動産投資を始める「初心者」に向いているのが
・好条件の物件も手が届く価格帯
・管理の手間がかからない
・物件数が豊富で比較しやすい
・ローンを100%近くつかえる
などのメリットがあるワンルームマンションなのだ。
では、ワンルームマンションを購入するのに適した場所はどこなのか。
本書で推奨されているのが「東京」と「名古屋」である。東京は少子高齢化が進む日本のなかでも、ワンルームマンションの借り手層となる単身世帯数が増えている。その一方で、都の規制によって首都圏のワンルームマンションの供給戸数は2007年の9210戸から、2019年には5254戸まで減っている。需要に対し、供給がまったく追いついていない状態だというのも、投資分野としてのワンルームマンションの強みでもある。
一方で名古屋の魅力はその豊かさだ。内閣府の2016年度県民経済計算によると、都道府県別県内総生産で、愛知県は東京都に次ぐ2位。一人あたりの県民所得も同様に2位となっている。その中心はいうまでもなく名古屋である。
名古屋の豊かさは、リニア中央新幹線の開業、アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区の指定などによって今後も継続していく、と本書は見立てている。豊かな場所には人が集まる。必然的に賃貸需要も高まるというわけだ。
◇
本書では物件選びのより細部にわたる注意点や、物件購入のノウハウ、資金調達の知識、そして税金の知識まで、不動産投資で必要な知識を包括的に解説している。
興味はあっても手を出すとなるとなかなかに勇気がいる不動産投資だが、本書はこれから始める人の背中を押しつつ、リスクについても教えてくれる。初心者投資家には頼りになる一冊だ。
(新刊JP編集部)
■不動産投資は「普通の会社員」でもできる
住吉: 主に実例のところですね。オリジナル版で好評だったオーナーの方々によるワンルーム投資の実例のところを、最新のものにしています。オーナー様にインタビューをして書いているので、よりリアルさを感じていただけると思います。
住吉: そうですね。爆発的に増えているわけではないですが、少しずつ着実に増えてはいます。
住吉: もちろん、東京23区内はどこも人気で、誰でも日本橋とか新宿の駅前の物件を持ちたいでしょうけど、ご存じの通り値段が高いですから、なかなか手が出ません。
だから、こういう「超都心」の少し外側くらいの物件を買う方が多いですね。たとえば墨田区などは、探してみると普通の会社員の方も手が届くような物件があったりします。
住吉: そうですね。不動産投資というと「富裕層の方がするもの」というイメージがあるかと思いますが、決してそんなことはなくて、特に裕福ではない普通の方でも取り組むことができるということを知っていただきたくて書いています。
もちろん、「アパートを一棟買う」というようなやり方は億単位のお金がかかるので、それは富裕層の方にしかできないのですが、区分マンションであれば普通の会社員の方でも手に入れられるということをお伝えしたいです。
住吉: 不動産に興味はあるけども、何をしていいかわからない方や、最近興味を持ち始めたという方に読んでいただけたらいいなと思っています。
本当に興味がある方は、自分で情報を集めてくると思うのですが、そこまでいかない方、「何となく興味があるんだけど、何から始めたらいいのかな」と思っている方に、不動産投資の基礎的な知識と実態について知っていただける内容になっていると思っています。
住吉: 先ほどのお話にもありましたが、まず区分マンションは普通に働いている方々の手に届かないような金額ではありません。これがまず一つメリットとしてあります。
そして、比較的都心に近い、立地のいい物件を手に入れやすい点もメリットです。これがアパートだとそうはいきません。アパートは住宅エリア、つまり少し郊外の方にあるので。
都心に近い物件は、会社員にも手が届くとはいえそれなりに単価は高いのですが、「物件は買ったけども借主が見つからない」というリスクが低いのも魅力です。
住吉: 利回りでは郊外のアパートでしょうね。ただ、それは全室埋まればという前提で、アパート一棟買いは部屋数が多い分、借主が見つからなくて空き部屋が出てしまうリスクがあります。不動産投資の初心者向けなのは、ワンルームマンションです。
また、マンションであれば建物のメンテナンスや管理などは管理組合があるので、自分でやらなくていいのも強みです。アパートは自分でやらないと、他にやってくれる人はいないので。
住吉: それはあります。あとはローンですよね。投資用のマンションを買う時はほとんどの方がローンを組まれますが、コロナ禍の今でも都心部の居住用の物件はほとんど影響を受けていませんから、金融機関も貸倒れの心配がないということでローンが通りやすいんです。
■リーマンショックもコロナも影響なし「都心のワンルーム」の強さ
住吉: ほとんどないです。不動産関係で一番影響を受けたのはホテルや大型の商業施設でしょうね。
マンションのデベロッパーからすると、ワンルームマンションを建てようとする時に、これまで競合になっていたのはホテルだったんです。ワンルームマンションとホテルは立地が重なることが多いので。
住吉: そうです。特に最近ホテル建設ラッシュでどんどん建てていたじゃないですか。もっというとホテルはマンションよりも建設用地を高く買えるんですよね。そうすると土地の所有者としてはホテルを建てるという方に売りたい、となります。だから、マンション側はホテルと競合すると分が悪かったんです。
それでこのコロナでしょう。新しいホテル建設が減って、マンション用の土地は値下がりするかと思いきや、そうでもない(笑)。
賃貸のワンルームマンションの話に戻ると、コロナの影響で3月と4月の引っ越しシーズンは人の動きが止まったんですね。ただ、よく言われていた「東京から脱出して地方に移住する」というケースはかなり少数派で、都心のワンルームマンションの稼働率が落ちたということはありません。
これは、冷静に考えると当然ですよね。テレワークが普及したといっても、人はどこかに住まないといけないわけで、わざわざ地方に行く人がどれくらいいるのかというと…。
住吉: そう思います。都心のワンルームマンションの賃貸物件はリーマンショックの時もほとんど影響がありませんでしたから、投資先としてはかなり手堅いと言えるはずです。
住吉: 家賃が100万円くらいする高級賃貸やオフィス向け物件は影響を受けました。それは今回も同じですね。「普通の人が普通に住む物件」には影響はありませんでした。
住吉: 失敗する人に共通するのは「儲けよう」という気持ちが強すぎて、高利回りとか低価格という売り文句に飛びついてしまう点です。
ワンルームマンションは手堅いのですが、そんなにすぐ儲かるわけではありません。それを理解したうえで地道にやっていける人はそんなに失敗しないのですが、トレンドや広告文句に流されやすい人は注意した方がいいと思います。
住吉: そうですね。高利回りはリスクも当然高くなります。そこを容認できる方ならいいのですが、はじめて不動産投資をする方には、正直向いていないと思います。
住吉: インターネットからの情報や不動産会社からの情報など、様々なところから情報を得て、上手に活用していくのが第一なのですが、これはそんなに簡単なことではないですよね。
特にインターネットは、こと不動産投資に関してはきちんとした情報を得にくいと感じています。個人で不動産投資に成功しているYouTuberの方やフィナンシャルプランナーの方がネットで情報発信をしているのを見かけますが、「再現性」の点で問題があると感じることが多いです。
なので、これから不動産投資を始めるという方は、まずは信頼できる不動産会社を見つけて、そこから得る情報をもとにしてみるのが確実だと思います。
住吉: そこは個人では難しいでしょうね。今はインターネットで物件を探すのが主流ですが、不動産会社に依頼してポータルサイトに載せてもらうのが、一番効率がいいと思います。
住吉: 「隣の部屋の生活音がうるさい」と連絡がくるのはまれに聞きますが、それ以外はほとんどないと思います。コロナで家にいる人が増えていますが、とはいっても一日中家にいるわけでもないでしょうから、それで住民同士のトラブルが増えたということもありません。
都心のワンルームの場合は比較的「節度のある方」が住まれることが多い点もトラブルの少なさの理由としてあると思います。住民同士のトラブルは、物件の立地と住む方の属性、家賃の金額が関わってくるので。
住吉: 今回の本を通して、不動産投資は自分に縁がないものではなく、決して難しいものでもないということを知っていただきたいです。始めるにしてもやめておくにしても、実際のところを知っていただいて判断していただいた方がいいと思いますし、そのために今回の本は役立つのではないかと思っています。
もし興味を持っていただけたら、実際に不動産会社に足を運んで、担当者から直接情報を教えてもらうことをおすすめします。セミナーなどもありますが、今はコロナでリモートになっていたりします。やはり、対面の方が伝わってくるものがありますので、対面の方がいいのではないかと思います。
そして、不動産投資は始めるのであれば早い方がいいということもお伝えしたいです。
(新刊JP編集部)
住吉 秀一(すみよし・ひでかず)
株式会社レイシャス代表取締役。不動産会社にて支店長、営業本部長執行役員を歴任し、同社を株式上場へ導く。2011年に株式会社レイシャスを設立。タックスプラン、リタイアメントプランを絡めた不動産コンサルティングに定評がある。AFP、宅地建物取引士。自身も投資不動産を所有している。
著者:住吉 秀一
出版:幻冬舎
価格:1,430円(税込)