「不調」の9割はこれでよくなる!
著者:今野 清志
出版:三笠書房
価格:1,300円+税
著者:今野 清志
出版:三笠書房
価格:1,300円+税
コロナ禍であまり外に出なくなった。
リモートワークで歩くことが少なくなった。
すでにこの状況が始まってから半年経過し、なんとなく体の疲れの取りにくさを感じたり、運動不足からなのか体が弱ってきている実感を覚えたりはしていないでしょうか。
その原因は一体どこにあるのでしょうか。そして、その解決法とは。
日本リバース院長の今野清志さんは新刊『「不調」の9割はこれでよくなる!』(三笠書房刊)で、疲れやすさやなんとなくの体の不調の原因と、その対応法について伝授しています。
リモートワークで家にい続けると、1日100歩も歩かない。そんな声を聞いたりもしますが、これは健康法則と反します。今野さん曰く「動かない人は病み、まめに動く人は元気でいられる」。
それはなぜか。毎日じっとしていると、血流が鈍くなってしまい、酸素が十分に届かなくなるからだといいます。また、座りながらのパソコン仕事によって、背筋が曲がり、姿勢がうつむきがちに。その結果、おなかや気道が圧迫され、呼吸が浅くなるのだそうです。
これを解決するには、一つに適度な運動が効果的。大汗をかくような運動ではなく、軽く走ったり、ジャンプしたりするだけでいいそうです。
今野さんのおすすめ健康習慣の第一が「腹式呼吸」。
人間最大の呼吸筋である横隔膜を下げることで空気を取り入れる呼吸法で、ポイントはまず長く息を吐き、その吐く時間の半分くらいでゆっくりと鼻から空気を吸います。息を吐く時間はだいたい5秒ほど、吸う時間は2~3秒です。
実践するときは体をリラックスしましょう。この呼吸を1日に何度も行うほど、呼吸筋が鍛えられると今野さん。不安やストレスをやわらげたいときに役立つそうです。
今野さんによれば、胃腸は「自律神経の本丸」といわれ、中医学でも「木の根」にたとえられる重要な臓器。そのため、背筋が丸いなどの悪い姿勢のままでいると筋肉が凝り固まり、胃腸も柔軟性を失い、おなかが固まってしまうといいます。
そこで試したいのが、体の外側から胃腸をマッサージすること。具体的には「おへそを中心に、時計回りにおなかの両手の指で押す」のです。胃が活発に動いているときではなく、空腹時に行いましょう。「フーッ」と息を吐きながら、おへそを中心に胃腸をカバーする半径8~10cmほどの範囲を6カ所、指先を使って時計回りに指圧していきます。目安は1回3周です。
胃腸の調子は体全体にも影響します。もし腹もみをしていて、硬いところがあると感じたら、内臓の疲れのシグナルかもしれません。しっかりチェックしましょう。
本書は中医学をベースに、体の仕組みを解説し、原因不明の不調に対応する「今野式トレーニング」やツボなどを紹介する一冊。また1分で自分の体の調子が自己診断できる方法も書かれています。
冬に季節が移り変わっていく中で、気温も変わりやすいこの時期。疲れやすくなった体をケアしてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
秋から冬にかけて、気温の変化が大きいこの時期、毎年体調を崩してしまうという人は少なくないはず。
こんな季節の変わり目は肉体的にも、そして精神的にもストレスがかかりがち。だからこそ対処法を知っておく必要があります。
ここでは中医学をベースにした健康習慣術を教えてくれる『「不調」の9割はこれでよくなる!』(今野清志著、三笠書房刊)から体の調子を整えるツボについて紹介していきます。
ツボは不調のない時、押しても痛くはありません。しかし、ツボの中にはたった一つだけ、「押して痛ければ正常」というツボがあるのです。それが「承山」というツボです。
ふくらはぎの中央のライン上で筋肉が「人」の字になるくぼみの中にあり、ここを押して痛むときは「健康」、逆に痛まなければ自律神経が乱れている疑いがあると著者の今野氏は言います。
自律神経が乱れてくると、五感が鈍ってしまいます。このツボを押しても痛みを感じないということは、異変が起きていることの裏返し。承山を定期的に押して、自律神経の働きをチェックすることを、今野氏はすすめています。
疲れやすい、ストレスを感じている。そんなときは「心経」のとどこおりを疑ってみるといいかもしれません。
「心経」は、中医学では、心臓や小腸を通る経絡(気や血液が流れる路)とされています。この流れが滞ると体に栄養が届かなくなり、心身に影響が出やすいのだそう。
この「心経」の流れをよくするツボが「膻中」「神門」です。「膻中」は左右の乳首のちょうど中間にあるツボで、ストレスや人間関係でイライラしたときに押すと気持ちをラクになると今野氏。
また、「神門」は手首の太い横ジワを小指側になぞっていったくぼみの中ほどにあるツボで、心経の流れをケアするのに効果的です。
頭がモヤモヤする、うわの空で何事も集中できない。そうしたときは「心包経」という経絡が弱っている可能性があると今野氏。
改善のツボは「内関」と「労宮」です。「内関」は手首の内側の横ジワから指3本分ひじ寄りにあるツボで、いわばエネルギーの関所ともいえます。また、「労宮」は手の指を軽く曲げたい時にいちばんくぼむ場所で、手のひらのほぼ中央にあります。押すと緊張がやわらぎ、モヤモヤしていた気分もスッキリするといいます。
◇
何かと体調が崩しやすいこの時期、無理をすると心身はさらに疲れていきます。
「あまり体や心の調子がよくないな」と思ったら、ツボを押して自分の体の調子を探ってみてください。
毎日を充実させるには、健康であることが何より大切です。本書ではこのほかにも体中の経絡とツボが紹介されているので、ぜひ覚えてみてください。
自分の体の調子がどうなのか、意外と自分自身では把握できないものだったりします。
「なんとなく調子が悪いけれど…」といったときに、どのような点をチェックすれば、不調の原因について知ることができるのでしょうか。
『「不調」の9割はこれでよくなる!』(今野清志著、三笠書房刊)は中医学をベースに、原因不明の不調についてアドバイスをしてくれる一冊。本書には不調への対応法のほか、生活習慣術、体を整えるためのツボ、そして自己診断法が掲載されています。
ここでは自分の体を自己診断するための方法について、本書からご紹介していきましょう。
中医学では「望診」「聞診」「問診」「切診」という4つの方法で相手の状態をつかむところから始めます。
その1つである「望診」は外見の状態から判断するというもので、セルフチェックにも応用できます。例えば朝起きて、鏡を見ながら自分をチェックするのです。
今野さんいわく、重要なのは「舌診」。口を大きく開けてベーッと舌を出し、第一印象が次の4点をクリアしているならば健康状態は絶好調と言えるそうです。
・舌質はやわらか
・乾きすぎずしめりすぎず、適度にうるおっている
・健康的で明るい赤色
・白っぽい舌苔がうっすらついている
もし「舌苔が増えた」「なんだかいつもと違う」と感じたら要注意。極端な変化ほど、気を付けるべきと今野さんは言います。例えば舌苔が石鹸のように白くネバネバした質感になったら消化不良なのだとか。
4つの診断法の一つである「切診」は、いわゆる「触診」のこと。おなかにふれることで全身の状態を知る「腹診」が一般的です。
「腹診」は、おなかの周辺を時計回りにゆっくり押していきます。ここで「なんだか硬い」「ちょっと痛い」という人は要注意。今野さんによれば、放置すると胃腸の硬化が進み、鉄板のようにカチカチになる恐れがあるそう。
では、その原因は何かというと、自律神経のバランスが交感神経にかたよっている可能性を今野さんは指摘します。つまり、体が緊張状態にあるということです。一方、健康な人のおなかはゴムまりのようにやわらか。
おなかを押してみて硬さを感じたら、普段の生活の中で、ちゃんとリラックスできているか振り返ってみてはいかがでしょうか。もしかしたら、いつの間にか心身がストレスでやられているかもしれません。
◇
自分の体のことは自分が一番よく知っていると思っている人もいるかもしれません。しかし、無理をしている自分に気付けないまま…ということもあるはず。
本書ではこの他にも、体臭の特徴から問題ある体の場所を把握する方法を教えてくれたり、こめかみの切診から目の酷使度を知る方法などを教えてくれます。
自分の体の状態を知るためにもぜひ参考にしてみてください。
今野 清志(こんの・せいし)
日本リバース院長 目と耳の美容学院学院長
1953年宮城県生まれ。中央大学法学部卒業後、慈恵医大アイソトープ科にて医学を学ぶ。当時日本初のRIの血液検査を紹介するかたわら、予防医学の重要性に気づき、薬を使わない治療法の確立を目指すようになる。その後、中国北京国際針灸倍訓中心結業・中国中医研究院で研修などを行なう。30代から、東中野、赤羽、銀座、日本橋などに整体治療院を開業。2001年に確立した独自のメソッドで、50000人以上の視力を回復させたほか、難聴などにおいても30000人以上の治療を行なってきた。著書に『目がよくなって心も体も超スッキリ!』(三笠書房≪王様文庫≫)、『血流を改善するとたった1分で耳がよくなる!』(三笠書房≪知的生きかた文庫≫)、『血圧は1分で下がる!』(自由国民社)、『酸素不足が病気をつくる』(あさ出版)など多数ある。
著者:今野 清志
出版:三笠書房
価格:1,300円+税