HumanITy
AI、自動化の陰には「ヒトの努力」あり システム開発の裏側がのぞけるサスペンス

HumanITy

著者:矢野 カリサ
出版:幻冬舎
価格:1,300円+税

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本書の解説

AIや5G、量子暗号、ブロックチェーンなど、日々進歩する技術は私たちの生活を大きく変える。

ニュースを見ていると、漠然と「変わる」ことは想像がつくが、どんな人がどんな風に技術を使い、世の中を変えていくのかを考えることは、たぶんあまりないのではないか。最先端の技術は、開発にも、実地のビジネスへの応用にも、企業への導入にも、多くの人がかかわることになる。どんなに技術が進み、自動化、機械化が進んでも、泥臭く、粘り強く、自分の仕事に取り組む「人間」の姿はなくならない。

はじめての現場が大規模プロジェクトのチームリーダー システム開発の現場がわかる職業小説

『HumanITy』(幻冬舎刊)は、システム開発の現場を垣間見ることができる「職業小説」であり、大規模プロジェクトの成功を阻止すべく暗躍する組織との闘いを描いたサスペンスでもある。

製鉄所のシステム構築を皮切りに、多分野にシステムを提供するアイアン・ソリューションズの橋本花は、人事異動で研究職からクライアント企業のシステム開発・運用を請け負う部署にやってきた。ただでさえ、はじめての「現場」で緊張しているのに、あろうことか花は、プロジェクトマネージャーである本郷颯大の下で、現在進行中のプロジェクトのチームリーダーを任されてしまう。

しかも、取り組む案件は生産管理と物の運搬を自動化し、AIが管理する製造業向けのスマートシステムを「青葉山河製作所」の工場に導入するというもの。「ファクトリー5・0」と銘打たれ、国家的にも注目されている一大プロジェクトだった。

テストフェーズでクライアントの不満が続出 自社プログラマーとの板挟みに…

チームリーダーという慣れないポジションに加えて、プロジェクトの途中から放り込まれた形になった花の奮闘が始まる。彼女のチームは生産管理の自動化システムの構築を担当していたが、すでにシステム開発はユーザーテストフェーズに入っていた。花たちのチームが設計したシステムを、青葉山河製作所の工場で実際に使ってテストする段階である。

ただ、このテストフェーズが難航し、現場からは数多くの改善要望が集まっていた。中には「まったく使えない」という否定的な意見や、そもそもこれまで人の手でやっていた生産管理を自動化すること自体への感情的な反発もあった。

こうした現場からの意見をまとめあげ、システムの修正ポイントをチームのプログラマー陣に伝えるのが花の仕事。しかし、まだプロジェクトの全体像がつかめていない彼女が導き出した修正ポイントは、百戦錬磨のプログラマーたちにことごとく反論されてしまう。

プロジェクトに潜入したスパイを探せ

チームメンバーからの信頼を得られず苦しむ花。さらに悪いことに、システムの本番データを誤って削除するという、大チョンボをやらかしてしまう。

そんな折、実際にシステムを導入する青葉山河製作所の仙台工場に行き、現地従業員にシステムの改善ポイントをヒアリングする任務が与えられる。失地回復のため、張り切る花だったが、その裏でプロジェクト全体を失敗に終わらせるための、ある陰謀が進行していた。

陰謀を企てる組織は、プロジェクトにかかわるメンバーの中にスパイを送り込み、プロジェクトの進捗状況や突き当たっている問題点を把握していた。花の奮闘により、少しずつ軌道に乗ったプロジェクトだったが、魔の手は着実に迫っていく……。

システム構築・企業への導入の現場の空気感や、納期が迫る緊張感が生々しく伝わってくるのは、この作品の5人の共著者陣が、ほかならぬこの仕事に従事する「現役技術者」だからだろう。そして、プロジェクトに潜入したスパイがどこに潜んでいるのか、物語の最後までまったくわからないサスペンスとしての仕掛けもいい。

「職業小説」「お仕事小説」としても、サスペンス小説としても、最後まで気が抜けない一冊だ。

(新刊JP編集部)

インタビュー


(写真左から)堀江悟史さん、鎌田隆寬さん、山内靖子さん、野村常勝さん、藤田遼太郎さん

■現役SEチームが書いたサスペンス系IT小説で描かれる「システム開発現場の実態」

『HumanITy』では、オートマイズやAIの最前線を書いていますが、同時にそれを作り上げるには膨大なマンパワーが必要なのだというメッセージが読みとれます。この作品で伝えたかったことはどんなことですか?

野村: 『HumanITy』というタイトルに象徴されているように、この作品では「IT」と「人間」の関わりをSEという仕事を通じて描いています。
具体的には2点あり、1点目はSEがITを支えているということです。現代社会にはITが欠かせないものになっていますが、ひとたびシステムにトラブルが発生すると、銀行で預金が引き出せなくなったり、飛行機の運行に支障を来したり、社会的な問題を引き起こすことがあります。このような問題が起きると、SEが問題解決にあたります。こういう「縁の下の力持ち」的な仕事について世の中の方に理解していただきたい気持ちがありました。
2点目はこのSEという仕事が人間的に成長できる仕事だということです。主人公の花も、SEという仕事を通じて社内の先輩やお客様など、様々な人と出会って、みんなで力を合わせて困難を乗り越えていきます。一般の方にとってSEはコンピュータと向き合ってばかりの仕事だと思われがちですが、そんなことはありません。色々な人と出会うことで、技術者としてだけではなく人間的にも成長できる魅力的な仕事です。この作品を通じてそのことを知り、興味を持っていただけたらうれしいですね。

私は技術的なことは素人なのですが、製造業の工場のオートマイズ化案件に潜む陰謀や、困難に対処するSE達の奮闘ぶりはスリリングで面白かったです。この作品を書く上で苦労したことや工夫したことがありましたら教えていただきたいです。

鎌田: 普段の私たちの仕事はこの作品で書かれているような事件や陰謀とは無縁の世界なのですが(笑)、エンターテインメントとして仕上げるためのストーリーの構築には苦労しましたね。現実世界に即しすぎると無味乾燥になってしまいますし、かといってエンターテインメントを盛り込み過ぎるのもちょっと…というのがあって、バランスが難しかったです。
あとは、作中で描く技術についても、現実的過ぎると出版された時に時代遅れになってしまう一方で、あまりに先進的すぎても「SF」になってしまう。このあたりのバランスについては、執筆者でかなり話し合いました。

複数人で書くことの難しさは感じましたか?

鎌田: 登場人物の言動や性格がバラバラになってしまうのを合わせるのは大変でした。ただ、これまでの作品制作の経験から得たノウハウのようなものは生かすことができたと思っています。実は会社の有志で小説を出版するのは今回で4回目なんです。
具体的には、登場人物一人ひとりについて、小説に書かない部分までプロフィールを作り込みました。それこそ趣味や人間関係から、過去の恋愛遍歴や人に言えない趣味、潜在意識みたいなところまで細かく設定して、執筆者の間で登場人物それぞれへの認識を揃えました。

執筆の役割分担はどのようにしていたのでしょうか?

鎌田: 最初はみんなで物語の骨子を作って、それにそって執筆者が書いていくわけですが、やっていくうちにそれぞれの癖とか得意なことが見えてくるんですね。だから、たとえば「女性同士の会話のところは女性に書いてもらおう」とか、「技術面について書くところはその技術に詳しい人に書いてもらおう」など、場面ごとに得意そうな人に執筆をふっていきました。
こういうチームで分担して制作していくやり方って、システム構築のプロジェクトと通じるものがあるんですよね。普段の仕事の方法論が小説執筆にも生きていると思います。

普段の仕事がいそがしいなかで小説を書くのは大変そうです…。

鎌田: そうですね。そこは睡眠時間とかプライベートの時間を削って…(笑)。
ただ、ITの仕事って、たとえば橋や道路を作るのとはちがって、なかなか成果が目に見えないんです。それを小説という目に見える形で残すというのは、私たちにとってはプライスレスな体験で、やりがいはありました。

物語は、主人公の花が研究開発の部署から、異動で実地のシステム開発の現場にやってきて、いきなりリーダーを任されるところから始まります。大役だなと思いながら読んでいたのですが、こういうことは現実にも起こりえるんですか?

堀江: ITの世界は変化のスピードが速いので、1つのことに10年間じっくり向き合えることはそんなにないんです。研究を何年かやった人が「現場を体験していらっしゃい」と現場に配属されたり、現場をやっていた人がもっと技術を深く掘り下げたいから研究に行ったり、といったことは珍しくありません。
いきなり現場に放り込まれた花は大変だけど、後から振り返るといい経験になるんじゃないでしょうか(笑)。

作中で、クライアントとのコミュニケーションの齟齬から会計システムがクライアントの想定していたものと違っていた場面があって、そこで登場人物の小向英樹が、本来作るべきだった会計システムのファイルの場所を、膨大なデータの中から経験で探り当てた場面が印象的でした。システム開発は「経験」や「勘」の類とは無縁の世界というイメージがありましたが、そんなことはないんですね。

堀江: 勘や経験が生きる場面は今でもあります。私の普段の業務では、開発途中のシステムや既に動いているシステムで問題が発生した時にトラブルシューティングに入ることが多いのですが、システムが止まってしまって、一刻も早く復旧しないといけない時は、網羅的に原因を追究するアプローチに合わせて、エンジニアとしての経験から「このあたりがあやしい」というあたりをつけ、優先順位をつけて調査していくことも多くあります。そうすることで、早期の原因究明と対策立案を行い、復旧までの時間を短くすることができることもあるんです。

しらみつぶしに原因を探すのでは時間がかかってしまう。

堀江: そうですね。そのシステムがどういう構成になっているのか、トラブルが起こると出てくるエラーメッセージがどんなものなのか、といういくつかの「ヒント」があれば、「こういう場合はこういうことが原因でトラブルが起きることがある」というように、多様な製品の組み合わせや様々なシステム構成を経験してきたエンジニアであれば、それまでの経験の引き出しからの類推で、原因をある程度予想することができるのです。
その予想プラス、システムに残っているログなどの「証拠」と突き合わせて問題個所を特定していきます。そうやって、勘と経験みたいなところと、証拠をベースにしたロジックを組み合わせるというアプローチをとることはしばしばありますね。
だから、SEは勘や経験っていう人間ならではの能力もある程度生きる仕事だとは思います。それもこの作品を通じて読者の方に伝わればいいなと思いますね。

同じ会社に勤める同僚が有志でこの作品を書かれたということですが、そもそもなぜ小説を書くことになったんですか?

山内: 動機としては、私たちの仕事をリアリティを持って描くことで「こんな仕事をして社会を支えている人たちがいる」ということを知ってもらいたい、という想いがありました。
それがなぜ小説なのかといいますと、色々な層の方々に手に取っていただきたかったからです。「SEって何をしているのかわからない」と言われることも多いのですが、ITとかシステム開発の仕事ってあまり実態が知られていないですし、苦手意識を持っている方もいらっしゃるんですよね。物語の形にすることで、楽しみながら少しずつ技術の現場について知ってもらえるといいな、と思っています。

■SEが激白「今までで一番焦った瞬間」

ITやシステム開発について知らない人に向けて書かれたという一方で、「同業者」がどんな感想を持つのか気になります。

山内: あるある」だって言われますね。プロジェクトの中で発生する問題だとか、社内の様子やちょっとした会話とか、お客様からお叱りを受けるシーンなどは、実際の雰囲気が出ていると思います(笑)。

構築したシステムのテストが思い通りに運ばずにスケジュールを再設定する場面は胃が痛くなりました。

山内: ああいったシーンもよくあることです。この作業が遅延するから、別の作業と入れ替えて納期を守れるようにしよう、とか、カットオーバー(システムを稼働させること)はお客様がシステムを利用しない3連休に設定しよう……といった調整は普段行っていることなので、そういったリアルな細かい描写を作中にも反映させています。

実際にシステムを使うクライアント先の現場と、自社のエンジニアたちの間で板挟みになる場面も、いかにもストレスフルで…。

山内: どちらの話も理解できるので、双方が納得できるようにするためには苦労しますね。

対外折衝は営業の仕事じゃないんですか?

山内: もちろん営業も契約面を中心に交渉をしますが、技術の細かい話になるとエンジニアが入って調整する必要があります。お客様のご要件を具体的にどのようにすれば実現できるかというところは、技術者が詳細を検討してお客様と合意をしていきます。

みなさんシステム開発の現場で経験を積まれて、かなり「修羅場」をくぐってこられているかと思いますが、これまで体験した「焦ったこと」や「大失敗」などのエピソードを教えていただきたいです。

藤田: 私は営業なのですが、これまで焦ったのは、見積もりを間違えた時ですね。社内での確認が不十分なまま見積もりを出してしまったことがありまして…。お客様に謝って許していただいたのですが、焦りました。

鎌田: 私も営業で、四六時中焦ってはいるのですが(笑)、やはり契約回りでトラブルがあると焦りますよね。何月何日までに契約しないといけないと決まっているのに、お客様のところで契約の手続きが進んでいなくて、ということがあるんですよ。だけど、契約が済まないことにはSEが作業のための体制を組めないので、急かされる(笑)。この板挟みはつらいですね。

堀江: 私も焦ったことは色々あります。ある案件で、システムを構成する数十台の機器すべてに対して更新プログラムを適用させる作業を指揮していたことがあるのですが、特定の条件で発生する不具合に直面したことがあります。どういう不具合かというと、更新プログラムを適用してから50時間くらい経つと、機器が応答しなくなってしまうという不具合でして、対策をうたずにいるとシステム全体が停まってしまうという…。

それは一大事ですね!

堀江: 更新プログラムの適用など、システムの構成を変更する時には、適用対象とは別の環境で事前にテスト行い、問題が起きないことを確認します。この案件でも、もちろんそれは実施していました。
理想的には適用対象のシステム構成と全く同じ環境でテストを行いたいのですが、様々な制約条件から、ほぼ同じだけれど完全に同じではない環境でテストせざるを得ない状況もしばしばあります。そういう場合、最終的な適用対象の「システム構成固有の条件」で発生する不具合をテストで検出できないこともあるのです。
今回の不具合はまさにそのパターンでした。
この案件の場合、丸一日かけて全台に更新プログラムを適用したので、最初の一台で不具合が表れてから一日以内に全ての機器に同じ不具合が発生する可能性が極めて高い状況でした。
復旧方法は、一台ずつ更新プログラム適用前の状態に戻すという比較的シンプルな内容でしたが、24時間という時間の制約がある中での対応だったので、かなり焦りましたね。

山内さんはいかがですか?

山内: 機器で異常が発生したらアラートで知らせる「監視システム」を作っていたときのことです。システムが完成し、いざカットオーバーというとき、エラーを発生させてアラートが上がるかテストをしたのですが、一向にアラートが上がらず…。監視ルームで青ざめました。
カットオーバーは延期になったのですが、監視すべき機器自体は既に本番化されていたので、きちんと機器が動作しているかチェックしないといけません。そこで、監視システムの不具合原因が判明するまで、24時間のシフトが組まれて、人間が「エラーログが書き込まれるファイル」をじっと見つめて異常が発生していないか、監視することになりました。
当時はまだ経験が浅くて、自力では原因がわからず、ベテランの方が解決してくれるのを見ているだけだったんですよね。人手の監視は1日くらいで解除されましたが、いたたまれない気持ちになったことを今でも覚えています。

野村: 私は今はマネジメントの仕事が中心で、エンジニアとしての仕事はあまりやっていないのですが、昔はプログラムを書いたり、システムのテストをしたりしていました。今回の小説の前半に、主人公の花が大失敗をする場面があるんですけど、あれは実は若い頃の私がやったことです(笑)。「もしかして、自分がやってしまったのでは?」と思い当たった時の背筋の凍るような感覚は忘れられないですね。

そういう時、周りの人はフォローしてくれるんですか?

野村: なぐさめてはくれます。だけど、そんな声はほとんど耳に入ってきませんでしたね。お客様に謝りにいかないといけませんし、再発防止策も提出しないといけません。ミスの後処理がとにかく大変でした。作中の花もそうした処理に奔走しますが、あの場面は書きながら嫌な気持ちになりました(笑)。

『HumanITy』はSEの仕事がわかる以上に、サスペンスとして面白かったです。大規模で注目度が高いプロジェクトの場合、成功を妨害するために、たとえば競合する企業などがスパイを送り込むということが、ひょっとしたら現実にもあるのかなと考えてしまいました。

藤田: スパイがプロジェクトを妨害するようなことはないと思います。ただ、案件を受注できるかどうかのところでは情報戦になるので、フェアなやり方で情報収集に努めることはありますね。
何億円、何十億円と動く案件だと、情報の多寡で受注できるかが左右されます。しかし、お客様からは私たちの技術に対しての評価、競合他社の価格、コンペの選定状況などは、ダイレクトには教えていただけません。ですので、できる限りのことをして断片的な情報を集めて、仮説推論を立てて、こちらの提案をブラッシュアップしていかないといけません。
それでうまくいくこともありますし、逆に出し抜かれてしまうこともあります。

最後に、みなさんから読者の方々にメッセージをお願いいたします。

藤田: サスペンスものですけど、仕事の現場としてのリアリティがあって、親近感を持って、自分のことのように没頭して読んでもらえるような内容になっていると思います。ぜひ楽しんでいただきたいですね。

山内: 最近システム開発を舞台にしたドラマや映画も増えてきて、だんだんこの仕事がメジャーになってきたのではと感じています。実は、私自身はあまり小説は読まなくて、映像を見る方が多いので、この小説を書いている時も登場人物を役者さんに置き換えて演技している姿を思い浮かべながら書いていました。「この人は誰が演じたらおもしろいかな」と想像して読んでもらえると楽しいかもしれません。

鎌田: 過去に目を向けると、10年前の2010年頃は、新規に販売された携帯電話のうちスマートフォンが占める割合は10%ほどでしたが、2020年の今、膨大な情報がうずまく電子世界の入り口として、あるいは手元のアドバイザーとして、一人一台以上持つようになっています。この10年でかなり世界が変わっていて、また10年経ったらさらに変わっているはずです。10年後の世界ではどんな技術が使われているのか、私たちはその中で幸せでいられるのか、など、この本が未来の社会の姿をとらえるきっかけなってくれたらうれしいです。

堀江: 今回あえて小説の形で、私たちの仕事の一部を表現することにしたのは、この業界についての本というのは、就活をしている学生の方々が読むような「業界本」ばかりで、普通の人が手に取るようなものがないから、というのが理由の一つとしてあります。ですので、SEという仕事のいい面も悪い面も含めて知っていただけたらありがたいです。とはいえ、あくまで「エンタメ小説」として世に出しているつもりなので、まずは読んで楽しんでいただきたいですね。

野村: 繰り返しになるかもしれませんが、SEの仕事の実態を面白く描けたかなと思っています。この小説を読んでSEを目指す人が増えたらうれしいですよね。この小説みたいにスパイに狙われたり、何かが爆発したりといったことはない、と思うので(笑)、ぜひこの業界に興味を持っていただきたいです。小説としても読みごたえのあるものになっていると思うので、多くの方に手に取っていただきたいですね。

(新刊JP編集部)

書籍情報

プロフィール

矢野 カリサ(やの・かりさ)

矢野 カリサ(やの・かりさ)

SIer(情報システムの企画、構築、運用などの業務を請け負う企業)である日鉄ソリューションズ株式会社の有志からなる小説家集団。
普段は営業・システムエンジニアなどとして、さまざまな部門で活躍している。

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著者:矢野 カリサ
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