本書の解説
いつまでも聞こえる耳でいるための「耳のリフレッシュ法」とは?
移動中はずっとヘッドホンをつけて音楽を聴いている。寝るときはテレビをつけたままでないと眠れない。
こうしてずっと音に囲まれていると、なかなか休まらないのが「耳」。
スマホで大きな音量で音楽を聴いていることから難聴になる「スマホ難聴」も話題になっています。
こうした日々の「耳」の酷使に警鐘を鳴らすのが、『いつでもどこでも 耳がよくなる小さな習慣』(大和書房刊)の著者である今野清志さんです。
今野さんは、日常会話の中で聞き返しが多くなったり、テレビの音量を知らない間に大きくするというのは「難聴の典型的な初期症状」と指摘し、毎日の生活の中でできる対策を本書で紹介します。
ここではその中から耳に優しくする生活習慣をいくつかご紹介しましょう。
耳を休ませるためのリフレッシュタイムを
パソコンのキーボードを叩く音、電話の着信音、電車やバスが走る音、クラクションの音など、仕事中や通勤中は様々な音が聞こえてきます。それらの中には不快に感じる音もあるでしょう。
だからこそ、帰宅後のプライベートタイムは、耳を休ませるためにまったく違う音を聞かせてリフレッシュさせる時間にしようと今野氏は提案します。
耳のためにいちばんいいのは自然の音。夜なら、スズムシやコオロギの鳴き声、カエルの声、木々の梢が揺れる音などが理想で、今の季節的には難しいかもしれませんが、耳をすませば風のそよぐ音などでもOK。
たまには耳をいたわって静かな環境をつくってみるのもいいのかもしれませんね。
深呼吸をしてほんの10秒耳を閉じてみる朝の習慣
耳のトラブルの解消し、「聞こえ」をよくするためには生活習慣が大事。
特に一日のはじまりである朝一番の習慣は、「耳だけではなく、全身の健康を維持するための基本」となると今野氏は訴えます。
そんな朝のおすすめ習慣はまず寝室の窓を開けて新鮮な空気をたっぷりと吸い込み、酸素を補給すること。つまり、深呼吸です。深呼吸は「鼻から吸って、口から吐く」が基本で、口から息を吸うとほこりや細菌まで吸い込むことになるので良くないのだそう。深呼吸を5回繰り返し、新鮮な酸素を胸の中に取り入れましょう。
さらに、耳を10秒、もしくは20秒手でふさぎ、音を遮断してみようと今野氏。一時的に音をシャットアウトすることで感覚がリフレッシュされ、聞き慣れた音でも集中して聞こうとするし、新たな音も聞こえるようになり、とても簡単な「聞こえ」になるのだそう。
もちろん、朝だけでなく通勤中や仕事中などでも可能なので、音によって集中できなくなったときは少し、音を遮断してみてはいかがでしょうか。
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目の疲れは分かりやすいですが、耳の酷使による影響はなかなか気づきにくいのかもしれません。だからこそ、いつまでも健康な耳でいるためにも日々の習慣でケアしていくことが大切になります。
本書にはそのための「聴力回復法」や「耳の休日」の取り方などが取り上げられているので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)