『心を休ませるために今日できる5つのこと マイクロ・レジリエンスで明日のエネルギーをチャージする』
苦境を乗り越えるための「心」の休ませ方
鬼頭: ようこそお越し下さいました!来てみてどうですか?日本は?
大好きな国です!今回は、働き過ぎてしまっている日本の方に少しでもエネルギーの足しになりそうな本を持ってくることが出来てとても嬉しく思います。あと、お寿司が大好きです。(笑)
鬼頭:
日本の物を好きと言って頂けて嬉しいです!(笑)
それでは早速本題に入っていきたいと思いますが、今回、ボニーさんが書かれた本を読ませて頂きまして、最初は「心って、そんなに簡単に休ませられるものかなぁ」と思っていたんですが、読み進めていくうちに、段々心がポジティブになっていくのを感じました。
私自身、これまで色々と大変な人生を歩んできたんですが、その中で、「なんであなたはそんなに元気なの?」と聞かれることがありまして。今の自分に至るまでの経緯や考え方を伝えたいなぁと思って、今回の本を書かせていただきました。
鬼頭: 今、ボニーさんと向かい合っている感じだと、とても美しい上に、笑顔も素敵で、辛い人生があった方とはとても思えないんですけど、これまでの人生について少しお聞きしてもよろしいでしょうか?
なんでも聞いてください。
意識は常に「速い自分」
鬼頭: ボニーさんは片足に義足をはめていらっしゃいますが、それはいつ頃から?
生まれた時から足が成長しない病気だったんですが、5歳の時に切断せざるを得なくなりまして。それから高校くらいまでは病院に通い続けて、何度も手術をしたり、歩き方を学んだりで、色々大変でした。
鬼頭: その時期を乗り越えて、パラリンピックのスキー種目でメダルを獲得されたとの事なんですが、スキーを始められたきっかけというのは?
高校時代の友達が、家族とのスキー旅行に私を誘ってくれた事ですね。その時に、テレビで一本足の方がスキーをしているのを見て、「もしかしたら私にも出来るかもしれない」と思ったんです。それまで学校でやってきたスポーツは、全く様にならなかったので、スキーこそ自分にチャンスを与えてくれるスポーツだと思いました。
鬼頭: そこから一気にメダリストの座に昇り詰めしまうんですからすごいですよね。
もちろん初めは何度もひっくり返りましたし、かなり苦労もしましたけど、スピーディに風を切って走る「速い自分」というのを意識したかったので、それがモチベーションになったんだと思います。
原始時代からの本能は「そういうものなんだ」と受け入れてしまう
鬼頭: 今回の本は、全体的にとても理論的に書かれているように思いましたが、これはやはり色んな研究をされた成果なんですか?
そうですね。例えば、どうすれば脳が上手く作用するかについては、科学的な視点も取り入れています。
鬼頭: 脳の作用については、「緊急事態に直面する度に、私たちの体は即座に様々な強い反応を起こし、コントロールすることが難しくなる」という原始時代に養われた本能が、今の世の中でも同じように作用している……この仕組みがとても興味深かったです。
人間の本能自体がそういうものなんだと理解してしまえば、余計なエネルギーを使わずに、セーブすることが出来るんですよ。
鬼頭: 例えばのお話なんですけど、自分に攻撃してくる独善的な人がいるとして、これをポジティブに受け入れるのではなく、関わるのをやめて逃げてしまうという手はありなんでしょうか?
もちろん良い手の一つですよ。その場からは一旦去ってしまい、落ち着いてから前頭葉で考え、対応するということはあってしかるべきだと思います。