ページトップへ

いつでもどこでも目がよくなる小さな習慣

このエントリーをはてなブックマークに追加
アマゾンへのリンク『いつでもどこでも目がよくなる小さな習慣』
  • 今野 清志
  • 大和書房
  • 価格: 680円+税
Amazonでみる

本書の解説

「目の疲れ」は通勤電車でリセット?車内でできる簡単リフレッシュ法

急に遠くを見るとピントが合わない、パソコンを使った作業をしていると目が重くなる。
ひと昔前は、「目が悪くなる=年をとった証拠」だと言われていたが、最近はスマホやパソコンの普及で若い世代でも視力の衰えが顕著になってきているとする声は多い。

人間は外部からの情報の8割を視覚情報で処理しているという。そんな日常生活でもっとも使う目は、酷使し続けていくとどんどん衰えていく。そんな目の機能や視力の低下に悩んでいるなら読んでおきたい一冊が『いつでもどこでも目がよくなる小さな習慣』(今野清志著、大和書房刊)だ。

本書では、通勤・通学の時間帯にできる目のケアやトレーニング。仕事の合間にできるリラックス法や目にやさしい環境づくりのポイントが解説されている。その中から、会社や学校の行き帰りでできる目の癒し方、鍛え方を紹介していこう。

酷使している「目の筋肉」を休ませ、鍛える

具体的なケアやトレーニング法を紹介する前に、簡単に目の機能や構造について知っておくといいだろう。
眼球の構造はカメラに例えられることが多い。眼球の表面を覆う「角膜」はレンズを保護するフィルター。瞳孔から入った光の屈折を調節する「水晶体」がレンズ。眼球の奥にある「網膜」がフィルムだ。

物を見てもぼやける人は、レンズである水晶体を伸び縮みさせる「毛様体筋」が衰えていたり疲れていたりするという。
パソコンやスマホなどを一定距離で見続けることは、「毛様体筋」を酷使してずっとピントを合わせ続けることを意味する。言ってみれば腕立て伏せの一番キツイ瞬間のポジションをずっと維持しているようなものだ。それで筋肉が疲れないはずはない。

そうやって酷使して凝り固まっている「毛様体筋」を、適度に休ませたり柔軟性を取り戻させたりすることが、目の疲れや視力の低下を改善する第一歩となる。

毎朝歩きながらできる「目のコンディションチェック」

本書では、通勤・通学時間は目の緊張をほぐし、視力アップを図るには絶好のタイミングだとしている。

多くの人が、朝起きてから目にするものは、テレビ、スマホ、新聞など近くにあるものなので、毛様体筋は緊張しっぱなしだ。しかし、外に出れば自然と遠くを見るようになるので、目の緊張もゆるんでいく。

さらに、視力ケアのためには、自分の目の状態を毎日確認できるほうがいい。そのために、毎朝決まったものを決まった距離で見るようにするといいだろう。

通勤路、通学路の交差点やバス停などに、遠中近距離の3つのポイントを決め、視力チェックのランドマークにするのだ。たとえば、「遠くのビルの屋上にある看板」「それより少し手前の交通標識」「近くのバス停や表札の文字」と言った具合だ。

電車ではスマホより「中吊り広告」を見る

電車に乗っている時はずっとスマホを見ている人という人は多いはず。ただ、目にやさしい通勤電車の過ごし方は、「目を閉じること」である。その際、過去に見たことのあるきれいな風景や楽しかった体験を思い浮かべると、脳も目覚め、リラックス効果も得られるという。

また、電車内で視力を鍛えるトレーニングをするなら、色々なモノを凝視するといい。
特に「中吊り広告」はうってつけだ。大きな活字、ほどほどの大きさの一文、さらにもっと小さな文字という具合に、徐々に読みにくいものを凝視するのが良いトレーニングになるという。

さらに、電車ならではのトレーニングが動体視力を鍛えることだ。
普段の生活では、なかなか速く動くものを見る機会がない。そこで、窓の外を流れる看板やビルの中の様子を見ていくのだ。

このような目のケアやトレーニングを習慣にしてしまえば、退屈な通勤時間もあっという間にすぎるはずだ。朝の電車ではトレーニング、夜の電車では目を閉じてケア、というように行きと帰りで使い分けてもいいだろう。

著者によれば、目の機能や視力が低下するのは、日々の生活習慣や環境、そして、筋肉や細胞にエネルギーを供給する酸素不足が原因にあるという。目や視力に悩みを抱える人は、一度、生活習慣や全体的な健康を見直してみるといいのかもしれないだろう。
(ライター:大村 佑介)

NG生活習慣

仕事をする人ならば覚えておきたい「目」のNG生活習慣

眼精疲労のイメージ写真

「疲れがたまっている」「あまり調子がよくない」と思っていてもなかなか休ませられないのが「目」です。

目が重く感じていたりしても、仕事となればパソコン画面を見ないわけにはいかない、というビジネスパーソンは多いでしょう。
目の疲れは、たまり続ければ眼病のリスクを上げるだけでなく、肩こりや頭痛を引き起こして身体全体の調子を崩す元にもなります。

仕事で目を酷使するのは仕方がないとしても、普段の生活で目の疲れを助長するようなことはなるべく避けたいもの。
よく言われているのはパソコンやスマホから発せられる「ブルーライト」ですが、それ以外にも日々の生活の中には意外に知られていないNG習慣があります。

そんな「目」にまつわる意外なNG生活習慣を『いつでもどこでも目がよくなる小さな習慣』(今野清志著、大和書房刊)から、紹介してみましょう。

空調が整ったオフィスほど「ドライアイ」になりやすい

デスクワークをするオフィスのほとんどで整っている空調設備。

夏は涼しく冬は暖かい空調は、仕事のみならず、プライベートの生活でも欠かせないものになっています。ところが、この空調が意外に「ドライアイ」の大敵になっているかもしれません。

一年を通じて「快適な温度」にしてくれる空調設備ですが、「湿度」を気にしたことはありますか?

東京の場合、夏場の湿度は70%前後、冬場は50%を切るのが普通ですが、空調設備が整ったオフィスの湿度は20%以下になっていることがほとんどだと言います。これではまるで乾燥室で仕事をしているようなもの。

ドライアイに悩んでいる人は、オフィスでは小型の加湿器などを置いて、乾燥対策をしておいたほうが良いかもしれませんね。

室内の照明環境で「目の疲れ」は変わる

オフィス全体が蛍光灯で照らされている。こんなどこでも見かける当たり前の光景が、実は目の健康にはあまりよくないようです。
今野氏によれば、「できれば天井照明を消して、窓から入る自然の光や卓上スタンドのやさしい光」だけで作業をするのがよいといいます。

オフィス全体の天井照明を消すというのは個人の裁量で行うのは難しいですが、一人で作業できる空間ではなるべく気をつけたいところです。

卓上スタンドは、シェード(電球を覆うもの)のあるタイプを使うといいでしょう。シェードの色は目に優しい緑色がおすすめです。オフィス全体の照明が消せないなら、目をリラックスさせる緑色のアイテム(小さな観葉植物など)をデスクの上に置くなどしておきましょう。

また、卓上スタンドを使う際に気をつけたいのは、光源の位置を時折変えること。
いくら目に優しい光でも同じ方向から光が差し込むと、目への負担が左右で偏ってしまいます。一日置きでもいいので、スタンドの配置は変えるのがベストです。

毎日いる環境や普段の生活で何気なくやっていることが、意外に目の健康を損なうNG習慣になっていることは多いようです。

「目」は当たり前に使えているので、メタボや内臓系の病気などに比べてあまり真剣にその健康度合いに注目しないもの。しかし、今野氏は「目の不健康は万病の元」だと言います。
ちょっと習慣を変えるだけで目への負担はかなり軽減できるはずなので、思い当ることがあったら改善していったほうがいいのかもしれません。
(ライター/大村佑介)

書籍情報

目次

  1. 第1章 日本人の目はこうして疲れている

    (なぜ目の「老化」は早いのか 「目の筋肉痛」は視力低下の始まり ほか)
  2. 第2章 通勤・通学などすきな時間でできる視力回復法

    (1日の始まりは酸素補給から 起きてすぐ眼鏡を装着しない ほか)
  3. 第3章 オフィスや学校など作業がもっとはかどる視力回復法

    (同じ姿勢で身体は疲労する パソコン作業が苦にならない ほか)
  4. 第4章 朝にはすっきり!おうちでできる視力回復法

    (帰りの電車でできること 1日の最後にする効果抜群な運動 ほか)
  5. 第5章 50代でも遅くない 30代から早すぎない老眼対策

    (「老眼」という病気はない 生活環境と老眼 ほか)

著者プロフィール

今野 清志

1953年宮城県生まれ。日本リバース院長。目と耳の美容室院長。目と耳の美容学院学院長。
中央大学法学部卒業後、慈恵医大アイソトープ科にて医学を学ぶ。
当時日本初のRI(放射性同位元素)の血液検査を紹介するかたわら、予防医学の重要性に気づき、薬を使わない治療法の確立を目指すようになる。
その後、中国北京国際針灸倍訓中心結業・中国中医研究院で研修などを行う。
30代から、東中野、赤羽、銀座、日本橋などに整体治療院を開業。
2001年に確立した独自のメソッドで、難聴などにおいて3万人以上の治療を行ってきた。

アマゾンへのリンク『いつでもどこでも目がよくなる小さな習慣』