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レバレッジ不動産投資

レバレッジ不動産投資

  • 著者:
    本間けい
  • 出版:
    サンライズパブリッシング
  • 定価:
    1500円+税
  • ISBN-10:
    4434234358
  • ISBN-13:
    978-4434234354

解説

34歳、医師で不動産オーナーが明かす“高所得者が不動産投資を始めるメリット”とは?

将来を考えて、資産運用を検討している人は少なくないだろう。

では、本格的に運用を始めてみたいと考えたら、まず何をすべきか?
その一つの方法としては、書店に行き初心者向けの投資本を買って読むというものがある。
資産運用には自分の生活レベルに向いている方法があるはずで、身の丈にあった投資をしないと自らを滅ぼしてしまう可能性もあるだろう。それを知るには本がうってつけだ。

その意味で、『レバレッジ不動産投資』(サンライズパブリッシング刊)は興味深い一冊である。というのも本書は、高所得者である著者が、同じ高所得者に向けて書いた不動産投資の入門書だからだ。

不動産投資、高所得者層にとって有利なこと多し!?

著者の本間けい氏の職業は医師。1982年生まれの34歳。彼が今乗り出しているのが「不動産投資」である。

ただ、不動産投資といっても様々なものがある。マンションを1部屋ごとに購入して、賃貸で収入を得る「区分所有」タイプやアパート一棟を丸ごと経営し、収益を上げる「一棟買い」タイプ。ほかに駐車場や一戸建てというケースもある。

もちろん、「区分所有」よりも「一棟買い」の方が資金は必要だ。 本間氏はそんな「一棟買い」のアパート・マンション物件を現在までに7棟購入。3億円を超える物件も2棟ある。 なぜ34歳の若さで、7棟もの不動産オーナーになれたのか?

それを可能にしたのが本間氏の職業であった。
不動産投資における一番の肝、それは「金融機関からの融資」だ。金融機関はリスクを算定して融資するかどうかを決める。当然、給与が高い人や保有資産を持っている人の方が融資を受けやすくなる。
本間氏の仕事は医師。社会的信用が高く給与水準の高い仕事である。

また、他にも「比較的融資を受けやすい」条件として著者は次のような項目をあげている。

  • ・年収800万円以上あると金融機関には好感触
  • ・医師はもちろん、公務員や士業、上場企業社員はテーブルに乗りやすい
  • ・生命保険や有価証券、家族が保有している土地も資産としてプラスに見てくれる
  • ・基本は結婚して、奥様と共働きの方がより有利

もちろん、年収が800万円に届いていない、公務員や士業、医師ではない、結婚をしていないという人でも不動産投資はできるが、やはりその条件を満たしていた方が有利になるだろう。

徹底した「キャッシュフロー第一主義」で物件選びを進める

ただ、いくら金融機関から融資を受けられたとしても、物件選びに失敗してしまい、キャッシュフローがマイナスであれば不動産投資をする意味はない。

そのため、数多ある不動産投資に関連する本の多くは、物件選びにページが割かれている。もちろん本書でも2つの章を使って本間氏自身の実例を交えながら細かく説明をしている。

本間氏は、社会的地位が比較的高く、高収入を得ている人たちは高額物件を狙うべきであると述べる。ただ、高額物件にはリスクと、失敗に対する恐怖心がつきまとう。それをどう乗り越えればいいのだろうか?

〇 恐怖心は「明確な基準」で乗り越える

本間氏は、何のために不動産投資をするのか、その目的を持つことが大切であると述べた上で、自身は「キャッシュフロー第一主義」を宣言する。

月々の返済額や経費を差し引いて、それでも手元に残るお金が家賃収益となる。しかし、全ての部屋が満室である状態が理想ではあるが、空室はどうしても出てしまうもの。そのため「実質的な家賃収入」として、満室の状態の90%で計算する。

また、月々の返済額を減らすならば、融資期間が長いほうが良いだろう。実はこの融資期間は建物の「法定耐用年数」によって決まるのだが、木造建築が最も年数が短く、RC構造が最も年数が長い。つまり、RC構造の物件を買うことが「キャッシュフローがでやすい」ということにつながるのだ。ちなみに「融資期間」と「法定耐用年数」の年数はイコールではないので、その部分は要注意だ。

さらに、本間氏は徹底して地方の中核都市の物件を狙い、購入している。「都心部の方が物件としての需要がありそうでは?」と疑問に思う人もいるだろうが、都心の物件は価格が沸騰しがちでキャッシュフローが低くなりやすい。資産価値としては都心の物件に分があるが、「キャッシュフロー第一主義」を標榜する本間氏にとっては、地方都市の物件の方が狙い目となる。

この他にもキャッシュフローを生むための方法が解説されている。

本間氏は、単純に「お金がほしい」という理由から不動産投資を始めたのではない。医師の“ブラックな働き方”に疑問を持ち、医師が人間らしい生活を送れなければ適切な医療を提供することができないということから、経済的基盤を整えるために不動産投資を始めたそうだ。

高所得者であっても忙しい日々は変わらない。もしかしたら、働く時間は平均よりも多いかもしれない。そんな中で、もう少し経済的に安定した基盤を持ちたいという人は、参考になるだろう。

(新刊JP編集部)

著者インタビュー

「不動産投資は医師に向いている投資法」その理由とは?

著者近影

公務員や医師、士業など社会的に信頼されやすい職についている、いわゆる「高属性」と呼ばれる人々は、おそらく一般の人たち以上に「投資」の話が入ってきやすいだろう。

しかし、どんな人でも成功の確度が高い投資をしたいもの。
その意味で『レバレッジ不動産投資』(サンライズパブリッシング刊)は役に立つだろう。
著者の本間けい氏は現役の医師であり、病院に勤務をしながら不動産投資を実践し、34歳にして7棟の不動産を経営している。

本間氏が語るところによると「不動産投資は医師に向いている投資法」だという。
それは一体なぜだろうか? その理由についてお話を伺った。
(新刊JP編集部)

なぜ現役の医師が不動産投資をはじめるのか?

―― 『レバレッジ不動産投資』を執筆した経緯を教えてください。

本間: 私が不動産投資を始めたのは2年ほど前の春になるのですが、それ以来世界が広まった感覚があります。

これまでずっと医師として病院の中で仕事をしてきて、かなり閉じたコミュニティにいたのですが、不動産投資についてのブログを通じて、魅力的な方々とつながることができました。その中で、投資の始め方について教えてほしいという声を多くいただき、私の経験や知識をお伝えできればと思って本を書くことにしました。

―― 本間さんが不動産投資を始めたきっかけはなんですか?

本間: 医師として勤務をしている中で、これはかなりのオーバーワークだと思うことがありました。ほぼ毎日朝6時台から夜中の2時まで働き、医療の世界は医師の自己犠牲の上で成り立っているところがあります。勤務医の一部の世界では、もはやある種のボランティア的な発想がないと耐えられず、現場はかなり疲弊しています。
その中でもし自分が倒れてしまったら、誰が家族を支えるのかということを考えたときに、もう一つ別のキャッシュポイントがあれば安心だと思ったのが一つめのきっかけです。

二つめのきっかけは、実は勤務医はあまりお金がないんです。平日当直をこなして、それから別の病院でアルバイトをし…ということをしないとなかなか満足のいく収入になりません。

―― それは意外です。

本間: そうなんです。大学病院の勤務医だと30代ぐらいまでは基本給は20万円から25万円程度です。その後講師などになる事で、年収は700万円ぐらいまでいきますが、講師になれるのは、医局員のごく僅かです。その上で夜間当直をこなしたり、休日に地方の病院で診察をしてお金をもらったりということをします。

―― 自分の時間がまったく取れませんね。

本間: だから自己犠牲とも思えるんですよね。時間がないとクリエティブな発想ができず、仕組みを改善することもできない。もう少し勤務医の間にもお金がまわってくると、医療もダイナミックに変わってくるのではないかと思います。

そういう意味でも、医師は本業とは別にキャッシュを生み出せるポイントを作るべきでしょう。

―― 本間さんはご結婚されているんですよね。

本間: はい、結婚しています。

―― お子さんはいらっしゃるんですか?

本間: 3人います。

―― もしご家族がいなかったら、不動産投資をしていたと思いますか?

本間: そうですね…。不動産投資を始めたいと思った大元のきっかけは、妻が妊娠をしたときに「家族を守るにはどうすればいいだろう」と考えたことでした。そういう意味では不動産投資に向かわせたのはまさに家族の存在ですね。

―― 医師というと高給でお金に不自由しないイメージがあるのですが、そうではないんですか。

本間: そのイメージはおそらく開業医の方々に対するものだと思います。勤務医はというと、確かに年収1000万円から1500万円くらいの方々が多いと思うのですが、税金の負担もそれなりに大きくなります。

―― 年収1000万円を超えると負担がきつくなるといいますよね。

本間: まさにその通りです。他にも学会なり出張費なりというところで出費がかさみますから、お金を持っていないんです。貯金もあまりできない。全員が全員そうではないですけど、そういう医師は多いはずです。

―― その事情ですと、投資を始めるのも頷けます。その中で不動産投資を選んだ理由はなんですか?

本間: 医師にとって不動産投資は、とても合う投資ではないかと思います。それは、不動産投資は金融機関からの融資を引いて初めてできるという点に理由があります。

不動産投資の場合、1億円や2億円といった物件を購入します。その額のお金をポンと出せるかというと、ほとんどの人はできないでしょう。だから金融機関からの融資を受ける必要があるのですが、その場合、医師や士業、公務員といった社会的信頼度の高い職業は、属性が評価されるので融資を引きやすいのです。

また、不動産購入後も管理会社に管理を委託ですから、運営を仕組み化がしやすい部分もメリットです。だから普段忙しい人にはうってつけの投資法だと思いますね。

―― 実際に不動産投資をやろうと思ってから不動産を購入するまでの準備期間はどのくらいでしたか?

本間: だいたい1年半くらいですね。不動産がなかなか購入できなかったという背景もありますが。その間は知識を身につけていました。

―― 今は何棟の物件をお持ちなんですか?

本間: 今は7棟です。

―― 2年で7棟はペース的に早いのでしょうか?

本間: そうだと思います。今は家賃収入で年収2億円、1年で1億円アップのペースですから、進みとしては早いほうですね。

―― 不動産投資といっても、本間さんはマンションをまるまる1棟購入する「一棟買い」のタイプの投資法です。それなりに大金が動くと思いますが、購入時の心境は?

本間: 初めて購入したのは9600万円の物件でしたが、さすがに怖かったですよ(笑)何もかもが初めての経験でしたから。ただ、自分の目標なり、今の生活のリスクを考える中で、投資に踏み切ってみようと覚悟しました。

不動産投資で最初にすべきことは物件開拓ではなく…?

これから不動産投資を始めたいと考えている人も多いだろう。
始めるならば成功したいもの。なおかつ、手をあまりかけずに運営するのが理想的だ。

レバレッジ不動産投資』(サンライズパブリッシング刊)の著者である本間けい氏は、病院に勤務をしながら不動産投資を実践。34歳にして7棟の不動産を経営しており、不動産による年収は2億円になるそうだ。

そんな本間氏は本書の中で、金融機関からの融資の受け方や物件選び、不動産管理の方法に至るまで、分かりやすく説明している。
そんな“本間流”不動産投資法の特徴とはどこにあるのか? お話を伺った。

まずは物件開拓ではなく金融機関開拓から

―― 不動産投資の際に、金融機関からの融資を受ける際のコツを教えて下さい。

本間: 金融機関といっても、都市銀行、地方銀行、信用金庫などいろいろな機関があります。だから、まずは金融機関の特徴を調べ、その目線に合う物件を持ち込むべきでしょう。
物件開拓の前に、金融機関開拓をしておくと良いと思います。

―― 本間さんが融資を引く金融機関は毎回決まったところなのですか?

本間: いいえ、複数あります。

―― 金融機関との面談でまずどのようなことをお話されるのでしょうか。

本間: 面談の前に一度、電話で担当者にアポイントを取るので、その際には自分はこういう者ですという説明をしますね。怪しいと思われると会っていただけませんから。また、実際の面談では経歴を書いた資料も用意して持って行きます。自分を開示することが相手と打ち解けることにつながるんです。

―― 融資は意外と引けやすいものですか? 創業融資ですとかなり難しいという話も聞きますが。

本間: 創業融資は難しいと思いますよ。私も不動産投資とは別で一度やったことがあるのですが、1000万円の融資を引くのに何回面談したかわからないくらいでした。
不動産投資への融資は創業融資よりもかなりハードルが低めだと思います。不動産という現物がありますから、それを担保にすれば、最悪の場合物件を売り払ってお金を返済してもらうこともできます。

―― 本間さんは物件選びをどのように進めていくのですか?

本間: 不動産のポータルサイトがあるので、そのサイトに掲載されている物件や、業者さんが直接紹介してくださる物件を中心に見ています。実際に現地に行って不動産の状態を見ることもあります。

物件を見るときのポイントは人それぞれで、一都三県の不動産しか購入しないという方もいれば、それ以外のところと決めている方もいます。また、購入目的も様々です。私はキャッシュフローを第一に考えていますし、不動産の売却益を取りたいという方もいます。
どういうスタンスで不動産投資をするのかが大事でしょうね。

―― 物件の良し悪しを判断するときに本間さんが重要視している点はなんですか?

本間: 私についてはキャッシュフローと積算価格ですね。あとは店子(テナント)付けができるかどうかです。

―― 不動産投資では「空室リスクに備えさない」というアドバイスが聞かれますが。

本間: 私は地方の物件を買うことが多いのですが、地方でも空室がほとんどないというエリアはあります。そこはしっかりヒアリングをすることが大事でしょうね。

―― 本間さんが地方にこだわっているのは、キャッシュフローを第一に考えているからですか?

本間: 地方にこだわっているわけではなく、キャッシュフローにこだわっているから、結果的に地方が多くなっているという感じです。都心の物件は買い手の多さや土地の値段などから、物件価格が上がりやすいんです。資産価値は高まりますが、キャッシュフローは出にくくなります。

私が実践している投資法ですと、地方の物件の方が目標に近づきやすいんですね。

―― 本間さんから見て、理想の物件はどんな物件ですか?

本間: そうですね…。東京・大手町のビルとか(笑)。でも、理想の物件は何を目的に投資をしているかによって変わってきますね。例えば、キャッシュを持っている人は、キャッシュフローを追い求める必要がありません。だから、資産価値が落ちにくい大都市の物件が理想の物件になります。

また、投資にはステージがあると思います。私の場合、今はキャッシュを潤沢に貯めたいというところで、キャッシュフローを第一に考えていますが、将来的にキャッシュフローが積み上がってきたら、都心の物件に目を向けるかもしれません。それは投資のステージが変わったということになります。

―― 本間さんは現在34歳でいらっしゃいますか、同年代の方々との飲み会などで不動産投資をしていることを公言しているんですか?

本間: さすがに言いませんよ(笑)。不動産投資の仲間との会合では言いますが、それ以外のコミュニティでは一切言いませんね。
やはり投資自体に拒否感を抱かれている方もいますし、投資で成功していると言うと、妬まれることもあると思います。だから、トラブルの種になるような言動は極力控えるようにしています。

―― フェイスブックなどで投資をしていることを公言してしまう人もいますが、本間さんはどのように思いますか?

本間: そういった、自分のキラキラした生活を載せるブランディングもありだとは思います。ただ、私は投資について役に立つ情報ならば伝えたいと思っているので、ブログにとどめています。

―― 不動産投資の勉強の仕方、テクニックの付け方について教えて下さい。

本間: 私はまずコミュニティに入り、メンターと出会って1対1で学びました。医師だから必ず融資が受けられるというわけではなく、資産や属性、年齢、家族構成などさまざまな要素が重なって融資につながるので、1対1で自分に適した方法を教えてくれる人に学ぶのが一番だと思います。

また、コミュニティに入ることも良し悪しがあり、自分が実践していない投資法のコミュニティに入ると、特に初心者の方は混乱するかもしれません。だから、できる限り同じ目線の投資法をしている人たちが集まるところに行くのがベストです。

―― 上手くいかないときのメンタルコントロールの方法は何かありますか?

本間: 私も不動産が買えなかったときは腐ったりしていましたが(笑)、やはりそのときはメンターや仲間に助けられましたね。

それに、変な言い方なんですが、投資に対して強い希望を持たなくなりましたね。物件が出てきたときに、一喜一憂するのではなく「買えないかもしれない」程度に抑えておく。そうすることで感情のコントロールができるようになりました。

―― 今後、本間さんはどのような人生を歩みたいと考えていますか?

本間: 自分の世界を押し広げて、彩のある人生を歩みたいと思っています。これまで経済的な理由からできなかったこと、例えば事業投資などに積極的に足を踏み入れて、自分のやり方で世の中に貢献していきたいと思います。

―― では最後に、本書をどのような方に読んでほしいですか?

本間: 不動産投資を始めたい医師の方、高属性の方に読んでほしいと思っています。この本をきっかけに、一緒に人生を切り開くグループができれば嬉しいですね。