だれかに話したくなる本の話

ある日父親が認知症に 誰にとっても他人事じゃない「ワンオペ介護」の記録

『お父さんは認知症 父と娘の事件簿』(中央公論新社刊)

高齢化が進む日本において、家族が認知症になるという事態はどんな家庭でも、どんな人にも起こりうる。

『お父さんは認知症 父と娘の事件簿』(中央公論新社刊)の著者・田中亜紀子さんの父もそうだった。田中氏によると、認知症と診断される前から、父の様子に異変を感じてはいたものの、「年のせいだろう」「ちょっとおかしいけど、まだ大丈夫だろう」と、自分をごまかすような時期が続いたという。しかし、気づくと父の人格が変わっていた。

お父さんは認知症 - 父と娘の事件簿

お父さんは認知症 - 父と娘の事件簿

父が認知症になった!それなのに運転免許を絶対に手放そうとしない父。もうちょっとで火事を出しそうになったり、病院で大暴れをしたり。気付くと部屋は血の海で、その中、驚愕の姿で佇む父…。「これはもう、事件簿としか言いようがない!」バブル期にOL生活を送り、自由を謳歌してきた著者が、独りで認知症の父と向き合うことに。人が変わってしまった父と娘の毎日をコミカルにつづった介護奮闘記。