だれかに話したくなる本の話

カクヨムから生まれたデビュー作「魔法で人は殺せない」は今後どうなるか

『魔法で人は殺せない』(蒲生竜哉著、幻冬舎刊)

サスペンスとコメディの融合、ミステリとS Fの融合、などジャンルを超えたり掛け合わせたりしてできる作品が小説でも映画でも、漫画でも存在する。

様々なジャンルの魅力を、互いが互いを相殺することなく共存させるのが、この手の作品においての作者の腕の見せどころ。『魔法で人は殺せない』(蒲生竜哉著、幻冬舎刊)はクロスジャンルの魅力が楽しめる小説集だ。

19世紀のイギリスと思われる舞台で、魔法を使った殺人事件が発生。主人公は、その「魔法」が残した痕跡を追って真相の究明を急ぐ。ミステリであり、ファンタジーでもあるこの作品。キーワードとなるのは「魔法をいかにミステリに組み込むか」である。今回はこの作品の成り立ちについて、作者の蒲生竜哉さんにインタビュー。後編はこの先の展開について教えていただいた。

魔法で人は殺せない

魔法で人は殺せない

森に佇む広壮な邸宅で、伯爵夫人の無残な遺体が発見された。捜査に赴いたダベンポートは、魔法による事件ではないと踏んでいたのだが…。王立魔法院捜査官が数々の事件に挑む1話完結の新感覚・知性派魔法ミステリー6話収録。多彩なキャラクターが織り成す奇想世界が、遂に出現する。