史実だけ見てもわからない 直木賞作家・朝井まかてが語る「幕末という時代」
出版界の最重要人物にフォーカスする「ベストセラーズインタビュー」。
第108回の今回は『グッドバイ』(朝日新聞出版刊)を刊行した朝井まかてさんが登場してくれました。
『グッドバイ』の舞台は、相次ぐ外国船の来航に揺れていた幕末の日本。長崎の油商「大浦屋」の娘・大浦慶(おおうら・けい)は先細る油商いに代わる新しい収益源として「茶葉」に目をつけます。売り込み先は外国。言葉もわからないし茶葉のことなんて何も知らない。無謀とも思える挑戦は、慶の人生を思わぬ方向に転がしていきます。
一人の商人の人生の因果と激動の時代が描かれたこの作品について、朝井さんはどんなことを語ってくれたのでしょうか。ここでは大浦慶の実像にさらに深く迫ります。
(聞き手・構成:山田洋介、写真:金井元貴)