「インドで人生観変わる」は本当か?旅と人の成熟の関係
人間が木から降りて「地上生活」を始めたのが約600万年前といわれる。そして、村を作り、定住生活を始めたのが約1万3000年前である。
ということは、人類は住居を定めず、あちこちと移動を繰り返しながら採集や狩りを行ったり、遊牧民として生活していた時間の方が圧倒的に長いことになる。
だから今の私たちが時々、移動不足を幻肢痛のように感じて、遊牧生活に憧れるのも不思議ではない。
スウェーデンのジャーナリスト、ペール・アンデション氏は『旅の効用: 人はなぜ移動するのか』(草思社刊)でこんなことをつづり「私たちの遺伝子には旅心が潜んでいる」としている。