だれかに話したくなる本の話

「人見知り」が対人ストレスを減らすための「3つの鉄則」

・初対面の人の前で極度に緊張して、思ったことを口に出せない。
・知らない人に話しかけるなんて、絶対できない。
・雑談が苦手で会話が途切れがち。しかもその沈黙が苦痛。

これらは全部「人見知りあるある」です。心当たりがあるという人は、多かれ少なかれ人見知りの要素があるはず。

人見知りというと対人コミュニケーション能力に問題があるようで、「なんとかしなきゃ」「仕事に差し障るから治さなきゃ」と思いがちですが、生まれ持った性分を変えるのは大変なことです。それなら「人見知りのまま、周囲とうまくやっていく方法」を探った方が心身ともに楽かもしれません。

鉄則1 人見知りのコミュニケーション方法を知っておく

「人見知りで生きていこうと決めると、心が軽くなります」
そう語るのは『「人見知り」として生きていくと決めたら読む本』(すばる舎刊)の著者、午堂登紀雄さん。午堂さんもまた、かつては人見知りに悩まされていた一人だったといいますが、ある時「人見知りのままでいい」と決めると、くよくよしたり、自分に嫌気がさすことがなくなったのだとか。

もちろん、人見知りのまま生きていくといっても、誰とも話さないで生きていくわけではありません。人見知りには、人見知りなりのコミュニケーションがあるということです。これを知ることが、人見知りのままコミュニケーションのストレスを減らす第一歩といえるかもしれません。

鉄則2 「自分が輪に入れない会話」は関係ない会話だと思う

不特定多数が集まるパーティーや交流会で人の輪に入れず、落ち込んだ経験がある人は多いはずです。まず自分から話しかけるのが苦手だし、話しかけたとしても何の話をすればいいのかわからない…。

だから、会話に加われず「空気」のようになってしまうわけですが、そのことをみじめに思うことはありません。「自分が加われない会話」とはすなわち「自分には関係のない会話」。居心地が悪ければその場を離れても何の問題もありません。

こういう発想の転換ができれば、人の輪に入れなくても居心地の悪い思いをすることは減るはずです。

鉄則3  楽しませることを目指さない

パーティーや交流会に限らず、初対面の人と話すのが苦手という人は、もしかしたら「相手を楽しませないといけない」という思いを過剰に持ちすぎているのかもしれません。

そもそも、雑談の目的は「楽しむこと・楽しませること」ではありませんし、相手の方だって、あなたに「笑える話」や「おもしろい話」を期待しているわけではありません。雑談の目的は「自分はあなたの敵ではなく、あなたとの関係を良好にしたいと思っています」というメッセージを送ることです。

ならば、あえて自分から話さなくても、相手の話を興味深そうに聞いたり、心地よさそうにしているだけでも、そのメッセージは伝わるはず。「おもしろい話をしないといけない」というのはただの思い込みなのです。

人見知りだからといって、落ち込む必要も、自分を変えようと思う必要もありません。ありのままの自分を変えることなく周囲といい関係を築いたり、誰かと信頼関係を結んだり、ストレスなくコミュニケーションをこなす方法はきっとあるはず。

本書は人見知りの人が自分なりのコミュニケーション術を身に着けていくための知恵を授けてくれる一冊。人見知りの自分を変えることなく、対人関係のストレスを軽減する方法を身に着けてみてはいかがでしょうか。

(新刊JP編集部)

「人見知り」として生きていくと決めたら読む本

「人見知り」として生きていくと決めたら読む本

人見知りをするような内向的な人は、洞察力も鋭く、豊かな感性と能力に恵まれている。
すぐに自分を責めたり、人と比べて落ち込むなど、「こうすべき」「これが正しい」という思い込みを捨て、本来の能力を開花させながら人生を楽しむ方法を著者の実体験を交えて本音でお伝えしていく。

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