良い小説は「ボイス」が聞こえてくる 平野啓一郎と速水奨が語る小説論、演技論(前編)
弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、事故で命を落とした里枝の夫・大祐に関する奇妙な相談を受ける。そこで明らかになったのは「大祐」が全くの別人だったという衝撃の事実だった…。
『マチネの終わりに』(毎日新聞出版社刊)から2年、平野啓一郎氏が満を持して発表した最新作『ある男』(文藝春秋刊)。 「私とは何か?」という問いとともに「愛」をテーマにした本作は小説としても高い評価を受けている本作がこのたびオーディオブック化。 そこで著者である平野啓一郎氏と、オーディオブック版『ある男』で朗読を担当した声優・速水奨氏のお二人に本作への思いとお互いの仕事についてのお話をうかがった。