だれかに話したくなる本の話

九州独立説も? 今の日本人が知らない「日米同盟」の成り立ちとは

『日本人のための現代史講義』(谷口智彦著、草思社刊)

「賢者は歴史に学ぶ」という言葉があるが、私たちが歴史を学ぶ意味とは一体何だろうか?

一つは今を生きる私たちが過去の歴史から、自国が生き残る可能性を探り、進むべき未来の針路を定めること。もう一つは、歴史を知ることで、自分や自分の国、社会に対して、卑屈でも尊大でもない「正しい自信」を持つことではないだろうか。

■今の日本人が知らない「日米同盟」の成り立ち

日本人のための現代史講義

日本人のための現代史講義

1945年8月、大きな戦争は終わった。

しかし世界は、いくらか平和になり、安定が戻っただけだった。

その後も、スエズ危機、中印紛争、ベトナム戦争、ニクソン・ショック、冷戦崩壊、同時多発テロと大事件が続く。

そして今日、日本海を挟んでロシア、中国、北朝鮮そして韓国と、いずれも日本との関係は不安定なままで、背景には歴史認識をめぐる問題が伏在している。

もはや日本は、「“ごっこ”の世界」にとどまっているわけにはいかない。

では、日本の正確な現在地はどうなっているのだろうか。未来に備えるための画期的な入門現代史。