だれかに話したくなる本の話

創作のモチベーションは「知りたい気持ち」村田沙耶香・新刊『地球星人』を語る(2)

『地球星人』(新潮社刊)の著者、村田沙耶香さん

出版界の最重要人物にフォーカスする「ベストセラーズインタビュー」。   第103回目となる今回は村田沙耶香さんが登場してくれました。

村田さんといえば94万部を突破した芥川賞受賞作『コンビニ人間』が知られていますが、最新作『地球星人』(新潮社刊)はそれを超える衝撃作。地球は「人間工場」で、人間は繁殖のための道具。私たちが「普通」だと思っている営みが、村田さんにかかれば奇妙で巨大でグロテスクなシステムの回転に思えてきます。

『コンビニ人間』の芥川賞受賞後、どのような道のりを経てこの作品ができあがっていったのか。そして、作家を志したきっかけや本との思い出などについてお話をうかがいました。(インタビュー・記事/山田洋介)

地球星人

地球星人

私はいつまで生き延びればいいのだろう。いつか、生き延びなくても生きていられるようになるのだろうか。地球では、若い女は恋愛をしてセックスをするべきで、恋ができない人間は、恋に近い行為をやらされるシステムになっている。地球星人が、繁殖するためにこの仕組みを作りあげたのだろう―。常識を破壊する衝撃のラスト。村田沙耶香ワールド炸裂!