だれかに話したくなる本の話

織田信長は本当に短気で冷徹だったのか?

『ルイス・フロイスが見た 異聞・織田信長』(三栄書房刊)

一人の人間について調べるときには、一つの視点で捉えるのではなく複数の視点で捉えることが重要だ。例えば、家族から見たその人、友人から見たその人、仕事の関係者から見たその人の像がまるで違うときがある。
その人を憎んでいる人は「悪いやつ」と批判するかもしれないし、お世話になった人からは「良い人」という証言が寄せられるかもしれない。つまり、一つの視点を鵜呑みにして分かった気になるのは危険だということだ。

歴史上の人物であってもそれは同じだろう。
日本史の中で最も有名な偉人の一人である織田信長は、とても短気で残虐性が強い性格であり、合理的で天才であるというイメージが浮かぶ。だが、実際はどうだったのだろうか。

ルイス・フロイスが見た 異聞・織田信長 (サンエイ新書)

ルイス・フロイスが見た 異聞・織田信長 (サンエイ新書)

フロイスが出会った信長の実像とは?