「日本最大の内乱」が今に残す遺恨
歴史上の出来事に対するイメージは、その土地ごとに異なることが多い。例えば1945年8月6日と8月9日の広島・長崎への原爆の投下は、日本とアメリカでまるで見解が異なる。
日本国内に目を向けても、そのような事例はいくつもある。その最たる例が、東北地方にある。今年は、その出来事が起きてから150年目。「歴史は勝者が作るもの」であり、敗者の歴史は語られないことが多い。それでも、今なおその地域に受け継がれる影響は残っている。
150年前の出来事――大政奉還後の1868年から1869年にかけて、新政府軍と旧幕府軍が戦った、「日本史上最大の内戦」とも呼ばれる「戊辰戦争」である。