だれかに話したくなる本の話

ヒトラー、プーチン、カダフィ…独裁者だけが持つ非凡な人心掌握術

『独裁者たちの人を動かす技術』(真山知幸著、すばる舎刊)

ヒトラーにスターリン、フィデル・カストロ、カダフィ大佐、プーチン、毛沢東……。

歴史上には「独裁者」と評される政治リーダーがいる。多くは死後も毀誉褒貶があり、ほとんどは「悪の権化」として断罪されている。日本でも「独裁者」のイメージは基本的には良くない。

しかし、当然ながら独裁者は誰にでもなれるものではない。選挙プロセスを経る以上、国民からの一定の支持は必要だし、カダフィのようにクーデターや革命で政権を奪取した人物にしても、同志が一枚岩でないと密告のリスクが常に付きまとう、危ない賭けに勝ったわけである。誤解を恐れずにいえば、彼らは良くも悪くも「非凡」ではあったのだろう。

独裁者たちの人を動かす技術

独裁者たちの人を動かす技術

臣下や民衆を下僕のように扱って好き放題に振る舞い、気に食わないものがいれば切り捨てる……。

古今東西の「独裁者」と呼ばれる人物たちには、そんな悪印象がつきまとう。

しかし、なぜそんな彼らが、しばしば周囲から熱狂的な支持を集め、世界史を変えてしまうほどの力を持ったのか?

本書では、独裁者たちが人の心を動かすために駆使していた、驚きのテクニックを彼らの事績とともに紹介する。くれぐれも悪用は厳禁である――。