美味しいお米を炊くために知っておきたい3つのステップ
美味しいお米が食べたい。そう願うならば、この本は必読の一冊なのかもしれない。
『世界一美味しいご飯をわが家で炊く』(柳原尚之著、青春出版社刊)は、簡単・短時間で作れる美味しいご飯の炊き方を、江戸から伝わる懐石近茶流嗣家の著者が紹介する一冊である。
「美味しいご飯」とは一体どんなご飯なのか。
本書によれば「ふっくら」「ツヤツヤ」「もっちり」としており、香りと粒が立ち、噛めば噛むほど、うま味と甘味が広がるご飯だと書かれている。なかでも重要なのが「もっちり」した食感だ。
そして、電気炊飯器を使う家庭は多いかもしれないが、実は炊き方のコツさえ覚えれば、釜や鍋で炊くほうが、炊飯器より短時間で手軽で美味しいご飯をいただけるという。
では、自分で釜や鍋で美味しいご飯を炊くにはどうすればいいのか。
「これだけは押さえておく」というポイントを覚えておけば、失敗することはないという。
本書に書かれている美味しくご飯を炊くステップは、以下の3つだ。
1、水加減
2、火加減
3、蒸らし
まず水加減。美味しいご飯を炊くための米と水の比率は「米1に対して水1.2」が基本だ。
また、炊く前に米の芯まで水分をしっかりと吸収させる「予備浸水」が重要だという。水分をしっかりと含ませてから炊くことで、中までふっくら柔らかなご飯になるという。夏場や冬場、品質や水温によっても浸す時間は変わるので、本書を参考にしてほしい。
続いての火加減。ご飯の炊き方というと「はじめチョロチョロ中パッパ、赤子泣いても蓋取るな」というフレーズが有名だが、この「はじめチョロチョロ~」の部分、実際には最初から一気に強火で問題ないという。
基本的に早めに沸騰状態になるように強火で一気に加熱。沸騰したら、その状態が一定時間続くように火力を調整する(中~弱火)ことがポイントと著者。
3つ目は蒸らし。先ほど挙げた「赤子泣いても蓋取るな」のフレーズだが、これはご飯を炊いているときは蓋を開けてもかまわない。「蒸らし」の際の注意点だという。蒸らしが終了するまでの10分間、蓋を開けずにひたすら待つ。
これらの「水加減」「火加減」「蒸らし方」のポイントを押さえることが、美味しいご飯を炊く上で重要なのだ。
本書を参考にすれば、普段よりも美味しいご飯が炊けるはず。食卓がより豊かになるだろう。
(新刊JP編集部)