森友公文書改ざんと南スーダン日報隠蔽、重なる2つの問題と民主主義の危機
「森友問題」の公文書改ざん、自衛隊イラク派遣時の日報発見で、日本中が揺れている。
官邸の指示だったのか、現場の忖度だったのかという議論は別にして、政治家や官僚が「不都合な事実を隠ぺいする」ことに対して厳しい目が向けられている。
2017年7月28日、当時の稲田朋美防衛大臣、黒江哲郎防衛事務次官、岡部俊哉陸上幕僚長の3人が揃って辞任した。
南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報隠蔽疑惑について、防衛省・自衛隊の幹部らが組織ぐるみで隠蔽に関与していたことの責任を取ってのことだった。
その問題の全貌をうつし出す『日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか』(集英社刊)は、日本で日報隠蔽問題を追いかけるジャーナリスト・布施祐仁さんと、アフリカから南スーダンの現場を伝える朝日新聞記者・三浦英之さんの2人によって書かれた一冊だ。
隠蔽問題の実態とは? 自衛隊が現場で見ていたものとは? そして、日本はどこに向かおうとしているのか? 著者の一人である布施祐仁さんにお話をうかがった。