だれかに話したくなる本の話

「馬鹿げたアイディア」から世界へ フィル・ナイトがつづったナイキの創業物語

SHOE DOG(シュードッグ)(東洋経済新報社刊)

スポーツ用品メーカーとして世界的シェアを誇る「ナイキ(Nike)」。 その成長と躍進には、どのようなドラマがあったかを知る人は少ないだろう。

『SHOE DOG(シュードッグ)』(フィル・ナイト著、 大田黒奉之訳、東洋経済新報社刊)は、ナイキの創始者フィル・ナイトが自らの半生とナイキの軌跡を語った一冊だ。
本書は、読書家でも知られるビル・ゲイツが、2016年に感銘を受けた5冊のうちの1冊にも挙げているが、ようやく日本語訳も出版されて話題となっている。

ナイキの組織論や経営について触れた書籍は数多くある。だが、フィル・ナイト本人の言葉を借りれば、それらは「事実を伝えても魂はこもっていない。あるいは魂はこもっていても事実と違っていたりする」という。
著者が魂をこめて事実を書き綴った本書からは、ナイキ本来の姿を通して、経営者にとって大切なことは何か、会社とは何か、仕事とは何か、働くとはどういうことかを深く考えるヒントが得られるだろう。

SHOE DOG(シュードッグ)

SHOE DOG(シュードッグ)

世界最高のスポーツ用品メーカー、ナイキを創った男の物語。