だれかに話したくなる本の話

「人が逃げる職場」にいるリーダーのふるまいとは?

人が集まる職場もあれば、人が逃げていく職場もある。
今の勤めている職場はどうだろう。

自分自身が成長できていると感じられる職場だろうか。もしそうであるならば、そこは人が集まる職場かもしれない。

では、「人が集まる職場」と「人が逃げる職場」の違いはどこにあるのだろうか。
『人が集まる職場 人が逃げる職場』(渡部卓著、クロスメディア・パブリッシング刊)は「人が逃げる職場」問題の原因と解決策について提示する一冊。ここでは、本書からリーダーや管理職のふるまいに着目して見てみよう。

■人が集まる職場は、不満を受け止める。では人が逃げる職場は?

管理職やリーダー的な役割になると、不合理や良くない面も多く見えてくる。しかし、それでも職場で不満を漏らすのはNG。たとえ、部下が職場の悪口を言っていても、部下と一緒になって悪口を言ってはいけない。

では、どう言えば適切なのか。本書によれば「君がそう感じるのもよくわかるけど、私も立場的にそういうわけにもいかないからね、辛いんだよね」と、正直で自然な言い方で「君の気持ちは理解しているよ、受け止めているよ」と伝えてあげるのが良いという。

■人が集まる職場は、管理職が歩き回っている。では人が逃げる職場は?

本書によれば、人が集まる職場は管理職がデスクに座っていないという。

デスクに座ってパソコンの画面や書類ばかり見ていると、自分の元に集まってくる細かな文章や数字ばかりと向き合うことになる。しかし、管理職が本当に見逃してはいけない情報は、現場の部下や顧客のところに行ってみないと気付けないだろう。また、部下も「上司は自分のことを気にしてくれている」と感じ、安心感と信頼感を得ることができる。

リーダーの必須条件は、自ら歩き回り、声をかけ、情報を取りに行くことなのだ。

 ◇

あらゆる職場の問題と対峙してきた中で「人は働く中で成長感覚を得られないと心が折れてしまう」という現象が見えてきたと著者は述べる。 人それぞれの成長感覚をサポートできる職場であれば、次々に人が集まってくる職場になるのだ。

職場をもっと良くしたい管理職、これからリーダーになる若い世代の方たちにとって、本書は大いに参考になるはずだ。

(新刊JP編集部)

人が集まる職場 人が逃げる職場

人が集まる職場 人が逃げる職場

数多の職場を見てきた職場のメンタルヘルス・コミュニケーション対策の第一人者である著者が、人が集まる職場・逃げる職場それぞれの特徴を例示しながら、忙しい中でも実践できる解決策を教える一冊。

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